これは、感情論。
確信は無いし、ぱちりとパズルがはまる快感も無い。
でも、なんとなく、思う。
セリムとプライドは、別存在なんじゃないのかな、と。
セリムの正体がプライドだと知ったとき、本当に驚いた。
それは、衝撃、とかじゃなくて。
えっ、まさか。荒川弘先生が少年マンガで、子供を、悪役にするなんて、と。
配置的にはバッチリだ。為政者の後継ぎ。傀儡の後釜。
そして親思いの素直な子供。誰にも疑われることのない、それは読者にもキャラにも。
だから一度は仮定してみた。そして却下した。むしろ夫人の方が可能性が高いと思ってた。
だって、彼は子供だから。子供が悪役なんてありえない、と。
もし、悪役として、セリムを置くなら。
私なら、年齢を、エドのいっこ下にする。
リンと同じに、アルと同じに。
だって、その方が面白いから。正体を明らかにした後の、物語の持っていき方が、キャラとキャラとの関係が、正反対なのに同位置の存在として主人公の正面に置く方が、面白いから。
セリムは、幼い。無邪気に父親を尊敬している。
エドは、そんなセリムの姿にいつまで騙されるのか?
そして彼が敵だと知ったとき、甘い少年エドが、年下の子供を相手に、本気で刃を向けられるのか?
というテーマは、面白い、かもしれない。
でも、苦い。
私は、たぶん、甘い。荒川弘を、甘く見ている。
彼女はイシュバールを描いた人だ。
でも。
私は、セリムが死ぬ姿を想像できない。
セリムの身体に銃弾が何発も打ち込まれる場面を。
スパリと切り落とされる手足を。
粉々に砕けて消える子供の頭蓋骨を、荒川弘の絵で、想像できない。
本当に、セリムは悪役なのかしら。
なぜ、彼は子供なのかしら。意外性、それだけの理由で「子供」を置くかしら?
もしかして。
セリムと、プライドは、別存在なんじゃないかしら。
この思いつきは、ただの私の「逃げ」かも、しれないけれど。
もうひとつ、感情論。
キメラは、人間の尊厳を描くための、モチーフだ。
ニーナがもしも生きていたら? その答えがデビルズネストの仲間達だ。
そしてデビルズネストの仲間達が生きていたなら、ザンパノやジェルソやダリウスだった。
元に戻りたい者もいれば、元に戻らなくたっていいと思う者もいる。彼らはもう、自分の人生を歩んでいる。
ニーナは可哀想だったかもしれない。けれど彼らはもう「可哀想」ではない。
否応無く、人外の者と合成された、人間。
その意味で、ブラッドレイは、ニーナだ。
親の目的のためにその存在を利用される。親から子への愛は創造主としての自己愛だ。すごいモノになった娘/息子よ、お前は素晴らしい。そして更に私の役に立て。それがお前の幸福だ。
ブラッドレイは、生きてその後の人生を歩んだ、ニーナだ。
だからきっと、ブラッドレイは、お父様の呪縛から抜ける。
物語が終わりに、彼は彼の人生を歩み出すだろう。もし生きる道を選ぶなら、愛する妻とともに。
・・・セリムを、殺して?
セリムを失って、ブラッドレイ夫人は、幸せになれるかしら。彼女がセリムの正体を知るかどうかは、分からない。でも、例え知ることになっても、知らないままで済んでも、あるいは既に知っていたとしても。彼女にとってセリムは可愛い息子。
息子を失って。
そこから改めて老境への人生を歩み始める?
それは・・・寂しい。
にがい。さみしい。
ほんの脇役であっても。善良なただの人に、そんな結末が、鋼に、あるかしら?
ここまでは、感情論。
もうひとつ。今度は小さな事実のひっかかり。
18巻の背表紙はセリム。そして19巻の背表紙は。
あれは、フラスコの中の小人?それともプライド?
「お父様」は14巻背表紙にいる。ホーエンハイムとお父様が別人と明らかにした巻で。ホーエンハイムを11巻に載せた後、待ち構えていたかのように。
背表紙カラーに、同一人物を、二度載せるかしら?
