もしも私がインタビュアーだったなら。
荒川弘先生に、こんなことが聞きたいなあ!
2010年10月、某所にて。
荒川先生、下村さん、今日はお忙しいなかお時間いただき、ありがとうございました。
いかがでしょう、荒川先生。毎月毎月、複数の締め切りがある生活がひと段落して、今のお気持ちは?
最近はいかがお過ごしですか?台湾と北海道以降もご旅行などなさいました? それと、もしよろしければご家族のご様子などもお聞きしたいのですが。
ご存知ですか?荒川先生はお子さんのことお話しになったのにご結婚のことおっしゃってないから、シングルマザー説なんてものが出てるんですよ(笑)
それで、トリシャがひとりで子育てしたのは荒川先生の価値観だとか(笑) それから百姓貴族が出るまでは、エドと荒川先生を重ねて、ご両親がいない、または不仲なのではないか、と考える方もいたりして・・・
昨年春のアニメディアインタビューでも、鋼の物語と自分の境遇は全く別だ、というようなお話をなさっていましたが、それはつまり、そのような読者の声が荒川先生の元へ届いていた、ということでしょうか。
それは、それだけ深く、読者の中に鋼のキャラクターが息づいている、あるいは生身の人間の一面がそのキャラの中に確かにある、そのように感じられたということだと思うのですが、いかがでしょうか。
そういったですね。読者の、特に若い読者の声というのは、漫画家・荒川弘にとって、または、鋼の錬金術師という物語にとって、どのような影響がありましたか?
実は、ハガレンって、最初はもっと、こう言っては何ですが、陳腐なお話しでしたよね(笑)
主人公がいて、軍人がいて、敵の人造人間がいて。主人公をとりまく謎が明らかになり、国を巻き込む大きな戦いに勝利してちゃんちゃん、と。
五人の人柱という仕掛けが物語上はたいして重要ではない、と、サイゾーの評論で語られていまして、その的確さを面白く思ったのですが、そのような陳腐な、つまり分かりやすいゲーム的な骨組みは、読者をひっぱる仕掛けとしては実に有効であったと思うのですが、そのあたり、担当の下村さんとしてどのように思われますか。
しかしながら、鋼は非常に深い物語となりました。
その「深さ」とは何でしょう? 読者と作者の中間点である下村さんにお聞きしたいのですが。
というのは、たぶんなんですけれども、荒川先生は、なぜそのように世間に受け入れられたか、ずっと不思議に思ってらっしゃるところがあると思うんですね。
その深さのひとつが、15巻一冊まるまる割いたイシュバールだと思います。2巻の時点で回想されるイシュバールは、もっとずっと、少年漫画の典型であったかと思います。
それが、イシュバールを非常にリアルに描いたために、キャラの深みとか、物語の制限とか、いろいろ出てきたと思うのですが、いかがでしょうか。
その、戦争を描く、と決めたのは、やはり03年版アニメの影響でしょうか?
スクエニは作品の映像化にとても熱心ですよね。そのように映像化される、もっと言うと二次創作の原資として使われる作品を生み出す作家として、そのお気持ちをおうかがいしたく思います。
03年アニメのイメージでもって、自分の作品を語られる、という点について、いかがでしたでしょう。
ただ混同されるだけでしたら、それこそ「もう終わったよね」と言われ「まだ続いてるよ!」と返したというエピソードのように、笑ってすませられる話だと思うのですが、そうではなく、この物語のここが素晴らしい、と支持される点、それが、アニメスタッフのものか、自分自身のものか、曖昧であるとき。決して感謝や喜びだけでない、一人の作家としてのプライドとの葛藤があったと思うのですが、いかがでしょうか。
ところで、物語の終盤では、ちょっと主人公の影が薄いですよね(笑)
名も無いおっさんが活躍するのが好きだから、とおっしゃっておられますが、その次の理由をお聞かせいただけますか?
