『PLANETS vol.03』の発売日が6/3に決定しました!

2007-05-30 22:40:06 | Weblog

 『PLANETS vol.03』の発売日が6/3に決定しました!

 ついては、古民家ギャラリーカフェ「Artist Space 千石空房」のオープン1周年記念を兼ねた、本誌のプレゼントーク&即売会を緊急開催します!!
 本誌の企画・販売担当であり、現代日本を代表するメンヘル女子ハンターでもある中川大地さん(千石空房マネージャー)が、ゼロ年代の文化シーンの最先端に切り込んだ本誌の読みどころと、誌面での問題意識と密接に絡む千石空房のカルチャー戦略をご紹介します。
 当日、私(善良な市民/宇野)は別件で足を運べませんが、間に合えば当日限定のペーパー「サブカル論壇メッタ斬り!(仮)」を限定20部で配布予定です。
 1日も早く『P3』を手に取りたい方は、ぜひ!
 
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《Artist Space 千石空房1周年記念感謝祭シリーズ 第2夜》

「千石空房」1周年&『PLANETS vol.03』即売プレゼントーク
「ファスト風土」vs「昭和古民家」--"カルチャー戦国時代"の生き延び方
? あるいは、なぜ千石空房で『PLANETS』を売るのか?

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 アート、文学、音楽、サブカル、伝統芸能、オタク、スピリチュアルetc……。
 あらゆる文化ジャンルが細分化され、互いに他を顧みることのないまま乱立する00年代。もはや求心力ある「メインカルチャー」が壊滅する一方、世界的な経済グローバリズムの潮流は、全国の都市と郊外の風景を急速に画一化しつつあります(「ファスト風土」化)。そしてネット環境の日常化が、かつてない規模で多様なコンテンツの消費を人々に解放し、ダイナミックなコラボレーションの結節点になる反面、それぞれの文化から地域性や歴史性を剥ぎ取り、デジタルな流通販路に乗るかたちに変質させる圧力になっていることも無視できません。
 このように文化の物理的・情報的なアーキテクチャー(成立基盤)が規格化されていく流れの下で、近年のカルチャーシーンでは、「昭和」ものが流行したり、各地で古民家をリノベートするアートムーブメントが起こるなど、グローバルな時流への「抵抗」らしき動きも見受けられます。「Artist Space 千石空房」もまた、こうしたカウンタームーブメントの文脈の中に位置づけられる試みのひとつと言えるでしょう。
 しかしそれは、すでに地域の伝統や共同体がほとんど機能していない現状下、結局は虚飾で固められたテーマパークであり、イイ気な趣味人たちが自己満足するための退行的なノスタルジー趣味でしかないのではないか。殺伐たる「ファスト風土」環境に適応したネオ郊外型のコンテンツカルチャーが文化の中心を握りゆく中、千石空房のようなユルい都市サロン型カルチャーに、はたして未来はあるか?
 ネット界随一のシビアなツッコミ力を誇るサブカルチャー評論ユニット「惑星開発委員会」の新刊『PLANETS vol.03』の即売がてらに問題提起。本誌をテキストに、『アド街』放映に無邪気に浮かれる千石空房に鋭くクギ刺し、オープン1周年を自己チェックします(笑)。
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■ 日時  平成19年6月3日(日) 18:00~20:00

■ 場所  Artist Space 千石空房(都営三田線千石駅A4出口から徒歩8分)
     東京都文京区千石2-31-7 /03-6313-4074

■ 入場料  無料(要ワンドリンクオーダー)/『PLANETS vol.03』1500円

■プログラム  (1)「ファスト風土」化する00年代カルチャー ?『P3』の誌面から?
        (2)「Artist Space 千石空房」のあゆみとその戦略
        (3)「生き延びるための思想」とは?
■ 話者
中川大地(フリーライター、編集者)

「Artist Space 千石空房」マネージャー。ゲーム評論ユニット「ゲームのコトバ」から出発し、ゲームやアニメ、メディア行政等に関する取材記事や評論を中心に執筆。共著に『アルファ・システム サーガ』(銀河出版)など。「惑星開発委員会」主宰の「善良な市民」こと宇野常寛とは、ときに共闘、ときに対立する立場で『PLANETS』に企画参加。日本を代表するメンヘル女子ハンターとして知られる。