あれは、だから、フラスコの中の小人ではないんじゃないかしら。まるで回想シーンと呼応した背表紙のように見せて、違うんじゃないかしら。
そして、もし同一人物を二度載せないなら、あれはセリムでも無いんじゃないかしら。
セリムとプライドは、別存在なんじゃないかしら。
幼い子供が、悪ではないと、ただ思いたいだけなのかもしれないけれど。
(コメント欄雑誌ネタバレあります)
確信は無いし、ぱちりとパズルがはまる快感も無い。
でも、なんとなく、思う。
セリムとプライドは、別存在なんじゃないのかな、と。
セリムの正体がプライドだと知ったとき、本当に驚いた。
それは、衝撃、とかじゃなくて。
えっ、まさか。荒川弘先生が少年マンガで、子供を、悪役にするなんて、と。
配置的にはバッチリだ。為政者の後継ぎ。傀儡の後釜。
そして親思いの素直な子供。誰にも疑われることのない、それは読者にもキャラにも。
だから一度は仮定してみた。そして却下した。むしろ夫人の方が可能性が高いと思ってた。
だって、彼は子供だから。子供が悪役なんてありえない、と。
もし、悪役として、セリムを置くなら。
私なら、年齢を、エドのいっこ下にする。
リンと同じに、アルと同じに。
だって、その方が面白いから。正体を明らかにした後の、物語の持っていき方が、キャラとキャラとの関係が、正反対なのに同位置の存在として主人公の正面に置く方が、面白いから。
セリムは、幼い。無邪気に父親を尊敬している。
エドは、そんなセリムの姿にいつまで騙されるのか?
そして彼が敵だと知ったとき、甘い少年エドが、年下の子供を相手に、本気で刃を向けられるのか?
というテーマは、面白い、かもしれない。
でも、苦い。
私は、たぶん、甘い。荒川弘を、甘く見ている。
彼女はイシュバールを描いた人だ。
でも。
私は、セリムが死ぬ姿を想像できない。
セリムの身体に銃弾が何発も打ち込まれる場面を。
スパリと切り落とされる手足を。
粉々に砕けて消える子供の頭蓋骨を、荒川弘の絵で、想像できない。
本当に、セリムは悪役なのかしら。
なぜ、彼は子供なのかしら。意外性、それだけの理由で「子供」を置くかしら?
もしかして。
セリムと、プライドは、別存在なんじゃないかしら。
この思いつきは、ただの私の「逃げ」かも、しれないけれど。
もうひとつ、感情論。
キメラは、人間の尊厳を描くための、モチーフだ。
ニーナがもしも生きていたら? その答えがデビルズネストの仲間達だ。
そしてデビルズネストの仲間達が生きていたなら、ザンパノやジェルソやダリウスだった。
元に戻りたい者もいれば、元に戻らなくたっていいと思う者もいる。彼らはもう、自分の人生を歩んでいる。
ニーナは可哀想だったかもしれない。けれど彼らはもう「可哀想」ではない。
否応無く、人外の者と合成された、人間。
その意味で、ブラッドレイは、ニーナだ。
親の目的のためにその存在を利用される。親から子への愛は創造主としての自己愛だ。すごいモノになった娘/息子よ、お前は素晴らしい。そして更に私の役に立て。それがお前の幸福だ。
ブラッドレイは、生きてその後の人生を歩んだ、ニーナだ。
だからきっと、ブラッドレイは、お父様の呪縛から抜ける。
物語が終わりに、彼は彼の人生を歩み出すだろう。もし生きる道を選ぶなら、愛する妻とともに。
・・・セリムを、殺して?
セリムを失って、ブラッドレイ夫人は、幸せになれるかしら。彼女がセリムの正体を知るかどうかは、分からない。でも、例え知ることになっても、知らないままで済んでも、あるいは既に知っていたとしても。彼女にとってセリムは可愛い息子。
息子を失って。
そこから改めて老境への人生を歩み始める?
それは・・・寂しい。
にがい。さみしい。
ほんの脇役であっても。善良なただの人に、そんな結末が、鋼に、あるかしら?
ここまでは、感情論。
もうひとつ。今度は小さな事実のひっかかり。
18巻の背表紙はセリム。そして19巻の背表紙は。
あれは、フラスコの中の小人?それともプライド?
「お父様」は14巻背表紙にいる。ホーエンハイムとお父様が別人と明らかにした巻で。ホーエンハイムを11巻に載せた後、待ち構えていたかのように。
背表紙カラーに、同一人物を、二度載せるかしら?
あれは、だから、フラスコの中の小人ではないんじゃないかしら。まるで回想シーンと呼応した背表紙のように見せて、違うんじゃないかしら。
そして、もし同一人物を二度載せないなら、あれはセリムでも無いんじゃないかしら。
セリムとプライドは、別存在なんじゃないかしら。
幼い子供が、悪ではないと、ただ思いたいだけなのかもしれないけれど。
(コメント欄雑誌ネタバレあります)
寒い演技(笑) うん、あれは演技でも、本音でも、どっちも深いですよね。ほんと、荒川先生の演出はすごすぎるよなあ!
「お父様」は人間を虫けらだと思ってますから、夫人(早く名前を出してほしー・・・)のことも、ただのお飾りだと思っているんじゃないかしら。大総統の取り巻きと同じに、何も知らない馬鹿な女だと。
ブラッドレイもまた、切り捨てねばならない時がきたら、平然と切り捨てられる、と思っていると思います。唯一自分で選んだ存在であっても、自分はそうできるだろう、と。そしてそれができないマスタングに青さを、グリードには苛立ちを感じる。でもそれはきっと、憧れと名のつくもの。
なーんちゃって(照)
プライドはラストと同じ、お父様の忠実なしもべですよね。能力は計り知れないけれど、性格はシンプルな気がします。
コメントありがとうございました!
