『PLANETS vol.03』の発売日が6/3に決定しました!
ついては、古民家ギャラリーカフェ「Artist Space 千石空房」のオープン1周年記念を兼ねた、本誌のプレゼントーク&即売会を緊急開催します!!
本誌の企画・販売担当であり、現代日本を代表するメンヘル女子ハンターでもある中川大地さん(千石空房マネージャー)が、ゼロ年代の文化シーンの最先端に切り込んだ本誌の読みどころと、誌面での問題意識と密接に絡む千石空房のカルチャー戦略をご紹介します。
当日、私(善良な市民/宇野)は別件で足を運べませんが、間に合えば当日限定のペーパー「サブカル論壇メッタ斬り!(仮)」を限定20部で配布予定です。
1日も早く『P3』を手に取りたい方は、ぜひ!
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《Artist Space 千石空房1周年記念感謝祭シリーズ 第2夜》
「千石空房」1周年&『PLANETS vol.03』即売プレゼントーク
「ファスト風土」vs「昭和古民家」--"カルチャー戦国時代"の生き延び方
? あるいは、なぜ千石空房で『PLANETS』を売るのか?
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アート、文学、音楽、サブカル、伝統芸能、オタク、スピリチュアルetc……。
あらゆる文化ジャンルが細分化され、互いに他を顧みることのないまま乱立する00年代。もはや求心力ある「メインカルチャー」が壊滅する一方、世界的な経済グローバリズムの潮流は、全国の都市と郊外の風景を急速に画一化しつつあります(「ファスト風土」化)。そしてネット環境の日常化が、かつてない規模で多様なコンテンツの消費を人々に解放し、ダイナミックなコラボレーションの結節点になる反面、それぞれの文化から地域性や歴史性を剥ぎ取り、デジタルな流通販路に乗るかたちに変質させる圧力になっていることも無視できません。
このように文化の物理的・情報的なアーキテクチャー(成立基盤)が規格化されていく流れの下で、近年のカルチャーシーンでは、「昭和」ものが流行したり、各地で古民家をリノベートするアートムーブメントが起こるなど、グローバルな時流への「抵抗」らしき動きも見受けられます。「Artist Space 千石空房」もまた、こうしたカウンタームーブメントの文脈の中に位置づけられる試みのひとつと言えるでしょう。
しかしそれは、すでに地域の伝統や共同体がほとんど機能していない現状下、結局は虚飾で固められたテーマパークであり、イイ気な趣味人たちが自己満足するための退行的なノスタルジー趣味でしかないのではないか。殺伐たる「ファスト風土」環境に適応したネオ郊外型のコンテンツカルチャーが文化の中心を握りゆく中、千石空房のようなユルい都市サロン型カルチャーに、はたして未来はあるか?
ネット界随一のシビアなツッコミ力を誇るサブカルチャー評論ユニット「惑星開発委員会」の新刊『PLANETS vol.03』の即売がてらに問題提起。本誌をテキストに、『アド街』放映に無邪気に浮かれる千石空房に鋭くクギ刺し、オープン1周年を自己チェックします(笑)。
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■ 日時 平成19年6月3日(日) 18:00~20:00
■ 場所 Artist Space 千石空房(都営三田線千石駅A4出口から徒歩8分)
東京都文京区千石2-31-7 /03-6313-4074
■ 入場料 無料(要ワンドリンクオーダー)/『PLANETS vol.03』1500円
■プログラム (1)「ファスト風土」化する00年代カルチャー ?『P3』の誌面から?
(2)「Artist Space 千石空房」のあゆみとその戦略
(3)「生き延びるための思想」とは?
■ 話者
中川大地(フリーライター、編集者)
「Artist Space 千石空房」マネージャー。ゲーム評論ユニット「ゲームのコトバ」から出発し、ゲームやアニメ、メディア行政等に関する取材記事や評論を中心に執筆。共著に『アルファ・システム サーガ』(銀河出版)など。「惑星開発委員会」主宰の「善良な市民」こと宇野常寛とは、ときに共闘、ときに対立する立場で『PLANETS』に企画参加。日本を代表するメンヘル女子ハンターとして知られる。