Mr. Gumpy's Outing
「ガンピーさんのふなあそび」の邦訳で日本でも知られている絵本です。
ある晴れた日、ガンピーさんは、一人、のんびり、船で遊びに出かけました。ところが、次々に「乗せて、乗せて」と言っていろんなお客さんがやってきます。男の子が、女の子が乗り込み、犬が、豚が、羊が、鶏が・・・次々と乗り込んできます。ガンピーさんはだれかが乗り込むたびに「おとなしくしてるんだよ、お行儀よくね!」と言い聞かせますが、そんなことがあるわけもなく・・・読み進む子どもたちのハラハラどきどきを込めての期待通り、皆が騒いで、ついに船はひっくり返ってしまいます・・・さて?
この、次々に・・・の繰り返し、それにともなって、だんだんふくらんでいく「破たん」の予感、そして、やっぱり・・・の予測通りのちょっと困ったカタルシス、だけど、そのあとはハッピーエンディングというお話の展開が、子どもたちは大好き。何回も、読んで!読んで!とせがまれること請け合いです。バーニンガムさんの、牧歌的で美しいイラストのこの絵本は、きっと、何度繰り返しても、読むのも見るのも楽しい一冊になるでしょう。
この、ガンピーさんの絵本は世界中で大人気で、以下の賞をとっています。
1970年ケイト・グリーナウェイ賞
1972年ボストングローブ・ホーンブック賞
さて、このパターンのストーリー展開で、子どもに超人気の日本語の絵本の一冊が、松谷みよこさんの「赤ちゃんの本」シリーズの「のせて、のせて」です。
「まこちゃんのじどうしゃ、あかいじどうしゃ、ブッブー。はやいぞ、はやいぞ。」とまこちゃんが進んでいくと・・「『ストップ!』ウサギがいいました。」そして、順にうさぎさん、くまさん・・・と乗り込んできて、進んでいくと、「あ!トンネルだ!」
トンネルに入るとあたりは本当に真っ暗。ページも大胆に見開き全体が真っ黒!
そして・・・次のページを開くとぱっと明るくなって、「でたー!おひさまだー!」そして、また「まこちゃんのじどうしゃ、あかいじどうしゃ、ブッブー。はやいぞ、はやいぞ。」と走っていく、というお話。読むのも、聴くのも楽しい一冊です。
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