言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

公務員の天下りは全省庁で日常茶飯事 事前斡旋も

2017-01-24 13:03:19 | 言いたいことは何だ


公務員の天下りは全省庁で日常茶飯事 事前斡旋も




 国家公務員の天下りを監視する再就職等監視委員会(内閣府)が20日、文科省では8年前から組織的に天下りの斡旋が行われ、それに事務次官関与していたと認定し、その責任を取って文科省事務次官退任、早大教授に天下った前高等教育局長も大学に辞表を提出しました。

 しかし天下りは全省庁で日常茶飯事的に行われれているもので、文科省に留まるようなものではありません。

 しんぶん赤旗によれば、昨年度、退職の翌日に天下りしたケース(=在職中の求職活動禁止 違反)が文科省で13件、省庁全体では100件に上っています。

 また退職の直前に「大臣官房付」になって、天下り先と職務の関係を隠す便法も全省庁で常用化しています。

 

 元経産官僚の古賀茂明氏によれば、これは2007年の国家公務員法改正が全くの『ザル法』であったためで、現役職員による斡旋は規制されているものの、次官や人事課長などが役所を辞めてから斡旋行為をしても問題にされないためです。また法に抵触しても具体的な刑事罰等は一切ありません。

 法改正時にOBによる斡旋禁止を条文に盛り込む動きはありましたが、官僚と官僚出身の政治家の大反対で阻止されました。官僚が自分たちの首を絞める法律を作る筈がないしまた作らせもしません。

 官僚たちが長年月をかけて営々と築いてきた、老後を安定的にかつ十分に豊かに過ごせる仕組みを簡単に手放す筈はありません。しかもこのシステムは都府県、区市町村の公務員たちも斉しく築き上げて来ているものです。


 「役人天国」という本は60年ほど前のベストセラーでしたが、その実態は今も健在であり、おそらく今後も不滅のように思われます。

 

 しんぶん赤旗と日刊ゲンダイの記事を紹介します。

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文科省天下り 退職翌日に再就職13件

昨年度 事前あっせんの可能性

しんぶん赤旗 2017年1月23日

 文部科学省が組織的に「天下り」(再就職)をあっせんしていた問題で、退職した翌日に天下りしているケースが昨年度(2015年4月~16年3月末)、13件にのぼることが22日までに分かりました。省庁全体でも、退職翌日の再就職は100件にのぼっています。

 国家公務員法では、省庁によるあっせんや、職務と関係する企業などへの在職中の求職活動を禁じています。事前のあっせんなどなしに退職翌日に天下りすることは困難であり、違法な行為が行われていた可能性がないのか、徹底究明が求められます。

 

 元審議官のケースでは、退職した15年3月末の翌日4月1日に国立研究開発法人に天下りし、その3カ月後に同省管轄の財団法人の非常勤理事に天下りしています。

 文科省からの天下りは同年度47件ありました。このうち、退職翌日の天下りを含めて1カ月内の天下りが26件、2カ月内が35件にのぼります。

 離職時の職務が「大臣官房付」とされているのが34件あり、天下り先と職務との関係が直接的には見えない仕組みです。元課長のケースは、日本スポーツ振興センターの理事に就任し、2020年東京五輪の新国立競技場計画が白紙撤回に追い込まれたあと文科省に復帰。15年12月に58歳で退職し、1カ月後に大学の副学長に天下りしています。

「大臣官房付」で天下りした元審議官は、国立大学副学長に就任したあと文科省に戻り、2019年ラグビーワールドカップ組織委員会役員に再び天下りしました。

 

 

文科省が組織ぐるみ 天下り規制は抜け道だらけの“ザル法”

日刊ゲンダイ 2017年1月22日

 文部科学省の天下りあっせん問題。内閣府の再就職等監視委員会は20日、文科省では8年前から組織的に天下りあっせんが行われ、事務次官も関与していたと認定した。次官は退任、早大教授に天下った前高等教育局長も大学に辞表を提出した。

  いつになっても後を絶たない公務員の特権的天下り。内閣官房が公表している「国家公務員の再就職状況」の資料から見えてきたのは、天下り規制の「ザル法」ぶりだ。

 

■退職直前の「大臣官房付」、OBによるあっせん

 国家公務員は在職中の職務と利害関係のある企業への求職活動が禁止されている。15年度の文科省の再就職者数(管理職以上)は47人だが、退職時の官職は9割近い41人がポストのない人の一時的な役職である「文科大臣官房付」となっている。他省庁でも「財務大臣官房付」「国交大臣官房付」などが目につく。資料には再就職先の名称と業務内容が記されているのだが、「官房付」という職務が、再就職先と利害関係があるのか、チンプンカンプンだ。

  内閣人事局は「法律で求められているのは、退職時の官職。それ以前の職務は把握していません」という。つまり、再就職先と利害関係のある役職に就いていても、退職直前に「大臣官房付」に異動していれば、法規制の網からすり抜けてしまうのだ。本気で規制するなら、職務をさかのぼって、利害関係の有無を徹底的に調べないと意味がない。

  再就職等監視委に聞くと、「疑義が生じれば退職時以前の職務を調べることもある」(事務局)と受け身な回答だった。

 

  元経産官僚の古賀茂明氏がこう言う。

 「現在の天下りを規制する仕組みは、07年の国家公務員法改正でできたものですが、そもそも『ザル法』なんです。現役職員によるあっせんは規制されていますが、次官や人事課長などが役所を辞めてからあっせん行為をしても問題にならず、OBによるあっせんは今も続いています。加えて、違反した場合は懲戒処分までで刑事罰がない。あっせんをするのも懲戒処分をするのも人事当局ですから、犯人に警察権と司法権を与えるようなもので、機能するわけがありません。刑事罰にして、警察や検察などが捜査すべきでした。OBによるあっせん規制も刑事罰も、法改正時に盛り込むことが検討されましたが、官僚と官僚出身の政治家らが反対した。ですから、抜け道がたくさんあるのです」

  開いた口がふさがらない。もっと規制を厳しくしなければダメだ。 





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