貴重な本だ。
米澤氏ならではの圧倒的な資料で時代を網羅していく。
300ページ強、図版山盛りの読みごたえのある貴重な本になった。
読みながら、当時の記憶がどんどん蘇ってくる。
なにしろ、この当時のものは自分も殆ど目を通しているのだ。
こんな作品があった、こんな作家がいた、こんな雑誌があった。
ネットでいくら検索しても出てこない個性的で印象深い作家、
田中八郎氏もしっかり紹介されている。
深井国、虫プロの長編アニメ『悲しみのベラドンナ』のキャラを
描いた素晴らしいイラストレータだ。
いろんな人がここからいろんな分野に派生していく流れをみると、
直接的にも間接的にも、こういう「場」があったからこそ
いろんなものが生まれてきたんだなということがよくわかる。
マイナーにしてエロであるということは、
創作としては実はいろんなものが生まれる条件が整っている。
当時、メジャーというのは本当に冒険はしなかった。
石橋を叩いて渡るように安全な道を選んでいたのだ。
そのメジャーが変わったのは、
マイナーで生活に喘ぎながら、新しいもの実験的なものを
コツコツと築き上げたものが、それが商売になるとわかった後で、
おいしいところだけすくいあげたからである。
言い方は悪いけど、それはかっての大手メジャーの歴史だ。
品格を重視するメジャーは下品なエロは相手にしない。
でもきれいごとだけじゃ世の中語れない。
人間描くのにエロはさけては通れないもんだよね。
ちょっと話がずれるけど、
有名人の婚約会見で「赤ちゃんはいつ頃ですか?」
という質問をする芸能レポーターの下品なこと。
その下品さは、おなじ婚約でも「お笑い芸人」に対する
差別的態度で本音がよくわかる。(偏見ですか?)
当時エロマンガを描くと身を持ち崩したというような目で
見る人もいたけど、どんどんスゴイ作品を描く人が出てきた。
いやホントに熱気があったなぁ。
芸術の歴史も、当時はエログロナンセンスだったものも少なくない筈。
時間が経って芸術になったりしてるけど、そんなもの背中合わせだ。
この本の帯がいい。
東京都「非実在青少年」規制、条例改正!?
エロなマンガは見るのもイヤというのはかまわない。
子供に見せたくないと厳しく対応してもかまわない。
拒否する権利は誰にだってあるのだ。
でもそれで片隅に追いやっても、居場所だけは奪ってはならない。
そこから生まれる可能性をうばってはいけない。
法律で検閲をするなんて最悪だ。
検閲する側にそんな可能性とか面白さとかわかるわけもないのだから。
(「ワカメちゃんパンチラ」はOK、ってそれ何?)
『戦後少女マンガ史』『戦後SFマンガ史』『戦後ギャグマンが史』
そしてこの『戦後エロマンガ史』だ。
すべて等価に貴重な資料だ。
この事を規制しようとする人にもっと知ってもらいたいと思う。
米澤氏ならではの圧倒的な資料で時代を網羅していく。
300ページ強、図版山盛りの読みごたえのある貴重な本になった。
読みながら、当時の記憶がどんどん蘇ってくる。
なにしろ、この当時のものは自分も殆ど目を通しているのだ。
こんな作品があった、こんな作家がいた、こんな雑誌があった。
ネットでいくら検索しても出てこない個性的で印象深い作家、
田中八郎氏もしっかり紹介されている。
深井国、虫プロの長編アニメ『悲しみのベラドンナ』のキャラを
描いた素晴らしいイラストレータだ。
いろんな人がここからいろんな分野に派生していく流れをみると、
直接的にも間接的にも、こういう「場」があったからこそ
いろんなものが生まれてきたんだなということがよくわかる。
マイナーにしてエロであるということは、
創作としては実はいろんなものが生まれる条件が整っている。
当時、メジャーというのは本当に冒険はしなかった。
石橋を叩いて渡るように安全な道を選んでいたのだ。
そのメジャーが変わったのは、
マイナーで生活に喘ぎながら、新しいもの実験的なものを
コツコツと築き上げたものが、それが商売になるとわかった後で、
おいしいところだけすくいあげたからである。
言い方は悪いけど、それはかっての大手メジャーの歴史だ。
品格を重視するメジャーは下品なエロは相手にしない。
でもきれいごとだけじゃ世の中語れない。
人間描くのにエロはさけては通れないもんだよね。
ちょっと話がずれるけど、
有名人の婚約会見で「赤ちゃんはいつ頃ですか?」
という質問をする芸能レポーターの下品なこと。
その下品さは、おなじ婚約でも「お笑い芸人」に対する
差別的態度で本音がよくわかる。(偏見ですか?)
当時エロマンガを描くと身を持ち崩したというような目で
見る人もいたけど、どんどんスゴイ作品を描く人が出てきた。
いやホントに熱気があったなぁ。
芸術の歴史も、当時はエログロナンセンスだったものも少なくない筈。
時間が経って芸術になったりしてるけど、そんなもの背中合わせだ。
この本の帯がいい。
東京都「非実在青少年」規制、条例改正!?
エロなマンガは見るのもイヤというのはかまわない。
子供に見せたくないと厳しく対応してもかまわない。
拒否する権利は誰にだってあるのだ。
でもそれで片隅に追いやっても、居場所だけは奪ってはならない。
そこから生まれる可能性をうばってはいけない。
法律で検閲をするなんて最悪だ。
検閲する側にそんな可能性とか面白さとかわかるわけもないのだから。
(「ワカメちゃんパンチラ」はOK、ってそれ何?)
『戦後少女マンガ史』『戦後SFマンガ史』『戦後ギャグマンが史』
そしてこの『戦後エロマンガ史』だ。
すべて等価に貴重な資料だ。
この事を規制しようとする人にもっと知ってもらいたいと思う。