PLANETS Vol.3 発売のお知らせ

2007-05-28 01:32:31 | Weblog
 全国津々浦々のBoys&Girlsのみなさん、お待たせしました!
 第二次惑星開発委員会が贈るサブ・カルチャー総合誌<『PLANETS』第3号>がいよいよ登場です。
 宮台真司×森川嘉一郎の特別対談をはじめ、ゼロ年代の最前線を疾走するクリエイター陣のインタビュー、そして読者のプライドに鋭角に切り込む「恋愛」特集で、時代の肖像を鮮やかに描き出します。もちろん、メンバーが得意分野を生かして執筆する評論陣も充実!
 商業誌でもblogでも読めない、濃密なコンテンツが今回もぎっしり詰まった第3弾、今まで以上に、みなさんの大切なものを揺さ振ります!


<詳しくはこちらから!>

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【特別対談】
宮台真司×森川嘉一郎
「生き延びるための思想 ――都市とメディアの現場から」

【INTERVIEW】
飛浩隆(作家/『象られた力』『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』 )
山下敦弘 (映画監督/『リンダリンダリンダ』『松ヶ根乱射事件』)


【特集】LOVE2007  ―― メディアと恋愛、コミュニケーション
二村ヒトシ(AV監督、男優)インタビュー 
真剣20代ガールズトーク ―女の子座談会
フィクションの中の恋人たち (仮)
新世紀「恋愛論」ミシュラン (仮)
セカイ系メタリアル・ドキュメント 『惑星ラブワゴン』
対談 シロクマ×宇野常寛 「完全脱オタクマニュアルへの序章(仮題)」

【企画】
文化系トークラジオ「Life」VS惑星開発委員会 DJ鈴木謙介&長谷川裕プロデューサーインタビュー
さよなら以費塾 ――呉智英夫子とその時代
座談会 「僕たちの好きな?ファスト風土」
共同討議 「少女マンガ・オタク・セクシュアリティ」
大学デビューの傾向と対策
教科書が教えないヤンキーマンガの歴史
東明寺宗麟のカリスマ人生相談  
PLANETS SELECTION 2007  
愛と青春の惑星開発MAP2007
巻末対談 更科修一郎×宇野常寛  

【評論】
青木摩周 「ホンモノとニセモノ -篠房六郎『ナツノクモ』-」
成馬01 「ゼロから始めるポッドキャスト入門 」
五周 「無情なる世界のミメーシス ~阿部和重に関する覚書~ 」
菊池俊輔 「『何か』のような私たち 」
南野一信 「遠投から水切りへ ――佐藤竜雄、大地丙太郎、あるいは北野武について」
ガルシアの首 「男は裸足で行かざるを得ない-疾駆せよ、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』!」
麻草郁 「マンガ図像学序論 」
三ツ野陽介 「 内輪のリアルを語る者は誰か? 東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生』を出発点に 」
わたなべ 「マンガを食い物にする人たち」(仮)
宇野常寛 「決断主義にどう抗うか ――ゼロ年代の病への処方箋」

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下記2店舗にて定価1500円(税、送料別)にて5月末日発売予定!

タコシェ 千石空房

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と、いうことで「P3」がついに発売です!
ちょっと作業は遅れ気味ですが、スタッフ一同全力でがんばっていますので、よろしくお願いします。

SFマガジンに連載します

2007-05-25 00:12:32 | Weblog

本日発売の「SFマガジン」7月号より、私(善良な市民/宇野常寛)が評論の連載を行うことになりました。「惑星開発委員会」の主宰者としては初連載が「SFマガジン」というのは非常に感慨深いものがあります(『百億の昼と千億の夜』は同誌の連載小説でした)。

タイトルは「ゼロ年代の想像力」、半分はこれまで惑星開発委員会で書いてきたことの総決算、もう半分は逆にあまり書いてこなかったことに挑戦してみたいと思います。

10年前、東浩紀さんに代表される「セカイ系」的な感性は、たしかに新しい「ニュータイプ」だったかもしれません。しかし、あれから10年経った今、「セカイ系」はむしろ時代についていけない「オールドタイプ」の感性の代名詞になりつつある……第1回はそんな問題意識からはじめてみました。

小説、ドラマ、映画、マンガ、アニメとジャンルにこだわらず幅広い話題を取り上げていく予定ですので、このサイトの読者のみなさんにはきっと楽しんでいただけると思います。

『PLANETS Vol.3』とあわせて、ぜひご覧ください。