おっしゃるとおりセリム君とプライドはきっと別物ですね!
背表紙絵説とても納得しました。
あの父を敬愛するセリム君のセリフが、プライドの寒い演技ではなく宿主にされた少年の本音だったら泣けますよね。
うーん。それとも宿主にされてるということは完全にプライドの支配下でセリム君の人格は削除済みなんでしょうか?
ブラッドレイ家の悲惨な展開もあまり見たくないので
セリム君が事が済んだ後で普通の子どもに戻れるよう祈りたいと思います。
ブラッドレイの離反は私も是非見たいですが、奥さんでも奪われなきゃそうはならない気もします。
私はブラッドレイにとっての奥さんってある意味お父様側にとられた人質のようなものでは?と思いますが、どうでしょうね?
拝見しました!うわーうわーvvvありがとうございますっっっvvv
いやん、エドだーっvエドだわ~vv
これは、機械鎧の脛当てですね?!グリードリンの後ろは、ダリウス(ゴリさん)とハインケル(ライオンさん)でしょう!やあお前たち出世したなあ!表紙かよ!
ユリイカで荒川先生が「(ごついのが好きなので)ついおっさんが頑張ってしまう」って仰ってましたが、ホントに(笑)
そしてCM画面の、単行本バックにアルってことは、ガンガンカラーがアルなんですね?こっち向いてるのと背中向けてるの、ダークな雰囲気、これは扉絵でしょう!うわあ、ガンガン本編、展開怖いよ・・・。
表紙速報、すっごい嬉しいv 苦労して探してくださったんですね。どうもありがとー!!
ありました!CM付き動画!
で、そっからキャプチャー(画像)を拝借し、うちのブログにのっけました!よかったら見に来てください!
・・・なんですが・・・誠に申し訳ないことに・・・
画質最悪!!、なんです。見てもらえばお分かりになるやもしれませんが・・・悪いです。エドとリンは分かるんですが、あとのキャラがさっぱりで・・・。でも、それでも画像が手に入った分、嬉しいです。よろしければ、歌猫様も見に来てくださいね♪
では!
すいません、記事と関係ないのですが、一つ驚きのことがありまして!
なんと!遂に!
鋼の表紙を見ることができましたー!!やったー!!
・・・といっても、ネット上ではなく、CM・・・。歌猫様にお見せすることができない・・・残念・・・。
今日のソウルイーターの時間の時、CMで今月号のガンガンがやってたんですけど、その時映ったんです。
それで、今、必死にいろんな動画サイトに回ってCMがカットされていない動画を探し回っているとことです。もし見つけたらその時は歌猫様に即座にお伝えしますね!
で、どんなものだったかというと・・・あ、お知りになりたくなければこの後の文章お読みにならない方がいいかもです、すいません。
で、どんなものだったかというと、
「水色」、でした!!
鮮やかな水色が印象的で、エドの機械鎧(足の)が大きく描かれており、大きな印象を与えていました!そして、リンも後ろの方にいました!そして、他にも何人かいたようなんですが・・・どうもうちのTVだと認識できなくて・・・すいません、分かりません。
とにかく、期待を裏切らない色使い、そして構図でした!素晴らしかったです!
では、見つけたら即座に連絡します!では!
うん、プライドは特異ですよね。例えばブリッグス地下とセントラルに同時存在できるとか。
あと、今月の伝言メモはちょっとしつこい感じがしたのも…あえて強調してるような?もちろんキャラ登場サービスのための場面かもですが。セリムがプライドと、知る側と知らない側の齟齬はこれからの展開で楽しみな部分だけど、もしかしてその裏にもう一段、仕掛けがあっても、なんて。最終回までまだ猶予があると思うと、いろいろ欲張りになっちゃいます(笑)
いろいろと…考えてみたのですが。
セリム≠プライドって、結構マジな気がしてきました。
以前、ホーエンハイムがリオールの地下で「ここがお前のフラスコか」みたいなことを言ってましたよね(うろ覚え)。セントラルの一部と地下トンネル、そこがフラスコに相当し、それより外には出られない。「影」の状態では。
歌猫さまも、肉体は魂の入れ物、とおっしゃってましたね。アルの鎧の中にプライドみっしりから。
だったら、やっぱりセリムとプライドは別なんじゃないでしょうか?
本体がフラスコから出られないプライドが、自由に行動するための器として、セリムの身体を使っている(だから「セリム」は東部にも行ける)。アルに関しても同じ要領で。
ほら!ちゃんと理論的にもいけますよ歌猫さま!これでちょっとは希望になるでしょうか~?