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まらわ~く

- マラウイを知るための300章ぐらい -

世界に目を向けよう No.5 道徳の授業編

2009-05-12 02:39:18 | 60. 帰国後編
GWに通信教育のスクーリングに参加してきました。
中学校の先生は「道徳」の授業を担当するので、そのためには
「道徳教育の研究」って科目が必須なんですね。
この授業に3日間参加してきたわけです。

そもそも道徳って何?ってとこから始まるわけですが、自分が
「道徳的な人か?」と聞かれたらだいたい「う~ん・・」って悩みます。
そんな人が道徳の授業をしていいのか?どうなの?

ただ、授業を受けていて「なるほど!」って思ったところがありました。
道徳と規範と法の3つの違いを、罰があるとか、ないとか、包括しているとか
いないとか比べるわけですが、道徳というと、モラルとか社会的なルールの
印象が強く「規範」に近いイメージがあるのですが、この「規範」を教えていた
だけでは、「道徳心」は養えないってことです。規範よりももっと広いもの。

なるほど、いいこと言った。先生。

で、道徳をテーマにした45分の模擬授業です。
教科の45分間と違って長いですよ。教科書を自分で作るわけですから。
どんなテーマにしようか、ず~~っと悩み、結局僕が話せることは
マラウイのことしかないと。これをどうやって道徳に結びつけるか。

マラウイを紹介するんだったら、ネットから誰でも情報は集められます。
自分の体験を通して何を伝えて生徒に何を考えてほしいのか。

そこで考えたのが「心をゆさぶる」ってこと。

ここで過去に出前講座用で作った僕の資料が役に立ったんです。
出前講座、やっといてよかったってしみじみ思いました。
もう教材は揃ってますから。後は、観点を絞ればいいんです。

出前講座の時は僕の体験談とか価値観がどう変わったのか一方的に
しただけでしたが、これを言わずに考えさせる。視点を変えて色んな角度から。
そうこう準備しているうちに、

協力隊の経験って応用できる!!
って思いました。写真一枚でこんなに話を広げられるなんて。
緊張しっぱなしの模擬授業になるかと思っていましたが、
かなり楽しんであっというまに45分が終わりました。

同じグループの人に岐阜の高山から参加された方がいて、
地球のステージの桑山さんの話をしてくれました。
高山でも超有名みたいです。

68歳の方で教員免許を取りに参加しているという方もいました。
年齢的に免許を取ってから教壇にたつことはできないけど、若い時に
やり残してきたことを今やってる、と。学ぶ姿勢がすごく謙虚なんです。

「人生の忘れ物をとりにきた」なんて言ってる人もいました。
くさい言葉ですが、心に残りますね。

休みを返上してスクーリングに参加するのもなかなかいいもんです。

世界に目を向けよう No.4. 協力隊経験者編

2008-06-07 17:24:52 | 60. 帰国後編
今度は協力隊経験者の方々にマラウイを紹介する機会がありました。

http://www.jica.go.jp/chubu/event/docs/080421_02_chirashi.pdf

派遣国は、ネパール、ラオス、フィリピン、カンボジア、フィジー
アルゼンチン、コロンビア、ホンジュラス、ボリビア、タンザニア、
モザンビーク、ザンビア、マラウイ、ジンバブエ、ニジェール、ガーナです。

経験者からのコメント、色んな角度から見ていて深みもありますね。

Q:アフリカと聞いてイメージするものは何ですか?

・頭に乗せる、黒人、おだやか、明るい、人類誕生、黒人の大陸、ルワンダ
・カラフルな生地、カラフルな布でできた服、明るい色彩
・HIV/AIDS、南の方のマラリア、エイズの広がり、貧しい国が多い
・ドラム、ダンス、音楽と踊り、どこでも踊る、サッカー
・動物、サファリ、ライオン
・暑い、大地、広い大地、砂漠、赤土、自然、でっかい太陽、青い空、大自然と大都会(極端)、地平線、土っぽい、キリマンジャロ、砂漠とジャングル、サバンナ

Q:日本と違うと思ったこと

・マラウイは日本のことを知っているのに日本人はマラウイのことを知らない
・朝7時から歌を歌えるテンション、人なつっこさ、表現がとてもオープン
・主食、虫を食べるところ
・親の手伝いをする、児童労働、子どもの生活、学校に行けない子ども達がいる
・結婚式でお金をばらまく、授業が英語、ゴスペルが歌えること、歌
・文化、習慣、価値観、情報量、格差、人の考え方、暮らし、環境、年収の少なさ

Q:日本と同じだと思ったこと

・サッカーが好きなこと、歌うのが好き、ブランコ、ウェディングドレスを着る
・人がいる、人がそこに生きている、食事をする
・人の笑顔、子どもがかわいい、子どもの笑顔、子どもが元気
・授業を受ける姿勢、学校の雰囲気(黒板があって先生が話す形式)、生徒の明るさ
・国歌を歌うときの静粛な雰囲気、右側通行

