歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

国立新美術館「日本の表現力」行ってきました!

2007年01月30日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
文化庁メディア芸術祭10周年企画展「日本の表現力」に、日曜日に行ってまいりました!

まず鋼。
マンガはねえ。展示が難しい媒体だと思うけど。
年代ごとにマンガのページアップとかカラー絵とかをパネル展示してあって、配色的に各年代1、2枚はカラーにしてある。
で、鋼は一巻表紙絵なんですよ。
ページのが、ペンタッチとかフキダシとか、知らないマンガでもその雰囲気が伝わって楽しいのだけどなあ。
うんでも、あれは手抜きじゃなくて、キュレーターさんイチオシなんですよ!だって2000年代は鋼だけがカラーだし!ガラスケースの現物展示3点のみのうち1点が鋼単行本だし!
でも、どうせカラーならタチキリまで見えるイラスト集収録絵とかにしてほしかったな~・・・。

そしてアニメ。
これがねえ。うーん。がっかり。
だって、画面の関係で横伸びに歪んでいるんですよ。
展示してる側だって、アニメがアートだなんて思ってないんじゃん、って思う。
これが全編手書きアニメ、 アカデミー賞ノミネート作「頭山」だったら、こんな風に縦横比歪んだまま流したりはしないでしょう。
私も商業アニメがアートだなんて思っていないけど。でも、アートとして展示するならそれなりに作品に対する姿勢があってしかるべきじゃないかしら。

でも、画面ひとつが「鋼の錬金術師」の劇場版とテレビ版とで占められてるって、やっぱりすごいですよね!
中学生くらいの女の子とそのお母さんがなんだか嬉しそうな顔で画面に見入っていたり(わかるわ~)、ひとりで来ていた妙齢の女性(お仲間?!)、それから20代の男性も。
立ち止まって見る人がいると、ついついその人物観察をしてしまったり(笑)

鋼以外もとても楽しめました。懐かしのアニメやゲーム。初代ガンダムにむらがる3-40代の男性たち(笑)
インタラクティブな現代アート。三角コーンに触れると陰が動いたりふざけたりするのとか、青い光がふわりと広がるのとか。
形状記憶合金で作られた、ライトがつくとその熱で花が開くのなんて、家にも欲しいわ~。

でね。
やっぱり「メディア」より「アート」のが、その単体ではチカラがあるなあ、って感じました。
作品一個が作り出す世界が、独創的で、完成されているの。

だからやっぱり「メディア」は作り手と受け手の双方のもので、マンガやアニメはアートじゃなくてメディアなんじゃないかなと。
アートは普遍性があって、メディアはその時その時代や記憶とともに在る、のかな?
アートって何だろ??

そして最後に屋外展示、ランドウォーカーを見ましたが。
いやあ!楽しい!でっかいものが動くって楽しい!
しかも機関銃モドキが発射するんですよ、ゴムボールを。
それも、しゅぱん!しゅぱん!ってやってから。
しゅぱぱぱぱぱ!
って連射するのー!(笑)
そんで、そのゴムボールはもらえるらしく、待ってた観衆がわっと寄って拾ってんの。
そんでランドウォーカーが車庫?に入って操縦席が開くと(これがまた「らしい」ことにカバーが上にゆっくりと持ち上がるんだ)観客から拍手が!

これはね。アートですよ。間違いなく。
製作者が「作りたい!」って思って、作っちゃった。
そして正しくメディアアート。
乗りたい!動かしたい!発射したい!って欲求が、同じメディアベースで育ってきた観客も自分のもののように理解できるから、だから見ててこんなに楽しい。

新国立美術館の建物も大きくてうねってて見応えあるし、楽しかったです。
なんたって「日本の表現力」は入場無料だし~。
ああいや、税金で賄われているわけだし。興味のある方にはお勧めです!
そうそう、休日に行く方はレストランがすごく並ぶので、高いカフェを覚悟するか、早昼または午後からの来館を推奨です。
2月4日日曜日までの開催です!


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