
権現岳で少し休憩してからキレット稜線を眺める。
うぅぅ・・、残念だ。
ここから旭岳、赤岳、阿弥陀岳が一望できたはずなのに・・。
まぁそうこう言ってられず、足元にはついにコレがきた。
ゲンジー梯子、かなりの高度感だ。これを下りなければキレット小屋に行けないので
ストックをしまって呼吸を落ち着かせてから挑む。全61段。ゆっくりと足元を見ながら降りる。
途中、接続部が外れているところを見てしまい恐怖が募る・・。ゆっくりと、ゆっくりと・・。

かなりの疲労度に、長い梯子で緊張を強いられ疲労困憊状態。
今までで一番疲れたんじゃないかと思う。
この分岐の写真以降、この日は写真撮ってないからね。キレット小屋も一切・・。
やっと到着した小屋で受付してビール片手にテント張って晩飯食べてるときに
少し雨が降ってきたので、テント内に移動して
そのまま倒れるように、いや崩れるように眠り込んだ。

二日目の朝は3時過ぎから朝食を食べ始める。
前日の疲れも残ってか、モゾモゾと支度が遅く
結局パッキングが終わって、キレット小屋を出発したのは4時半。
さぁ、赤岳へ向かう。
だいぶ辺りが明るくなってくると雲海に富士山が浮かんでいた。

小屋から歩いてきたキレット稜線に朝日があたり始めていた。
丁度小屋は雲の中か・・。

雲海の景色に中々足が進まない。
金峰山と瑞牆山が見える。
この日の天気は午後から雨と予報なので、景色は無いと思っていた。
それがこの絶景に興奮もひとしおだ。
だが上空の厚い雲も気になる。あまりゆっくりしてられないか・・。

まぁ、雲海の景色に目を奪われているけど
歩いているところは八ヶ岳では一番の岩稜と言われているガレ場なのだ。
しっかりと足場を安定させてからカメラを構える。
だいぶ高度の上がってきているので、時間の経過とともに変わる山肌の稜線の明るさが美しい。

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