進め!マンガ道

★人生は趣味です★

「COM40年目の終刊号」

2011-09-24 00:29:06 | マンガ


時を遡る流れはこのブログと平行していて、
詳しく書いているといつまでも「COM40年目の終刊号」
の紹介も出来ないのでとりあえずこの本が出たという
ことだけを書きとどめておこう。

霜月たかなか氏が奔走してほとんどひとりで作り上げたものだ。
「COM」は本当に多くの功績を残したものだ。

その終焉はみっともない終わり方をして、
なんだか哀しいくらいだったのだが、
その最初の志しの高さとそれに刺激を受けて
多くの才能が発芽し成長し、確かに時代の流れを築きあげた。

情熱と迷走。
そのけじめと検証をしておきたいと
このムック本は刊行された。

しかしこうして出来上がってみると、
紙面を飾った多くの作家が他界されていて
それだけの年月が経ったとはいえ
本当に寂しい。

特に、この企画段階ではお元気だった。
村野守美先生やみやわき心太郎先生が
亡くなられてしまったことは残念すぎる。
なんとかこの本を見てもらいたかった。

あまり書店にもおいてない状況だけど、
できれば多くの人に知ってもらいたいものだ。

COM 40年目の終刊号


こうして振り返ると、
あまりにいろんなことが断片的に蘇ってきて
さっぱりまとまらなくなってしまって
何度かブログに挑戦してもののうまくいかず、
とりあえず報告だけにした。

いずれ、別の形でこの時代のことは書こうと
思っているので、その時にまた。

石ノ森章太郎「ジュン」シリーズ復刊!

2011-09-18 05:38:23 | マンガ
ポット出版から、あの名作石ノ森章太郎「ジュン」シリーズ
素晴らしい豪華なハードカバーになって復刻された!



しかも全巻揃って五冊になるという。
「ジュン」ってそんなに描かれていたんだと驚いたが、
初出の『COM』をはじめ『リリカ』や『マイアニメ』など
各雑誌で発表されたすべての作品をまとめるということだ。

子供の時、手塚治虫先生の作品は死ぬほど繰り返し読んで
まさに神さまという存在でしかないのだが、
それでも石ノ森章太郎は更に特別で、
その魅力的な世界にひきこまれて漫画家になろうと思ったのだ。

その特別な魅力というのが、
この「ジュン」に行き着いている。

新しいマンガの可能性を切り開くというテーマを持って
刊行された『COM』に「ジュン」はぴったりの作品だった。
しかもマンガを描く主人公というのがまたよかった。

「…やがて秋がきて 冬がくる…」の回の
夏の表現の素晴らしさに感動して何度も読み返したものだ。


そんな訳で「ジュン」は前衛的な作品として
大きな評価を得た作品であることは間違いがない。

が、それでも本当のことを云えば
石ノ森章太郎はこの作品をそれほど実験作だと思って
いなかったのではないかと思う。

何故なら、彼は最初からそういう意欲を胸いっぱいにして
漫画の世界に躍り出てきたからだ。

高校生にしてデビューした彼の初めての連載漫画
「二級天使」という作品は、
それはもうとんでもないくらいの意欲的な実験作である。

毎回、いろんな絵柄を使い(それこそ劇画も真っ青のリアルな絵が登場したり)
意欲的で斬新なコマ割を繰り広げて見せた。
この作品を読んだときは本当に驚いたものだ。

それからの石ノ森章太郎の作品の数々、
どれほど新しく実験的で冒険的な作品があったろうか。

だからこそ石ノ森章太郎は面白いだけでなく、
その新鮮さの魅力にゾクゾクさせられ、
雑誌を開く時のドキドキ感は尽きなかった。
天才だと思った。



「ジュン」はそれらを昇華させて、
より暗喩的表現を全面的に展開した作品なんだと思う。

ドラマとしてのエンターテインメントを放棄して、
ひとつの事象を心象風景におきかえて
言葉を心を絵にしてみせた。

「ジュン」は思い返す度に読み返したくなる作品なので、
文庫本では持っていたのだけど、こんな豪華は復刻版で
読めるとは本当にうれしいことこの上ない。

残りの巻も楽しみである。

山田雨月さんの個展 2011.9.9

2011-09-18 04:53:12 | マンガ
気がつくと、日々が過ぎていく。
短めでもブログに書いていかないとなー。

この日は山田雨月個展に行ってきた。

山田雨月さんは、ゲゲゲの女房のオフ会からのお知りあい。
今回の個展の場所アートコンプレックス・センターに行くのは二度目。
前回も雨月さんの参加するグループ展だった。