例えば、主人公をして描くべきことが、思いのほか早く描ききれてしまったがために、主人公を物語の中心に置く必要性が薄れたから、ですとか・・・?
マスタングの視力は、当初は戻らない予定でしたよね?
ハボックの時ですが、直後のぱふのインタビューでは、死なせるかどうか次の回まで決めてなかった、とおっしゃっていましたが、最近のインタビューでははっきりと死なせるつもりだったとおっしゃっている。つまり、視力が戻っても戻らなくとも、と先生がおっしゃるときは、もう一方、実際には描かれなかった方を予定していたということだと思うのです。
そこを敢えて曲げ、きれいなハッピーエンドにした、その動機についてお聞かせください。
「鋼の錬金術師」という作品は、荒川弘という作家にとって、一言で言うと、何でしたか?
さて、時間も残り少なくなりましたので、次回作の話など。
下村さんの前で恐縮ですが、朝日新聞社の歴史人物漫画、これのエピソードをお聞かせいただけませんか?お相撲さんなんてとても珍しいと思うのですが、これは編集側からのアプローチ?それとも荒川先生が駄目モトで言ってみたら通ってしまった、ですとか?(笑)
上海の次回と単行本化はいつになりますか?とても楽しみなんですけど。これは下村さんにお聞きしたほうがいいのかな?
あわせて下村さんにお聞きしたいのですが、雑誌掲載のタイトル文字が、昨年春にFAロゴにして、この秋の番外編では元に戻してらっしゃいますよね。FAへの下村さんの意気込みですとか、鋼という単体の漫画作品に対する愛ですとか、そういったものを感じるのですが、いかがでしょうか。
そして劇場版ですね!
こちらはどの程度、荒川先生は関係されるのでしょう?
いつ公開とか、ちょこっと、ほんのり、ネタバレにならない程度に、お聞かせいただけませんか?(笑)
今日はたくさんのお話を本当にありがとうございました。
これからの益々のご活躍を期待しています!
・・・もしも私が、このインタビューの読者だったら。
こんな偏ったインタビュアー、すっげー嫌だ!!(笑)
コメレス遅れててごめんなさい。
そしてメールの件、一ヶ月もお待たせして申し訳ないっ!次回こそウィンリィ話を送ります~。
あとこの記事でちょろ出ししちゃったマスタングの話と、劇場版妄想(笑)も語りたいし、最終回語りもまだ残してるし。ああっもっと更新がんばらないとっ!
荒川弘先生に、こんなことが聞きたいなあ!
2010年10月、某所にて。
荒川先生、下村さん、今日はお忙しいなかお時間いただき、ありがとうございました。
いかがでしょう、荒川先生。毎月毎月、複数の締め切りがある生活がひと段落して、今のお気持ちは?
最近はいかがお過ごしですか?台湾と北海道以降もご旅行などなさいました? それと、もしよろしければご家族のご様子などもお聞きしたいのですが。
ご存知ですか?荒川先生はお子さんのことお話しになったのにご結婚のことおっしゃってないから、シングルマザー説なんてものが出てるんですよ(笑)
それで、トリシャがひとりで子育てしたのは荒川先生の価値観だとか(笑) それから百姓貴族が出るまでは、エドと荒川先生を重ねて、ご両親がいない、または不仲なのではないか、と考える方もいたりして・・・
昨年春のアニメディアインタビューでも、鋼の物語と自分の境遇は全く別だ、というようなお話をなさっていましたが、それはつまり、そのような読者の声が荒川先生の元へ届いていた、ということでしょうか。
それは、それだけ深く、読者の中に鋼のキャラクターが息づいている、あるいは生身の人間の一面がそのキャラの中に確かにある、そのように感じられたということだと思うのですが、いかがでしょうか。
そういったですね。読者の、特に若い読者の声というのは、漫画家・荒川弘にとって、または、鋼の錬金術師という物語にとって、どのような影響がありましたか?
