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ボイス情報の松本です。支えてくれた皆様ありがとうございました。

2017-10-16 09:00:00 | キャラクター屋の日記
私こと、松本洋三は昭和58年3月1日にボイス情報株式会社を設立した。すでに33年半となり、10月18日に退社します。

当初、前職でアパレル業界の定期刊行物の編集長と兼務で資料作成を経験していました。独立してからは、前社からの資料、得意先名簿など1つもなく、有給休暇も40日分置いてきたりして、全くゼロの状態で独立し、家内と千駄ヶ谷に事務所を構えました。これからの商材は私の頭の中にある知識と、前社でやりたくても上司が拒否した事々でした。

当時は1つのプロジェクトに3ヶ月が普通でしたが、3ヶ月間無収入で人件費や他の資料代などの他、驚いたのは全国に電話で取材するのに旧日本電信電話公社の電話代が1ヶ月25万円かかったことでした。現在NTTになって8人がフルに電話をかけても10万円ぐらいで、いかに電電公社が暴利をむさぼっていたかということです。とりあえず3ヶ月間入金は何もなく、出費ばかりで資本金400万円がいつなくなるのか、取材や原稿を書いている時、すぐにでもつぶれるのではないかとの不安が続き、血の小便(少々ピンクがかった尿)が続いたことに驚いたものです。

3月から12月の9ヶ月間で3本の資料を作り、その1本が社員時代今で言う「ライセンサー」や「ライセンシー」から、良いブランドを紹介してと頼まれて個人的に紹介していたブランド。このブランドを扱う管理会社(ライセンサー)の今後の戦略を分析したらライセンサーもライセンシーも、これから役立つのではないかと思い「ライセンスブランド会社の戦略と実態」というタイトルで発刊し、これが大ヒットし3ヶ月、これ1本でアルバイトも会社も食べることができました。2年目も売れましたが、数はサーもシーも多くなっていくものの果たして続けていいものかどうか随分迷ったものです。ブランドが成長していく中で、キャラクターもぼちぼちと出てきていたので3回目も作成し、相変わらず売れ続けました。当時は作成中にDMを出して、発刊当日は3人で受注先に送るために郵便局に運んだのも嬉しい思い出です。

昭和の終わりごろから平成にかけて、竹の子のようにある約5000社といわれたマンションメーカー(マンションの一室をオフィスにしているアパレルメーカー)を制覇しようと、ファッション業界の資料も作りましたが思ったように売れませんでした。買ってもらえるのは一般のレディスメーカーやメンズメーカーなどでした。なぜかとよく考えると、当時のマンションメーカーは企業を大きくしようと思うより「自分の好みの洋服を提案したい」と考える社が多く、そのデザイナーのファッションを買うという限定された客が中心で3億円が限界でした。彼等はやりたいようにやるデザイナーや営業畑の出身者で、一応利益が出るようになると飲食業を兼業したりして、私が期待した業界にはなりませんでした。

そこで千駄ヶ谷に居る意味もなくなり、出版社の多い文京区にオフィスを移転してアパレルの他の業界も相手にする調査出版業に若干の路線変更をしようと思いました。

前者での人脈を利用して「ライセンスブランド」の名鑑作りや、それに関連する業界の販促資料の調査、出版、さらにはブランドの紹介などを行う企業に若干の路線変更しました。

その間にバブル期に入り、ライセンス業界はさらに活発化し、ライセンサーは海外からのブランドの他に、有力デザイナーも自分の名前のブランドをライセンスアウトし、全ての消費財のメーカーはライセンスブランドにかぶれていきます。おかげさまで私どもの資料も売れて「エドウィン」など、ライセンス料ははどの位が適当かとライセンスをするにあたり、やり方や料金体系などを相談する企業がそこそこ来社されました。

7年目には当社の「ライセンスブランド名鑑」が売れていると知った前者のA大手企業がライセンスブランドの意味もよく知らない人間が担当者となって、似たような資料を発刊してきました。「真似されて一人前」と昔から言われていますが、やっと陽の目を見たと喜び、我が国のライセンスブランドの意味も知らない前社の資料との差に、更に上をいく当社の品質を誇りに思った次第です。

そのうちキャラクターもミッキーマウス、ミッフィー、キティーなど人型キャラが好調になり、漫画、アニメ、近年はゲームなどからのキャラが商品化やコラボに使用され、一冊の本に収まりきらなくなり、約20年前に「ブランド」と「キャラクター」編に資料を分割し、さらにライセンシングブランドとキャラクターの統合業界誌「月刊ライセンシングブックス」を発汗し、先駆的なキャラクターの業界誌となり、現在我が国の唯一ののキャラクター版月刊誌として、最近ではゲーム開発会社、各業界の大手の販促用に愛読されるようになりました。

ここに至るまで「ライセンスブランド」の有力なところはイギリス、フランス、アメリカの企業がラグジュアリーブランド(高級ブランド)として位置づけし、我が国に直輸入品を展開するという欧米らしい商法をとって、特に大手企業の打撃は大きかったものです。

近年ブランドも数を増やしているが、有力ブランド700に対し、キャラクターは1200に拡大しています。当社の比重もキャラクターが強くなり、従来のブランドの管理会社もキャラクターのプロパティを扱うようになってきている。

当社の現社長 姫野裕之は20年来ライセンス業界を主力に業務を推進しており、今、我が国でもライセンスキャラクターについては5本の指に入るぐらい知識や人脈が豊富だと私は思っています。

私は6年前に3回ガンになっており、毎日の会社への出勤がきつく、この10月18日を境にこのブログからも降りることになりました。今後は私よりは遥かにキャラクター業界に詳しい姫野が担当すると思いますが、他にも「月刊ライセンシングブックス」の門脇、ブランド・キャラクター資料作成の鈴木、蓮井などキャラクターに詳しい社員がいるので、このブログの読者の方で、キャラクターやブランドに対する質問などがあれば、メールやFAX、電話で色々問い合わせをしてください。

私個人に関しては33年半当社を支えてくれた家内は別格とし、社員やアルバイトスタッフ、それに大切なお客様にここに厚く御礼致します。今後もさらなるご厚情をお願いしたいものです。長い間、ありがとうございました。

感謝。

2017年10月16日


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