* TechCrunch Japanese アーカイブ » Microsoftの最後の提案と今回のYahoo/Googleの契約を検討する
一言で要約すれば、これは実質的に、(1) Jerry Yang、Sue Deckerと現在の取締役を地位にとどめておく、 (2)他に道がなくなってMicrosoftに買収されることを可能なかぎり―あるいは可能な限度を超えて―遅らせるようGoogleに介入してもらうためにYahooが金を払う、という趣旨だとわかる。
とにかく、アメリカのインターネット界?の見解は、Yahoo!は独力での戦闘能力がないのだから、Microsoftと合体してGoogleの覇権に抵抗しなければならないということである。
Jerry Yangが億万長者になったのは、世界中の人々が株を買ってくれたから
ところが、デジタルだけではなくアナログの超大物New York Timesも、Yahoo! Inc.のCEOであるJerry Yangを批判する記事を載せた。
TechCrunch Japanese アーカイブ » New York Timesのジェリー・ヤン批判記事にヤフー震撼―次のCEOは誰だ?
すでにブログやローカル紙はJerry Yangを批判 してきた。しかし天下のNew York Timesがこれに加わったとなると、その影響は計り知れない。NY Timesのような伝統的ジャーナリズムの牙城で、このような個人の公開リンチともいうべき激しい批判が行われるのはまとこに珍しく、また異例である。
要旨は、
* 公開企業は、オーナーの私物ではない
o 株式会社は株主のものである
* 株式公開による資金調達によって、オーナーは億万長者になった
o 多額の私財を得たなら株主に恩返しするべきである
* 検索広告の支配者Googleの完全独占をいくらかでも阻止することが競合企業の役割である
* 独立維持とか嫌いな会社に買われたくないとか、経営者として失格である
おそらく、Jerry Yangは退陣することになるだろうとTechCrunchは予想している。次のCEO候補の名も挙げている。
それとも、どこかの国の総理大臣のように居座り続けるのだろうか…
Microsoftの買収の可能性も残されている
ところで、Yahoo! Inc.のGoogleとの提携では、もしMicrosoftに買収されたらというような項目もあるようだ。
Microsoftは、Yahoo!全体ではなく、検索広告部門の買収を最後に提案していた。
TechCrunch Japanese アーカイブ » Microsoftの最後の提案と今回のYahoo/Googleの契約を検討する
MicrosoftがYahooに提示した最後の提案は、事情を知る情報源によると、株式と資産と業務提携の各分野にまたがるもので、要約するとおおむね以下のとおりだった。
* MicrosoftはYahooの発行済み株式の16%を取得する。価格は$8B(80億ドル)、あるいは1株当たり$35。
* MicrosoftはYahooの検索および検索関連マーケティングの資産全て、すなわちサーバー、プログラム、広告主、サードパーティーの広告掲載者、知的所有権、従事する社員(およそ3千人)、を$1B(10億ドル)のキャッシュで買収する。またYahooが自ら運営した場合よりも高いCPC 単価を保証する。
* Yahooはこれにより現在得ているより高い広告収入を得ると同時に検索業務にかかる運営経費と人員を削減することができる。
* Yahooは今後検索及び検索関連マーケティングの分野にいっさい関わらないことを保証する。Yahooの検索事業はMicrosoftがすべて管理する。
私に言わせればだいぶ虫のいい内容だ。いってみれば、MicrosoftはYahooを妊娠させたが結婚しようとはしない―居心地のいいマンションをあてがってやって、他の男とデートしてはならんと命じたというところか。
ということで、急転直下MSの検索広告部門の買収の可能性もあり、日Yahoo!のウェブ検索の行く末もどうなることやら…