パンキュッシュな白昼夢

フィクションとノンフィクションの狭間を行き交う白昼夢。

現代版『自虐の詩』。今宵…あなたは目撃者になる!

バラと拳銃

2022-10-30 18:40:31 | コラム

Guns N' Rosesが来るね。

もちろん行く。

だけど、

一人の女性を思い出して、

切ない痛みがよみがえってくるわ。

 

僕と彼女はお付き合いをしてた。

僕はバンドに夢中だったし、

彼女は仕事が忙しいし、

お互いが自由人なので、

なかなか会えなかった。

寂しくなるときもあったけど、

彼女がそばにいてくれると思うだけで、

癒しのバラに包まれるような気がして、満たされた気分になった。

そう、

僕は彼女を愛していたのだ。

 

1993年。

ガンズが来日したので、

彼女をライブに誘った。

でも、答えはNOだった。

僕はどうしても彼女と行きたかったので、

しつこく誘う。

それでも彼女は首を縦にふらない。

 

「なかなかガンズが来ることなんかないんだぜ!

お願いだから時間作ってくれよ」

 

「その日だけは絶対にダメ!」

 

「なんでだよ?理由があるなら言ってみろよ!」

 

と、僕が半ばキレ気味に言うと…

 

「結婚記念日だから」

 

だってよ。

 

結婚してたんかーい!

 

この瞬間、

僕のバラは銃に撃ちぬかれた。

 

人生、こんなもんよ。

 

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