ヴァニラ・アイスはプラチナの夢をみるか?

サンプル数一人の話。日記、アニメの感想などを独りよがりに書いてます。

真の敵は放送局か?~ガイキングLOD(2005)~

2009-02-24 04:59:15 | ロボットアニメ系
「あの作品いいんだけど、誰も知らないんだよなぁ~」みたいなことありません?

いい作品、名作だったりするのに知名度がない作品って結構あって正当な評価を受けてない場合って多いですよね~。

「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」(以下ガイキングLOD)もそんな作品なんです。

とりあえず作品紹介から。

中学生の少年ツワブキ・ダイヤは卓越した運動能力を持ちながらも、周りの人たちからは変人扱いされていた。5年前、ダイヤは父と小型船で海に出て、洋上に燃え上がる黒い炎を目撃。その中から現れた巨大な怪獣によって父や船員たちは海中に沈められてしまった。ダイヤにも怪獣が迫るが、その時、巨大な機械の竜が出現し、ダイヤを守ってくれた。しかし生還したダイヤのこの話を誰も信じなかった。それでもダイヤは来るべき日に備え、トレーニングを重ねていた。

そして、ついにその時が来た。ダイヤの住む町に、あの時と同じ怪獣が現れたのだ。そしてダイヤを助けた巨大な機械竜も姿を見せる。竜の名は「大空魔竜」。魔竜の頭が飛び出し、それを胴体としてスーパーロボット「ガイキング」が完成。ダイヤは大空魔竜に乗っていた少女「ルル」の導きによってガイキングのパイロットとなり、怪獣を撃破する。大空魔竜の船長「キャプテン・ガリス」から地上世界を狙う勢力「ダリウス軍」の存在を知らされたダイヤは、母と友に別れを告げ、異世界ダリウスへと旅立つ。地上を守る為、そして怪獣に攫われたと思われる父を救う為に。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より


1976年に放送されたロボットアニメ「大空魔竜ガイキング」を基に主役ロボットのガイキングや大空魔竜、一部のキャラクター名以外、設定、ストーリーを一新して作られました。

そのため全く違うアニメとなっているので旧作を知らなくても鑑賞できます。

最近のロボットアニメにしては珍しく「スーパーロボットアニメ」なところがすごくイイんです。

「名作」と言っても過言ではないでしょう。

「スーパーロボットアニメ」の条件は

一つ「主人公が熱血漢」
一つ「ロボットが実在しないエネルギーで動く」
一つ「やたら強い武器を装備している」
一つ「武器は叫びながら使用」
一つ「ピンチは気合で突破」
一つ「勧善懲悪」
一つ「やっぱり子供向け作品」

などなどの要素を持っていることですが、この作品はその全てにあてはまります。

ロボットアニメは「ガンダム」登場以後年々「スーパーロボット」的アニメは減っていく傾向にあって、ストーリーや設定もリアルなものが多くなっていきます。

それから武器使うのに主人公が武器名叫んだり、ピンチを気合で乗り切ったりする展開ってちょっとバカにされてきました。
「そりゃね~だろう」って・・・。

それから昨今の「スーパーロボットアニメ」は、といってもかつての「スーパーロボットアニメ」のオマージュというか純粋に子供向けではなくて「かつてスーパロボットアニメを見ていた大人向け」の作品ばっかりでした。

実際、内容的には「スーパーロボット」ものでも女性キャラの胸がやたら大きかったり、コスチュームが無駄に露出度が高かったり、こういう側面だけ見ればあんまり子供に見せられない作品が多いんですよね~。

それにひきかえ「ガイキングLOD」はまさしく王道、健全な子供向けスーパーロボットアニメです。

ストーリーは勧善懲悪で判りやすいですし、なにより毎回のロボットバトルがアツい。

だいたい毎回ピンチを迎えるんですが、その度に何かのきっかけで気合を再充填させピンチを乗り切るという展開は王道でこれが毎回盛り上げてくれるワケです。

さらに評価できる点として物語が「決してあきらめないこと」という一貫したテーマで描かれていること。

「子供向け」とは「子供っぽい幼稚な話」ということではなく「子供たちに対してどんなメッセージを送れるか?」ということにこだわった作品であるべきだと思いますが、この作品はそれが満たされていますね。

ここでそんなガイキングLODの名エピソードをご紹介~。

例のごとく固有名詞はある程度無視してちょうだい。

第13話「衝撃! キャプテンは父さん?!」

前回の戦いで大空魔竜の艦長ガリスは重症を負い、ガイキングの秘めたる能力「フェイスオープン」によって辛くも強敵「北方将軍ノーザ」を退けたものの「フェイス・オープン」開放の激しい反動によりダイヤは意識不明に陥ってしまう。