Q:今日の話で一番心に残ったものを書いてください。

・かなり都市化が進んでいるところがあって驚いた。
・エイズの感染率が高いことに驚いた。
・アフリカの人たちは本当にたくましいと思った
・アフリカに生まれたかった
・ごはんがおいしそう、羽アリはうまいです、シマ食べてみたい
・虫を食べなくてもアフリカで生活していけること

・なつかしかった
・子ども達が歌った歌
・結局は人と人とのつながり→多文化共生をめざす教育の大切にすべきところ
・自分の派遣国と似ていた、伝えたいことが似ていた

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「伝えたいことが似ていた」という感想が結構あってこれには感動しました。
世界中の色んな国に派遣されて、文化も習慣も価値観も生活レベルも全然違う
中で生活してきたのに、「伝えたいことが似ている」ってすごいことだと
思いません?

世界に目を向けよう! No.3 再び高校編 

2008-04-04 23:19:34 | 60. 帰国後編
再び、高校生にマラウイの紹介をする機会がありました。
今度は、マラウイの紹介をした後にこんな質問をしてみました。

Q.あなたは、海外ボランティアでマラウイに行くことになりました。
そこで、現地の人と一緒にどんな活動をしたいですか?

生徒からの回答を紹介します。

・歌を一緒に歌う。一緒に遊ぶ
・歌を歌いたい
・一緒に歌を歌いたい。歌って楽しいし、心が温かくなるから。言葉が分らなくても何かが伝わっていきそうだから
・家の手伝いを手伝ったり、友達になったり、歌を歌ったり踊ったりしたい。
・家の手伝いをしてあげたい。その間、子供たちには学校に行って欲しい
・一緒にサッカーをして、とうもろこしご飯を食べたい
・無回答
・生活に必要なものをあげる
・エイズを抹殺して平均寿命をあげたい
・マラウイの人たちが何を必要としているかを聞いて、それを実現するためには何をしたらいいかを話し合い、ともに行動する

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「特にない」とか「想像つかない」とかそういう回答、結構あるんだろうなと
予想していましたが、思った以上に具体的に書いてくれてびっくりしました。
写真と映像だけでもちゃんと伝えることできるんですね。
「現地の人と一緒に歌を歌う職種」があってもいいのでは?
高校生側のニーズですから。

世界に目を向けよう!No.2 高校編

2008-01-03 00:28:26 | 60. 帰国後編
10月に高校にお邪魔してマラウイの話をさせてもらいました。
対象は高校3年生で、すごく興味を持って聞いてくれました。

書いてくれたアンケートを紹介します。
高校生って考え方が大人だなと感心しました。

Q1)アフリカのイメージは?
 暑い、大自然、沙漠
 野生動物、ゾウ、キリン、ライオン、人間よりも動物の方が多そう
 黒人が多い、足速い、基本裸、貧しい
 サッカーが強い、レゲエ、縄張りがある

Q2) 日本と違うと思ったことは?
 年収2万円、平均寿命が日本の半分。
 結婚式でお金をばらまく、トマトが4つで20円。
 教室の1クラスの人数がすごく多い
 鉛筆を使わずボールペンを使う

Q3) 日本と同じだと思ったことは?
 結婚式でウェディングドレスを着る。
 主食がある、国歌がある
 サッカーが人気ある

Q4) あなたにとって、なくなったら困るものは何ですか?
 家族、友達、息抜きできる人
 水、家、命、食べ物、休み時間、音楽、今の生活、交通手段、
 ケータイ、金、ゲーム、マンガ、電化製品、チャリ、衣服、

Q5) 今日の感想を書いてください。
 シマ食べてみたい。
 貧困のイメージがあったけど、ビルや湖の写真を見て驚いた
 大変なこといっぱいあると思うけど、ボランティアすごく楽しそう。
 アフリカで暮らすと時間に流されないゆっくりした時間を過ごせそう。
 アフリカにはアフリカにあった楽しい生き方があるのだと思った。
 マラウイの人たちの方が、皆仲良しで日本より笑顔の人が多い国だと思った。
 アフリカ大陸は遠いから全然違うと思っていたけど、意外と共通点があるところに驚いた。
 日本の有名なところで広島が上げられていたことに驚いた
 マラウイの人は貧しくても楽しく過ごす智恵を持っている。
 日本は恵まれている
 日本に住んでいて本当に幸せだと思った。
 マラウイのトウモロコシ、まずそう。


