うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

じゃかごのある公園

2009年11月27日 05時37分26秒 | ランドスケープデザイン

 これは公園の一部です。面白い仕掛けなのですが、鉄線で強固に四角く構成されたじゃかごが3段、据え付けてある。じゃかごは漢字では蛇篭。後部は高圧線の鉄塔である。
 この構造では割栗石があらかじめ種子を封入した植生シートに包まれていて色々なことが期待できる。ここでは植物の発芽とともに飛来・落下種子も混じり、色々な生き物を呼び込み、経年的に変化し、ついには昆虫や爬虫類の棲み家になるだろう。小生態系のもとになる。大げさに言えば、生物多様性の維持機能を持つ、ということになる。


 もともと、戦後日本の国土復旧工事で大々的に採用された河川改修の伝統的な工法です。流れに沿い洗掘防止用に考え出されたもので、仕組みは石の自重で持たせた土留めである。これは元来、割り竹で編んだ中に川の玉石を詰めて松杭で固定していたもの。また、それに、植生の効果を考えて柳の枝を挿し木の要領ではめ込んだりした。
 これはそのじゃかごの発展した形で、メッシュタイプふとん篭で200□,500×500×2,000のサイズ、素材は亜鉛アルミ合金メッキの鉄線と亜鉛メッキ処理の棒鋼である。
 近頃は都市の緑地で、外部空間では土塁や縁石がわりの仕切りや屋上緑化、一方で室内の間仕切りや装飾物にも転用されている。技術的な側面もそうだが意匠的にも、一度、ランドスケープ担当者はこの構造物の導入を考えてみたらいかがだろうか。

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