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イピゲネイア

2011-10-11 | 美術館

 ご案内

 

アガメムノンの故事  ( ※ 1 ) イピゲネイア

  トロイアへ向けて出航したギリシャ軍は、女神アルテミスの力によってアウリスに足止めされていた。女神は総大将アガメムノンの長女イピゲネイアを生贄に捧げることを要求。妻クリュタイムネストラの必死の嘆願も振り切りその要求に応えようとするアガメムノン。イピゲネイア本人も遂には軍のために犠牲になることを決意する。  

 

 

 

左近尉の手許に、 『 ギリシャ悲劇全集』 がある。

昭和35710日 初版発行 人文書院

 

アウリスのイーピゲネイア  呉茂一 井上一彦 共訳

その解題の部分を紹介する。

 

 文献の紹介です。 

  解 題

 パリスのために誘拐された妻ヘレネーの奪還を企て、兄アガメムノーンの指揮の下にギリシャ中から大群を募ったメネラオスは、いまアリウスの浜に軍勢を集めトロイアに向け船出しようとする。そのとき風凪がつづいて久しく船を出せないのに、占い師の力を借りると、これはアルテミス女神のたたりで、それを解くにはアガメムノーンの長女イーピゲネイアを女神へ犠牲に上げなければならぬという。王はついに決心して故郷に手紙を遣り、娘を呼び寄せる。もとよりこのことの次第は秘し、若大将アキレウスと婚儀をおこなうためと称する。母と共に賑々しく着いた王女はことの次第を悟ると悲嘆に暮れ、母の妃は憤りに燃える。アキレウスも様子を聞いて義憤を覚え娘をけっして祭壇には上がらせまいと誓う。しかしようやく事情の止むを得ぬのを知った王女は、心を変えて自分から国家のため身を棄てようと決心して、嘆く母をかえって慰め、アキレウスの申し出さえ優しく拒絶する。

 こうして事態は最後のカタストロペーへ運ばれるが、王の刃が乙女の頸にまさに触れようとするとき、女神はこれを憐れんで一頭の牝鹿を代わりに置き、イーピゲネイアの身は空中を遙かな黒海のほとりへ運び去られ、タウロイ人の国でそこなる女神の社の巫女として勤行を命じられる。しかし人々にはただ軌跡としてのみ、余の成行は知られないのであった。

  この劇は詩人の末年の作と覚しく、死後に 『 バッコスの信女 』  『 アルクメーネ 』 と共に、甥の同名詩人エウリピデスによって上演され、優勝を与えられたと伝わる。あるいはなお未完成だったのを、彼によって仕上げられたともいう。ヒロインの性格なり心境なりが前と後で変転するのは、いろんな批判と支持とを古くから与えられている。

 

 登場人物
アガメムノーン ギリシャ軍の総師。
老人            その召使い
メネラオス      アガメムノーンの弟、スパルタの王でヘレーネの夫。
クリュタイメーストラー アガメムノーンの妻、アルゴスの王妃。
イーピゲネイア アガメムノーンの長女。
アキレウス   ギリシャ軍第一の勇士、海の女神テティスの息子。
コロス     アリウスと海峡を隔てた向かいの町、カルキスの女たちより成る。
その他     幼児のオレステース、従者、番兵など。

 場所
 ギリシャ軍が屯するボイオティア海岸アリウスの浜、アガメムノーン王の幌舎の外。 

 文献の紹介終わりです。  m(_ _)m

 

古代の人々も現代人も、まともな感性ならば、『 無辜の人間を生け贄にする、ストーリー 』 なんて、認めるはずもない。

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