東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

23区清掃一組 「大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事」は172.7億円でタクマと随意契約

2019年08月07日 16時14分00秒 | 東京23区のごみ

大田清掃工場第一工場は大田清掃工場のとなり
清掃一組「(新)大田清掃工場」パンフレットから


大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事は着々と進む~

休止中の「大田清掃工場第一工場(200t×3炉)」を193億円かけて整備して再稼働させる事業、、
23区のごみ焼却量増加に対処するために、焼却能力の増強で、ごみの安定的な全量焼却体制の確保に万全を期すのだそうだ~

全国各地の廃棄物処理事業を担う市町村で、ごみの減量やリサイクルが叫ばれるこの時代に、ごみ量が増えたからといって、こうも易々と多額の費用をかけて焼却能力の増強で対処するなど恥ずかしい限りである、、

ごみの焼却などが滞るような非常事態となれば、多くの市町村では「ごみ処理非常事態宣言」など発令し、市民に、さらなるごみの減量を呼びかけて危機を乗り切るのであろうが、、、23区の場合は、中間処理が共同処理体制のためか、ごみ減量よりも清掃工場の焼却能力の増強、、、清掃一組が、23区に慮っての対処なのか、、、それとも、、、

なにしろ172億7千万円も随意契約!!

補正予算も工事請負契約もすんなり可決、
先の、令和元年第2回東京二十三区清掃一部事務組合議会定例会にて、「大田第一再稼働の補正予算の議案」はすんなり可決されて、令和元年第2回東京二十三区清掃一部事務組合議会臨時会で、「大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事請負契約の締結について」も可決となって、、、

東京電子自治体共同運営電子調達サービス」で、、
「大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事」随意契約の内容が公表されていた~

随意契約の内容をみると、、、

大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事
 工事着手の時期 令和 元年 7月 19日
 工事完成の時期 令和 4年 11月 11日
             ただし、A部分工事については 令和 3年 3月 15日 まで
 契約の相手方 株式会社タクマ 東京支社
 契約締結日 令和 元年 7月 19日
 契約金額 17,270,000,000.-(うち消費税及び地方消費税の額 1,570,000,000.-)
【概要】
 ごみの安定的な全量焼却体制確保に万全を期すよう、休止中の大田清掃工場第一工場を再稼働させるために、「大田清掃工場第一工場再稼働事業実施計画の策定について」(令和元年5月30日清施施第74号)に基づき、本工事を施工する。
【選定理由】
 (1)焼却プラントは相互に関係している設備によって密接に構成されており、焼却プラントがその性能を発揮するには、システム全体の一体的、有機的機能が確保されなければならない。本再稼働工事は、5年間休止していた施設の再稼働であり、さらに1炉目を先行稼働させながら2、3炉目の工事を行うため、既存設備の構造や性能を踏まえ、これと整合する施工が求められる。そのため、施工後の一体的な性能を確保するためには、プラント全体に精通している業者に施工させる必要がある。
 (2)東京23区で発生するごみの安定的な全量焼却体制の確保させるためには、一般廃棄物処理基本計画で示された清掃工場の施設整備計画を確実に実行しなければならない。よって、制限された期間で確実かつ早急に本工事を履行するためには、工事全体を熟知している業者が最も信頼できる。
(3)清掃工場を構成する設備の設計、製作、施工等に関して、プラント設置業者はこれまでの実績から 独自に開発した技術やノウハウを有している。これらの技術情報の一部は、産業財産権、非公表情報として独占的に保持されるため、他の業者による施工は極めて困難である。
以上の要件を同時に満足する業者は、当工場のプラント設置工事業者である株式会社タクマだけである。

本契約と同一の業種に対応する入札参加資格を有する者で、契約手続等について不服がある場合は、東京二十三区 清掃一部事務組合契約事務等に関する苦情処理実施要領に基づき、苦情申立てを行うことができる。

←クリックで拡大

 

清掃一組での随意契約は、東京電子自治体共同運営電子調達サービスのお知らせで公表されているのだが、、、
ここのところ、10年くらいは随意契約の内容をチェックしているのだが、さすがに、172億7千万円もの高額の随意契約ははじめてなのでは?
昨年度は、有明清掃工場の延命化に伴うプラント設備更新工事が三菱重工環境で約34.6億円で高額であったが、、例年、全工場等で随意契約は100億円を超える。(23区の清掃工場では、焼却炉の補修工事などはすべてプラントメーカーとの随意契約)

今年度分で公表されている高額な随意契約の工事費用は(2019年8月7日現在)
大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事:株式会社タクマ 東京支社:17,270,000,000円
港清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社:515,790,000 円
品川清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:日立造船株式会社 東京本社:489,716,907 円
世田谷清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事: 川崎重工業株式会社:784,850,000 円
板橋清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:住友重機械エンバイロメント株式会社: 690,483,188 円
新江東清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:株式会社タクマ 東京支社:1,072,500,000円
有明清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社:283,587,462 円
中央清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:日立造船株式会社 東京本社:354,240,000円
多摩川清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:株式会社神鋼環境ソリューション:726,840,000円
豊島清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:株式会社神鋼環境ソリューション: 489,240,000円
葛飾清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事: 株式会社タクマ 東京支社:925,560,000円
江戸川清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事:JFEエンジニアリング株式会社:346,680,000円

ちなみに昨年度の「23区清掃工場「契約関係」(随意契約公表分) 平成30年度 合計約124億円

 

関連(本ブログ)
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追記(2019年9月14日)

TAKUMA

2019年9月12日
株式会社タクマ

東京二十三区清掃一部事務組合向け大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事の受注について

 株式会社タクマ(本社:兵庫県尼崎市、社長:南條博昭)は、このたび、東京二十三区清掃一部事務組合より都市ごみ焼却施設のプラント設備更新工事を受注いたしました。

 本工事は、今後の東京23区から発生するごみの安定的な全量焼却体制の確保に万全を期すため、2014年より休止していた大田清掃工場第一工場の焼却施設(200t/24h×3炉)を整備するものです。1炉目を2020年度後半までに整備、再稼働させ、残りの2炉を2022年度までに整備する予定です。

 また、環境省の二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金(先進的設備導入推進事業)を活用した事業で、設備の省エネルギー化等により、二酸化炭素排出量を3%以上削減する計画です。

 当社は、ごみ焼却施設のパイオニアとして50年以上の経験と、国内外で360件以上の豊富な実績を有しております。これらの豊富な実績に基づく経験と技術を活かし、今後もお客様の様々なニーズに応じたプラントを提供し、地域のかたのご協力を得ながら安心・安全な廃棄物処理の実現と循環型社会の形成に貢献してまいります。

事業の概要

発注者 東京二十三区清掃一部事務組合
受注者 (株)タクマ
工事名 大田清掃工場第一工場再稼働に伴うプラント設備更新工事
建設場所 東京都大田区京浜島三丁目6番1号
事業内容 既存都市ごみ焼却施設のプラント設備更新及び整備工事
施設概要  
施設規模 600t/24h(200t/24h×3炉)
炉形式 ストーカ方式
発電出力 9,000kW(予定)
契約金額 15,700,000,000円(消費税相当額を含まず)
契約工期 2019年7月19日 ~ 2022年11月11日

以上

 

 

 

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