〈PLANETS vol.6〉の修正点

2009-06-02 19:31:43 | Weblog
宇野常寛です。お陰様で〈PLANETS vol.6〉の出足も好調で、ほっとしております。
そこで、というわけではないのですが1点ミスがございましたのでご報告させていただきます。

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〔PLANETS Selection Special 惑星開発会議〕
 映画/愛のむきだし  森直人×前田トモヤ×福田綾乃×宇野常寛

P277
1段目の13行目と14行目の間に数行文章が抜けています。
正確な文章は下記の通りです。
また【修正ファイル】(ルサンチマン中年は要チェック!)がこちらになります。
森直人さん、本当に申し訳ございませんでした。


森 確かに僕も35過ぎて一周して、どこか保守的で古典的なものに惹かれてしまう。

宇野 それってまさに『紀子の食卓』と『愛のむきだし』をめぐる森さんと僕の微妙な温度差ですよね。物語構造論分析だけをするのであれば、『愛のむきだし』って、『紀子の食卓』から『気球クラブ』へ至る疑似家族的な共同体を「ボーイ・ミーツ・ガール」のエネルギーで打ち破る話じゃないですか。森さんはそこにある種の王道的なものを感じていて、僕はあえてベタに戻る保守回帰的なんだけどそのために強度があるという見方をそれぞれしている。

森 なるほど。確かに僕は『愛のむきだし』の「ボーイ・ミーツ・ガール」を強い王道としてみていますね。だってこの映画をセカイ系にカテゴライズするなら、あれだけ相手の女子に嫌われている主人公なんて珍しいじゃないですか(笑)。その在り方を宇野さんが言うと「究極の九〇年代後半」になり、僕が言うと、そこを源流にしたここ十年の日本の現象をぶっとく串刺しにした決定的な一本になる。

宇野 園子温は常に時代に対しては遅れつつも決定的なものを出してくるタイプだと思うので、もしかしたらまた二〇〇〇年代後半の状況を利用して、二〇一〇年代にすごいものを出してくるかもしれないと思います。

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