うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

ミズキの思い出

2016年01月24日 05時34分43秒 | 俳句・短歌、またはエッセイ
いよいよ、厳冬の季節に突入だ。現場に行っても積雪の後は雪そのものよりもぬかるみがひどくて、土工事は難儀するこの頃である。泥だらけの長靴はその都度冷たい水で洗う。宅地造成の現場は手間がかかる。
 ところで、この地区の山林であった残留緑地には杉の伐採跡に色々な落葉樹の萌芽や叢生がおびただしい。その中で、ここではミズキの画像を掲げる。ミズキは新芽を付ける幹肌が真っ赤で雪の中でもすぐに見分けがつく。
ミズキは生長も早い、その材は柔らかくて木目も目立たなくきれいで白っぽい。簡単に彫刻刀などで切削加工しやすい。実は、民芸品、土産物の東北のこけし、鳴子のこけしはこのミズキで作られている。

 地方ではミズキに小正月や旧正月にはこの枝先に搗いた餅をくっつける習わしがある。昔、わたしの田舎では旧正月こそ本当の正月、もち米を蒸し臼で搗いたばかりの餅で飾り、家の天井際の神棚の取付け金具や欄間や鴨居などにやや斜め上に向け結わえておくもので、“餅花”と言った。生糸を採るお蚕様、養蚕の豊産を祈ったものなのか。
 わたしには、冬の寒くてなんの楽しみもない子供時代、言葉で形容すると貧寒という感じか、このころが少しは華やぎにぎやかになり楽しかった。年末になると、野兎(トウホクノウサギ)獲りの針金の罠を仕掛けに行ったり、この2,3~5mのミズキを父に連れられ近くの山に雪を漕いで切り出しに行った記憶がある。
            

            
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