うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

ギボウシの分類・系統④--フォーチュネイ系

2008年10月22日 03時50分40秒 | ギボウシの系統・分類
 ■フォーチュネイ系
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)― sieboldiana
― var.fortunei
原産地: なし

品種名***・****・****・****・****・****・****
  【※ ◇マークは上の画像に掲載、つまりマイコレクションのギボウシ】
・◇フランシー(芽分かれ)
・◇パトリオット(フランシーの突然変異種)
・ ミニットマン(フランシーの突然変異種)
・◇ゴールド スタンダード(Hyacinthinaの突然変異種)
・◇キャプテン クック(カーク)(ゴールドスタンダードの突然変異→ストリップティーズの園芸種)
・◇オーレオマルギナータ
・◇トワイライト(オーレオマルギナータの突然変異種)
・◇オーガスト ムーン(フォーチュネイ系×エレガンス系)
・◇アンチョーチ(アンティオク)(フォーチュネイ系の交配種)
・◇ジュリー モース(芽分かれ)
・◇アイオナ(芽分かれ)
・◇ホィールウインド(Hyacinthinaの芽変わり)
   ****・****・****・****・****・****・****

 レンゲギボウシ(var.fortunei)の系統。
 フォーチュネイの名称は、プラントハンターとして江戸末期に日本にきたイギリス人 Robert Fortune氏 にちなむもの。フォーチュネイ系は、園芸種を便宜的に分類するための系統で自生種はない。したがって、形態的な特徴をあげても個々にバラバラでありそれほど意味がない。
 具体的な育種履歴・栽培経験で見ていく。これは、オオバギボウシの突然変異種などを交配したもので、19世紀後半以降に欧米でつくりだされた品種が多く、形態は小型、中型種である。斑入り種・青葉種とも存在する。花の色はすべてラベンダー色になる。
 一般的にこのフォーチュネイ系には、一部に後暗みの徴候が見受けられるが、季節による斑の変化は少なくそのまま秋まで美しいものが多い。
 ギボウシの(小品)盆栽の世界では、原種系のギボウシ、日本の古典的な徳玉に混じりパトリオットの盆栽仕立てが山野草の展示会によく出されている。育てやすさと明快な白斑が魅力なのだろうか。ポピュラーなギボウシの代表と言えば、この <パトリオット> が挙げられよう。
 わたしのおすすめは、 <ゴールドスタンダード> と <オーガストムーン> である。斑のあるなしにかかわらず、透明感のある葉色がいい。また、 <キャプテンクック> も徳玉に似て鮮やかで多彩な葉色がいい。デザイン的に使いまわしが利き重宝なレイアウトの素材、ということになる。コンテナガーデン、ホスタガーデンには必ず取り入れたい品種である。
 なお、ここでは、少々の栽培経験とわたしの頭の中の独断と偏見とあて推量で話題がすすみますので、ある程度、適当にとらえてご理解ください。

 このシリーズでは、不定期ながら10月中に①から⑤までの連載の予定。

 皆さんもWeb上の百科事典と称される、Wikipediaの要領でコメントをください。
お待ちしております。

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2 コメント

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これは・・・・ (M・T)
2008-10-23 00:01:47
fortunei系ですか…。これは実際に何を指しているんでしょうかね?
ネットなどを見ていると覆輪レンゲギボウシやレンゲギボウシ中斑などまるで原種のような扱いさえされています。もともとこれという標本があるわけではないので実際に何をレンゲといってよいものか。もともとあいまいな位置づけだから逆にはっきりさせる必要もないのか。これについては謎だらけで、でも何か引っかかる厄介な存在であると感じるのは僕だけでしょうか?
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ウーン、とねえ・・・ (うざね博士)
2008-10-23 10:16:47
 コメント、どうもありがとう。
 これはわたしもまとめながら、気づき始めました。お察しと思いますが、このシリーズはある生産販売業者の分類にしたがっています。何となくギボウシの外観からそうしている、とは思います。他人事みたいな推測ですが、オランダ・イギリスなどの命名者、作出者の履歴を物語るのかな、と感じます。
 一度、この分類のまとめを、ガラガラポンしたくなっています。先立つ時間・お金・頭の都合で現実的に厳しい気もしますが。
 いづれにしても、原種は、日本をはじめ北東アジアにあるわけですよね。まあ、国情の違いから日本が自生地探しに一所懸命の気がしますが。

 実は、マイコレクションを中心にして、このシリーズに寒河江、未分類、その他の野生種を追加すべきか思案中です。
(一度やっちまえ、というわたしのキャラでもありますが。)
 では、またまた。
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