中国での植林活動

2007-08-24 23:43:11 | 60. 帰国後編
この間、中国に行ってきました。
「沙漠を緑に!」という企画で、松の苗木を植えてくる活動です。

まず、瀋陽(しんよう)へ。



ここからバスで4時間ほど北上して内モンゴル自治区の后旗(ごき)へ。
途中休憩の時に撮った写真。



マラウイと雰囲気似てるなぁと思っていたら、一緒に行った元ガーナ隊員の人から

「ガーナと似てるなぁ」 と。

后旗について、宿泊先のホテルに到着。



かなり豪華なホテルです。そう、外観とロビーだけは豪華でした。
部屋の水はでなかったりと、外見と中身のギャップ。
でも、「お湯がでないよ」とか言われると、笑えてきて懐かしい感じがします。

何かとマラウイと比較していましたが、これはいい勝負だと思ったのが、

「ニーハオ トイレ」
(写真はありません)

仕切りとか扉のないトイレです。
しかも穴が浅く、こんもりしてくるのは時間の問題。

っていうか外でいいです。

夕食では、モンゴル風の歓迎セレモニーをしてくれました。
ここで出てくる酒が白酒(パイチュウ)。



これ、かなりやばいです。
歓迎の歌はモンゴル語なのに、それが終わると「いっき!いっき!」と日本語。
僕はこの後、すぐノックダウン。

翌日、いよいよ現場に向かいます。
このトラクターに乗ってトウモロコシ畑の景色を眺めながらダートをガタガタと
30分くらい。マトーラですね。



まさにマラウイだなぁと思っていましたが、このトウモロコシ、実は家畜用だそうです。
家畜のためにこんなに大量のトウモロコシがあるって、

どんだけ家畜~!

でも、この家畜が実は深刻な問題に結びついているんです。

つづく

(このブログ、見てくれてます?)

中国での植林活動2

2007-08-23 23:42:20 | 60. 帰国後編
家畜の放牧のしすぎで草がなくなってしまうのと、
畑の作りすぎというのが、沙漠化の主な原因だそうです。

こういう場所も30年くらい前はもっと緑があったそうです。



ここに、松の苗木を植えます。写真だと伝わりにくいですが、相当の暑さです。
2本植えて休憩、1本植えて写真撮って、水飲んでみたいな感じで。
現地スタッフの作業の速さは倍以上で、マシーンって呼ばれてました。
全員で30人位でしたが、協力して合計1000本植えてきました。



20mくらいの深さからでる地下水をバケツリレーで運びます。
これが一番大変。きついのなんのって。
最初は元気よく掛け声でまわすんですが、だんだんと悲鳴に。



あと、ポプラの木の下の枝を全部切り落とす作業。(左が作業前、右が作業後)
これで、養分が上にいって木が伸びていくそうです。




今回参加させてもらったのはNPOの緑化ネットワークです。
http://www.green-network.org/

(つづく)

世界に目を向けよう!No.1 小中学校編

2007-07-24 22:05:10 | 60. 帰国後編
7月6日、僕の母校の小学校と中学校にお邪魔して、
生徒のみなさんに、協力隊やマラウイのことを紹介してきました。

緊張しましたが、むちゃくちゃ楽しかったです。
小学6年生の感想文の一部、ここで紹介します。
もっとあるので、それはまた後日に。

Q1.アフリカと聞いてイメージするものは?

野生動物、自然、色が黒い、○○族、髪の毛が短い、
家が手作り、暑い、サバンナ、水が一番少ない感じ、
大きな建物がなさそう、

Q2.日本と違うと思ったところは?

・学校に行けない人が多い
・朝起きる時間が早い
・黒板が白っぽくなってる
・生活が困難
・手作りのもので遊んでいる
・子ども達が生き生きしている
・食べ物が安い
・バスが時間通りに発車しない
・木で火をおこしている
・発展しているところとしていないところの差がとても大きい
・子どもが家事をしている

Q3.日本と同じだと思ったところは?

・平和を願う気持ち
・学校の学習内容が一緒
・元気がある
・勉強すること
・野菜
・同じスポーツをしている

Q4.一番心に残ったもの

・アフリカは日本とはだいぶ違うけど、心は一緒だと思った。
・貧しくても一生懸命生活している
・マラウイの子どもたちは元気がよくてしっかりしている
・歌を楽しそうに歌っている子ども
・日本はいろいろな物があふれていて生活は豊か。アフリカはモノがなくて
不自由な生活。日本の方が生活は楽だと思うけど、アフリカの人もそれなりに
充実していると思った。
・アフリカの人はあまり長生きできない
・インターネットなどでその国のことを知った気になっているけど、実際に行ってみるとしっかり知ることができることが分かった。
・(アフリカの人は)みんないつも疲れているような顔をしていて暗いイメージがあったけど、イメージと違いみんな明るい人たちだということが心に残りました。
・アフリカの人たちに比べて日本人は良い生活をしているんだと思った。

後に浜松市にパブリックコメントもあげてくれました。
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp

母校の高校にもお邪魔して中学生に話をさせていただきました。
http://202.218.118.11

母校はやっぱり温かいですね。