プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< TOKYO MER ~走る緊急救命室~ >

2021年09月30日 | ドラマ。
今クールのドラマで生き残ったのはこれだけ。
あ、ソロ活女子も見てたけど、あれは面白いことを約束されたドラマだというか。


なんというか、リアリティという意味ではひどいもんでしたよ。
それ、ないだろ……と呟く。わたしは本来、創作物は細部をこそちゃんと作れ!
という立場なので、そういった意味でいえばこのドラマはダメダメでした。
3分に1回ツッコミが入る。

が、最後までけっこう面白く見たのは、多分ASMR効果があったからだと思われる。
いや、最初は戦隊ヒーロー的に楽しんでるんじゃないかと分析していたのよ。
MER、出動!正義の味方!みんなのヒーロー!みたいな。

でも全部見終わって振り返ると、戦隊ヒーローだから惹かれていたのではなく。
(そういうかっこよさがこのドラマの美点だったのは否定しないが)
結局何が良かったのかというと、鈴木亮平の口跡だったのかもしれない。

気持ち良かったですよね。あのテキパキした台詞回し。
「わかりますか~?大丈夫ですよ~」
……文字にすると全く良さが出ないが、声も、声の出し方も、早口なのに
柔らかさ、優しさが出ているところも、全部好き。
この言い方、声の出し方を獲得したのは鈴木亮平のお手柄だね。
誰にでも出来る台詞回しではなかったと思う。

実は鈴木亮平は贔屓なんです。
初めて見たのは世界遺産の旅番組だったから、役者としてより、まず本人自身だった。
旅が好きなのも、性格が良さそうなのも、礼儀が正しそうなのも好き。

役者としてもいいと思うんだが、……これ、という作品は見ていない。
がっつり見たのは「俺物語!!」ですか。原作マンガも好きだったし、
実写映画も映画館で見たけれども、名作とかそういうんではない。
「変態仮面」の体張ったところもエライと思ったけど、名作とはいえない。
「西郷どん」は期待しつつ見たんだけど、ドラマとして面白くなく、途絶。
今回このドラマでがっつり見られて良かった。

役者のみなさん、良かったですよね。
正直なところ、鈴木亮平と賀来賢人以外は贔屓といえるほどの役者はいなかったが、
最終的にはみんないい役でした。

まあでも、一番は賀来賢人。鈴木亮平をしのいで、一番美味しい役だったかも。
やってることはとてもコウモリ的で、下手するとすごくイヤな人になりそうなところ、
引き裂かれる苦悩の演技も達者ですごく良かった。
表情の少ない演技をよくやりきりましたねー。
2人の関係性も良かったですな。陰と陽。

関係性といえば、赤白組も最終的にはけっこう好きだった。
白さんも、豹変した時かっこよかったですね。無理はあったけど。
しかしこのドラマで無理があると言い出すと、全編にわたって無理だらけなので
それは目をつぶることにする。切りがない。


喜多見先生の声がまた聴きたいなあ。
が、続編を望むかというとそこまでではない。今回はこれはこれで良かったが。
続編を作るなら、もっとちゃんと話を作ってくれないと、さすがに。



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