その時に正直ダントツで雨月さんの作品はよかったのだが、
そこにいつか個展を開きたいという雨月さんのコメントがあって
これだけ自分の世界があれば個展はぜひ実現してもらいたいものだと
思っていたのだけど、それが早くも叶った今回の初個展だった。

アートコンプレックス・センターは、
建物そのものがアートになっている素敵な所。
雰囲気がよくて個展もひきたつよね。

カワイさと海の深さと永続感に癒される
素敵な作品群だったが、
会期の6日間、雨月さんは終日会場に在廊して
来場のお客さんに対応されていたのはスゴい。

お疲れさまでありました!

スポーツの少年マンガ史-「巨人の星」から「おおきく振りかぶって」 2011.9.3

2011-09-08 11:38:39 | マンガ
宮本大人さんの朝日カルチャーセンターでの
トークイベントがあったので行ってきました。

レジュメに沿って二時間半のトーク。
まったく休むことなく話し続けてピッタリと
レジュメ通りに終わったのには感心した。

話と共にたっぷりと図版の紹介があったので
飽きることがない。

スキャンに6時間もかかったというだけあって、
紹介したものの3倍は準備されていたようだった。

この図版と共に解説をされると続きが読みたくて
しょうがない、話を聞きながらその次のページを
見せてくれ!と何度思ったことか(^^)。

さすがに知らない作品は一作くらいだったが、
ああでもあれだけ読んだ作品も、
内容なんかは殆ど忘れているよね~。

スポーツマンガといいながら、殆どは
野球物が占めるのは圧倒的な作品数だから当然だが、
その作品の変転はじつに納得するものがある。
あらためてそれらの作品を読み返してみたいものだ。

図版を見ながらも、じゃあの作品はこの作品はとかって
いろんなスポーツ物が頭をよぎるので、
そういうものを当然取り上げたいところを絞りに絞っての
これだと思うのでこのテーマであと5倍は語れるだろうと思う。

そう、だからこういうのも一冊にまとめあげてもらいたいものだ。

最後に「バガボンド」というスポーツマンガじゃないものを
持ってきてまとめるというのも見事だった。


終わってから宮本さんを囲んで
ヤマダトモコさん伊藤剛さん川原和子さんら8.9名と打ち上げ。


しっかりしゃべって、しっかり聞けるというのはいいなぁ。
自分も講義とかやるんだけど、
ここ数年の歯の調子が悪くて差し歯にしてから
空気の抜けが悪く、いまひとつ発音が相手に伝わりにくい。
なんとかしたいなぁ。

ゲゲゲ納涼会 2011.8.27

2011-09-01 09:47:26 | マンガ
勝川克志展の翌日が「ゲゲゲ納涼会」だった。

午後はサマーキャンパスがあって終わってから
かけつけたので一時間遅れで参加した。

オフ会は水木しげる先生の仕事場のある調布!
ひし美ゆり子さんのお店アジアンタイペイ

今回は三度目のゲゲゲのオフ会ということも
あって前回までの50人前後という人数には
ならなかったが、行ってみてそれまでが
すごすぎたんだということがわかった。

おかげで前回よりはゆっくり皆さんと話もできた。

今回また「ゲゲゲの女房」で子役で活躍してくれた
菊池和澄ちゃんご家族も参加していただいて
これも企画と幹事をやっていただいてる
井上正治さんの人柄と尽力のおかげである。

ただ、この週は不整脈が出てどうにも体調が悪く、
話をしていてもクラクラするので比較的
おとなしくしておりました。


この24日に還暦を迎えたからなぁ。。