うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

マンションの花壇づくり

2009年03月07日 06時04分18秒 | マンションの植物管理
 野外に出ると、少しは空気に湿気を帯びて過ごしやすくなってきた。カサカサ感やギスギスした陽気も変わっていく。ひとの五感も解放される。もうすぐ、春本番だ。
 行く人をわれもと追いつ日脚伸ぶ

 これからは春になり、フラワーガーデン・花壇づくりの最適期をむかえます。これはあるマンションの花壇づくりの一例。生硬な記述でいやはやという思いもあるが、紹介する。

 【花壇計画】
 花壇計画の進め方は, まず入居者に呼びかけ多くの参加者をつのり園芸. ガーデニングの愛好会. サークルをつくる。参加者自身がそれぞれに地ごしらえをして種まき.植え付けから開花後の花がら摘み, 古株の処理までの共同作業を一貫して引き続きおこなう。もちろん,その間の水やり,除草. 消毒の作業もみずからの手でおこなう。それは業者任せではなく自発的で自治的な運営方法であるが,この場合アドバイザーとして若干名の専門家の参加を検討した方がよい。要する雑費. 諸費用については,団地自治会,参加者どうしで打ち合わせをして決める。
“レジアスフォート新浦安" には現在15種の多年性の草花が植えられており,それにプラスさせるように, 花壇計画については既存緑地の植栽樹木との取りあいと調和をかんがえていく。既存緑地のなかに花壇の位置をもうける場合には, 緑地と別個につくるかあるいは関連づけてつくるかを検討する。いづれの場合でも草花の花々が季節ごとに咲きほこり見やすく手入れしやすいエリアを選ぶ。特に,コモンズストリート(メインエントランス) とKingdom Gardenやパセオパークの通行ルートや歩行導線とプレイゾーンなど人の集まるスポットなどの緑地が良い。
 花壇の構成については, その背景に多年草と新しく一.二年草の草花を組み合わせる方法にすると費用をかけずに花を長く楽しめて効果的である。またその場合, 現在多く出まわっている外来輸入種の草花をすすめたい。これは日本の古典草花と比べて管理が手軽で丈夫であり, また草丈(くさたけ)が高く花つきが大輪性のものか小輪多花性の草花を選べば華やかさを演出し, しかも花壇全体がビビッドになり見映えがする。
 花壇プランは, 高低. 奥行き. 目線(アイレベル) を基本にデザインをする。たとえば空間を遠近法的に立体感を演出し, 植え付け方は後部に遠景として大柄な草丈の草花を採用し手前には小花の草花をあしらえる。
 また, より効果的にするには数種の球根類他を追加したりする方法がある。スイセン. ユリ. ヒガンバナなどの球根植物, カラープランツなどの草姿. 葉色花色は樹木と異なり多彩であるが,花壇材料として組み合わせるとより良い色彩効果をかもし出すことができる。植物の四季変化を出すには, それに加えて, 花も実も眺められ紅葉を楽しめるはなもも. ひめりんご. ブルーベリーなどの小果樹を入れてもおもしろい。
 種まきは,購入した草花苗を植えるのとは異なり長い期間の世話をしなければならないので気長に構えておこなう。今では手軽に種まき作業ができるようにシードテープ. コーティング種子が市場に出回っている。現在では栽培技術が進み,草花の発芽状態を整えているのでこれを利用すれば失敗が少ないとおもわれる。なお,開花後の種子を来年用に採取することを心掛ける。このケースでは基本的に草花栽培が好きでないとむずかしい。
 園芸店などから購入した草花は植え付け時が開花期であり鑑賞期間である。それをいかに長く多く花を咲かせ続けられるかがその参加したメンバーの根気とテクニックである。なお,春夏秋冬の季節の移り変わりにつれ,温室の圃場で促成栽培により育てれられた草花苗の市販時期と植え付け時期に ‘ずれ' があるので入手には注意する。鑑賞上, 花壇計画の際に季節感の出しかたに注意する。だいたいは実際の季節に先がけて咲く草花の構成にするとよい。
 花壇計画の技術レベルが上がってきたならば, 試みにプランのテーマを決め, たとえばもとになる図案として洋服のデザイン. 模様を模写してみるのもおもしろい。図案はチェック(格子柄).ストライプ(縞状). ○. □. △などの幾何学模様の形をベースにした人工的な意匠から始めてみたら良い。色彩は, それぞれの草花の花の色. 葉の色. 葉姿を組み合わせて配色をおこなう(カラースキム)。ちなみに現代の花壇プランは, 絵画的なデザインと自然風が好まれているようである。

 【花壇計画の概要】
 1. 植え付け間隔は,1・あたり草花苗10~35株を標準として割り付ける。
 2. 入れ替え回数は, 理想的には, 鑑賞時期ごとに四季に応じ早春花・春花・初夏花菜・夏花・秋花・冬花に分けて 1年間に 6回程度が好ましい。ただし,常緑性の多年草を花壇の一部に配植し植え放しにするとその回数と費用を減らすことができる。
 3.  1回あたりの花壇予算として 1㎡あたり¥2,000.から ¥6,000. ぐらいを見込む。主な費用に含まれるものは草花材料. 培養土などである。
 4. 花壇管理は生育と気象にあわせた作業暦をつくったうえで, その期間の役割分担を決める。おもな作業は散水と除草である。
 5. 花壇管理を 1年間の気象の変化に関連づけて言えば, 肝心なことは基本的に草花をいかに梅雨越し, 夏越し, 冬越しさせるかである。
 6. 花壇計画は花壇の位置を平面図に落とし, あらかじめ草花の花色( 葉色) を種類ごとにを色鉛筆で線と面をなぞりイメージを決めていく。
 7. 植え付けは地ごしらえ. 整地作業ののちに, まず配植位置を決めるために地面にマーキングをおこない, 次に草花苗を仮りに置き花壇全体のレイアウトをいろいろな方向から見て調整する。それから植え付け地盤を荒らさないよう草姿. 草丈に気を付けて植え付ける。
 8. 植え付け後は花壇ごとにそれぞれグループ内で管理の作業担当を決める。

 【花壇の設定位置・花壇面積】
 下欄には “レジアスフォート新浦安" に提案する花壇の花壇様式をまとめた。

 1.コモンズストリート(メインエントランス) 5.0カ所 50.0㎡
  ・スモールガーデン
  ・沿道花壇 orリボン式花壇(ライン花壇)
 2.Kingdom Garden          15.0カ所 60.0㎡
  ・ナチュラルガーデン
  ・ボーダー花壇 or 斜面花壇 or 毛氈(もうせん)花壇
 3.パセオパーク            6.0カ所 35.0㎡
  ・スモールガーデン
  ・ボーダー(縁取り) 花壇(境栽花壇)

 参考のために, 今までの実例をもとに次ページにまとめてみた。
  1.花壇計画表
  2.花壇管理シート
  3.花壇材料シート(早春花・春花・初夏花・夏花・秋花・冬花・シンボル草花)
 
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