お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

いちばんじゃなきゃイヤっ!

2009-04-07 | about 英語の絵本

Me First

ウィットとユーモアにあふれたレスターHelen Lester作の絵本"Me First!"は、子どもに、だけでなく、子育て中の親御さんや学校の先生にも人気がある絵本です。

ピンカートンは、丸々太ったピンクの子ブタの男の子。困ったことに、わがままで聞きわけがありません。口癖はいつも「僕が一番!Me First!」

ある日、ピンカートンのクラスが海辺に遠足に出かけました。もちろん、この日も、ピンカートンは「僕が一番!Me First!」と言い張って、学校を出てからずっとわがままを押し通します。

さて、浜辺でピクニックを始めたら、どこからか「サンドウィッチ・・・」という声が。もちろんピンカートンは「僕が一番!Me First!」と叫んで飛んで行きました・・・・。ところが、ピンカートンを待ちうけていたのは、期待していた美味しいサンドウィッチSandwichではなくて、サンドウィッチはサンドウィッチでも砂の魔女SandWitchだったのです!

SandwichサンドウィッチとSandWitchサンドウィッチ:砂の魔女を"かけ言葉"に使ってのウィットとユーモアにあふれる"ひねり"で、物語は一転し、「僕が一番!Me First!」と言い張ったピンカートンの試練が始まります。

魔女の教えは、もちろん「いつも一番でいることが一番いいってわけじゃない Being first is not always best」という教訓。これを学んだピンカートンは、以後は、もう「僕が一番!Me First!」とは言い張りませんでした・・・というお話。

小学校低学年くらいまでは、家でも学校でも公園でも、兄弟同士で、あるいはクラスメートや遊び友達同士で、つねに「僕が!」「私が!」という先陣争いがありますね。なんだかんだ言っても、やっぱりブランコだって滑り台だって先頭が楽しいし、新しいおもちゃを試すのだって、車に乗りこむ時だって、アイスクリームを食べるのだって、何だって一番が最高!

先生やお母さんから「一番ばっかりとらないのよ」「お友達にもゆずりましょうね」などと教え諭されたって、聞く耳なんか持ちません。やれやれ・・・。

" Me First!"は、そんな子どもたちに、お説教臭くなく、でも、しっかりと「いつも一番が最高とは限らないかも・・・」と考えさせるきっかけを作る絵本です。

「私が一番!」「僕が一番!」に日夜悩まされているお母さん、お父さん、そして先生方、さりげなく読み聞かせてはいかがですか?




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