艦そのものも激しく傷つきクルーに重苦しい空気が漂う中、ガリスは何故かオペレーターの少女ルルに艦長の代理を託す。

そんなところに再びダリウス軍が襲い掛かってくる。

艦載機バンザを外部コクピットにして分離したガイキングの上半身と下半身のパーツを別々に操るというルルの奇策により反撃を開始するものの、新しい機体を駆って現れたノーザには敵わない・・・。

そしてノーザは前回の雪辱に燃え、ダイヤに対して一騎打ちの決闘を申し込むのだった。

目覚めたダイヤはノーザの申し出を受け、ガイキングへ乗り込む。

ノーザとの一騎打ちが始まるが、新しいノーザのロボットの強さに押されるガイキング。

「もう一度フェイス・オープンを使うしかないのか?」を考えるダイヤ。

その時、シズカからダイヤにコクピット内にリミッターボルトという安全装置を増設されたと通信が入る。

これでフェイスオープンの使用限界時間を確認できるようになり、規定時間以内であれば「クローズドフェイス」の掛け声で強制終了できるようなったのだ。

「死ぬまでの時間がわかるからその寸前まで戦えってことか?」というダイヤに本意ではないと言うシズカ。

「大空魔竜のみんなってスゲーな誰一人あきらめようってヤツがいない」と高笑いするダイヤ。

そして、ためらいなく「フェイスオープン」を開放するダイヤ。

激しくぶつかり合う2体のロボット。

しかし、ノーザは強く大地に倒れこむガイキング。

「オレは強い、ダリウス一の強者なんだ!」

ノーザがガイキングにとどめの一撃をくわえようとする。

「わかってねぇ、野郎だなぁ・・・、強いから勝つんじゃねぇ。あきらめねぇヤツが最後に勝つんだよ。だから勝つのは、最後に勝つのはオレたちだぁぁ!」

再び立ち上がるダイヤ。そしてリーから教わった真竜拳とハイドロブレザーを合わせた「真竜ハイドロブレイザー」を放つ!

真竜ハイドロブレイザーはノーザの放った巨大な黒い炎の球体を貫き、かき消した。

そしてダイヤはノーザを破ったのである。


いや~かなりはしょって書いてますんで悪しからず・・・。

この回はガイキングLODの最初の山場で動画にすごく力が入っていました。

動画を優先するあまり、作画を犠牲にするぐらいなんです。

だからキャラの顔がいつもと全然違う・・・・。

でもガイキング対ノーザのロボットとの戦いの描写は迫力満点。

だからこそ、最後のダイヤのセリフが活きているんだと思います。


と、こんなにいい作品(個人的には・・・)がなんで知名度が低いのか?

それは放送時間とネット局にあります。

放送は関東ローカル(テレビ朝日)のみの放送で、当初、土曜の午前10時50分からの放送で、その後日曜の朝6:30からの放送に切り替っての放送でした。

これじゃあ知名度あがりませんよね~。

ネット上ではアニメファンを中心に少しずつ人気はでたものの爆発的なものにならず放送も終了。

その後もスカパーなどでの再放送がないため作品を目にする機会がDVDを買うか運よくネットにUPされているところに出くわすという限られたものになってしまいました。

んで、結局知名度は低いまま現在にいたるワケです。

実際のところ自分もたまたま某動画サイトに全話UPされていて見ることができたのです。

名作といえど放送局というか放送された環境には勝てないってワケなんですよね~。

悲しいけどコレ大人の事情なののよねってことなんでしょうけど・・・。

身近に感動を共有する人にめぐり合えないというのはなんとも寂しいかぎりですな~。

それからこれは私見ですが、近作の場合、旧作のファンの人は旧作ガイキングへの先入観で鑑賞する前に視聴意欲をそいでしまっているのではないかとも思うのです。

ガイキングLODは全く別の設定なんで、むしろ先入観で見てほしくないもんでが、結局「ガイキング」のリメイクって紹介されちゃうんで仕方ないんですがね・・・

ガイキングLOD OP

昨今珍しく主役ロボットの”名前”が入った歌詞で好感が持てますね~。

主役のダイヤの声優が田中真弓というのも高得点です。

ちなみに旧作も・・・。

大空魔竜ガイキングOP&ED

こっちの方が知名度が高いのはスパロボのおかげだったりします・・・。

ガイキングLODも「スパロボK」に参戦しますんで、知名度と評価が上がっていってほしいもんです。


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コメント (2)
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