宇野常寛です。
「ゼロ年代の想像力」単行本版が、来週木曜日(7月24日)に発売になります。
大幅に加筆、訂正して初読者にも入りやすい内容になっていると思います。
目次をあわせて掲載しておきますが、連載版では全十二章だったものが、全十六章にボリュームアップしています。取り扱ったさまざまな問題により深く考察を加えていますので、連載版をお読みになっていた方もぜひ、手にとっていただければと思います。
発売イベントなども企画中ですので、お楽しみに!
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(目次)
第 一 章 問題設定――九〇年代からゼロ年代へ/「失われた十年」の向こう側
第 二 章 データベースの生む排除型社会――「動物化」の時代とコミュニケーションの回復可能性
第 三 章 「引きこもり/心理主義」の九〇年代――喪失と絶望の想像力
第 四 章 「九五年の思想」をめぐって――否定神学的モラルのあとさき
第 五 章 戦わなければ、生き残れない――サヴァイヴ系の系譜
第 六 章 私たちは今、どこにいるのか――決断主義のゼロ年代の現実認知
第 七 章 宮藤官九郎はなぜ「地名」にこだわるのか――(郊外型)中間共同体の再構成
第 八 章 ふたつの『野ブタ。』のあいだで――木皿泉と動員ゲームの離脱可能性
第 九 章 解体者としてのよしながふみ――二十四年組から遠く離れて
第 十 章 肥大する母性のディストピア――空転するマチズモと高橋留美子の「重力」
第十一章 「成熟」をめぐって――新教養主義の可能性と限界
第十二章 仮面ライダーにとって「変身」とは何か――「正義」と「成熟」の問題系
第十三章 昭和ノスタルジアとレイプ・ファンタジー――物語への態度をめぐって
第十四章 「青春」はどこに存在するか――「ブルーハーツ」から「パーランマウム」へ
第十五章 脱「キャラクター」論――ケータイ小説と「物語」の逆襲
第十六章 時代を祝福/葬送するために――「決断主義のゼロ年代」を超えて
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〈PLANETS vol.5〉もかつてない濃密な内容で鋭意制作中です。
内容については近日掲載いたしますので、もうしばらくお待ちを。
発売は8月末予定です。
夏コミは……とっくの昔に諦めました。
バックナンバーの販売に加え、コミケならではのイベント性の高い企画ができればと思っています。
こちらもあわせて、よろしくお願いします。