実は、ハガレンって、最初はもっと、こう言っては何ですが、陳腐なお話しでしたよね(笑)
主人公がいて、軍人がいて、敵の人造人間がいて。主人公をとりまく謎が明らかになり、国を巻き込む大きな戦いに勝利してちゃんちゃん、と。
五人の人柱という仕掛けが物語上はたいして重要ではない、と、サイゾーの評論で語られていまして、その的確さを面白く思ったのですが、そのような陳腐な、つまり分かりやすいゲーム的な骨組みは、読者をひっぱる仕掛けとしては実に有効であったと思うのですが、そのあたり、担当の下村さんとしてどのように思われますか。
しかしながら、鋼は非常に深い物語となりました。
その「深さ」とは何でしょう? 読者と作者の中間点である下村さんにお聞きしたいのですが。
というのは、たぶんなんですけれども、荒川先生は、なぜそのように世間に受け入れられたか、ずっと不思議に思ってらっしゃるところがあると思うんですね。
その深さのひとつが、15巻一冊まるまる割いたイシュバールだと思います。2巻の時点で回想されるイシュバールは、もっとずっと、少年漫画の典型であったかと思います。
それが、イシュバールを非常にリアルに描いたために、キャラの深みとか、物語の制限とか、いろいろ出てきたと思うのですが、いかがでしょうか。
その、戦争を描く、と決めたのは、やはり03年版アニメの影響でしょうか?
スクエニは作品の映像化にとても熱心ですよね。そのように映像化される、もっと言うと二次創作の原資として使われる作品を生み出す作家として、そのお気持ちをおうかがいしたく思います。
03年アニメのイメージでもって、自分の作品を語られる、という点について、いかがでしたでしょう。
ただ混同されるだけでしたら、それこそ「もう終わったよね」と言われ「まだ続いてるよ!」と返したというエピソードのように、笑ってすませられる話だと思うのですが、そうではなく、この物語のここが素晴らしい、と支持される点、それが、アニメスタッフのものか、自分自身のものか、曖昧であるとき。決して感謝や喜びだけでない、一人の作家としてのプライドとの葛藤があったと思うのですが、いかがでしょうか。
ところで、物語の終盤では、ちょっと主人公の影が薄いですよね(笑)
名も無いおっさんが活躍するのが好きだから、とおっしゃっておられますが、その次の理由をお聞かせいただけますか?
例えば、主人公をして描くべきことが、思いのほか早く描ききれてしまったがために、主人公を物語の中心に置く必要性が薄れたから、ですとか・・・?
マスタングの視力は、当初は戻らない予定でしたよね?
ハボックの時ですが、直後のぱふのインタビューでは、死なせるかどうか次の回まで決めてなかった、とおっしゃっていましたが、最近のインタビューでははっきりと死なせるつもりだったとおっしゃっている。つまり、視力が戻っても戻らなくとも、と先生がおっしゃるときは、もう一方、実際には描かれなかった方を予定していたということだと思うのです。
そこを敢えて曲げ、きれいなハッピーエンドにした、その動機についてお聞かせください。
「鋼の錬金術師」という作品は、荒川弘という作家にとって、一言で言うと、何でしたか?
さて、時間も残り少なくなりましたので、次回作の話など。
下村さんの前で恐縮ですが、朝日新聞社の歴史人物漫画、これのエピソードをお聞かせいただけませんか?お相撲さんなんてとても珍しいと思うのですが、これは編集側からのアプローチ?それとも荒川先生が駄目モトで言ってみたら通ってしまった、ですとか?(笑)
上海の次回と単行本化はいつになりますか?とても楽しみなんですけど。これは下村さんにお聞きしたほうがいいのかな?
あわせて下村さんにお聞きしたいのですが、雑誌掲載のタイトル文字が、昨年春にFAロゴにして、この秋の番外編では元に戻してらっしゃいますよね。FAへの下村さんの意気込みですとか、鋼という単体の漫画作品に対する愛ですとか、そういったものを感じるのですが、いかがでしょうか。
そして劇場版ですね!
