現在、１年近く長距離通勤をしています。ドライブ中に何かできないかと考えていたところ、『星野リゾート』代表の星野さんが移動途中にオーディオブックを聞いていると知りました。そこで、私も会員登録して聞き始めました。
あまり読書をしていない私でしたが、聞いていると面白くなり、1.5倍速にしてどんどん聞くようになりました。おかげで、この１年近くで150冊以上も聞きました。聞き放題ということで、小説から落語まで、様々なジャンルを聞いています。
とある小説の中で、改めて命について考えさせられました。
ある研修医が、実習で緩和ケア病院に行きます。そこで、末期の脳腫瘍を患った若い女性に出会います。彼女は「私の脳の中には、いつスイッチが入ってもおかしくない"時限爆弾＂が入っている」と言います。
それを聞いた研修医は「病人に関係なく、誰でもいつ死ぬか分からない時限爆弾を抱えて生きている」と応えます。
そのとおりだなと思います。大震災のような自然災害や交通事故等で、突然命を落とすこともあり得ます。つまり、誰もがいつ死んでもおかしくないのです。
私の父は＂余命１週間＂と宣告され、そのとおりになりました。その間、コロナ禍にある病院から退院させ、自宅で看取ることが出来ました。そういう意味では、父は良かったのかも知れません。
『命』とは＂人に一叩き＂と書きます。この世に生まれた瞬間に＂時限爆弾＂のスイッチが入ったと言っても過言ではありません。つい、この宿命を蔑ろにしてしまっているのではないかと痛感させられます。
改めて、人生は愉しむべきだと思います。＂愉しむ"とは、人間に備わっている喜怒哀楽を自由に表現し、目の前の出来事に対して誠実に向き合うことで、充実させて心を揺り動かす(感動する)ことを意味しています。
今生きていることに感謝し、自分に出来ることを精一杯やって人生を全うできればと思います。