こちらはどの程度、荒川先生は関係されるのでしょう?
いつ公開とか、ちょこっと、ほんのり、ネタバレにならない程度に、お聞かせいただけませんか?(笑)
今日はたくさんのお話を本当にありがとうございました。
これからの益々のご活躍を期待しています!
・・・もしも私が、このインタビューの読者だったら。
こんな偏ったインタビュアー、すっげー嫌だ!!(笑)
コメレス遅れててごめんなさい。
そしてメールの件、一ヶ月もお待たせして申し訳ないっ!次回こそウィンリィ話を送ります~。
あとこの記事でちょろ出ししちゃったマスタングの話と、劇場版妄想(笑)も語りたいし、最終回語りもまだ残してるし。ああっもっと更新がんばらないとっ!
先生の絵が家庭を描くときってすごく生活感あって私も大好き!でも百姓貴族で出てくる田舎の食卓と、アメストリスという「西洋の」食卓では乗ってるものが全然違うのね。先生は写真で見たなにがしかの風景をリアルに描けるひと、頭の中で考えたことを生活感の手触りでもってマンガに落とせる人なんだろうなあって思います。
でも、地に足の着いた生活をしてきた人だからこそ、家庭の描写があんなに温かいのかもですねv
トリシャと先生を重ねている辺りは「ちょっとこうあってほしい」浪漫さえ感じます。芸術家は振幅大きい人生を送ったほうが心に響くものが作れるだろうし。先生の自己紹介には主婦のにおいがあんまりないですしね。ただ、シグさんと師匠がダブルベッドで寝てるシーンは経験者で無いと分からない(笑)生活感が漂っていて師匠の幸せそうな寝顔がとてもかわいかったですよね~
こちらこそありがとうございました。そしてしょっちゅうほったらかしにする管理人ですのにこまめにチェックくださってありがとうございます・・・・!また何かあったらぜひ教えてくださいv
アルミ様こんにちは!
ええ、深イイじゃなくて厚イイだけの話しでしたね(笑)でもそんなの!紳助にてきとーな辛口コメつけられなかっただけでもすごい良かったし、愛どころかアニソンランキング系では平気な顔して捏造するテレビってな媒体が、それなりに真っ当にガンガンを扱ってくれただけで感謝っすよ。天下の日テレの午後九時代に映るってそんだけで私はもう、ヤッホーvでございましたv ←能天気(笑)
京都新聞の記事は、やっぱり新聞週間の共通記事でした~。うーん残念!
でもまた、何かあったらぜひ教えて下さい~♪
21日ね、ありがとう!
確認してみる~♪♪♪
わはは!やっちゃった感満載ですね!(笑)
でももしホントに会ったら、馴れ初めバナシ(笑)とか、ご家族のこと、甥ごさんだか姪ごさんだかの夏休み自由研究がアニメができるまでだったってホント?とか、そういう話が聞きたいなあ~!
A様こんにちは!
はい!深イイ話にハガレン!録画予約完了しております!!
加えて何を語ってくれるかしら、作者が女性とか、5000万部とか、もう一歩つっこんでくれたらいいのになあ~などと楽しみにしていますv
ミズキ様こんにちは!
情報をありがとう!!最初読んだとき、新聞週間の「私と新聞」のやつかな?と思ったのですが、百姓貴族の柱が「京都いってきた」でしたので、俄然興味アップ!
いつごろとか朝夕刊どちらかとか、ご存知でしたら教えてください~vvv
来週の深イイ話に、
ハガレンの話が出るそうです!
「最終回が掲載された月刊少年ガンガンが発売直後
売り切れ続出。読者からの抗議に、出版社が取った
深イイ異例の措置とは!?」
深イイ話のHPにのってました~
早売りのWingsが手に入りました。ここのところ毎日食べてる芋と南瓜が、今夜は一層おいしくなりそうです・・・ふっふっふっ。