お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

どうぶつえんへのマーチ

2009-03-31 | about 英語の絵本

1, 2, 3, To The Zoo

人気絵本作家エリック・カールEric Carlの「数の絵本」Counting Bookです。

この本を娘に読み聞かせてみようと思ったのは、もっぱら、作者が娘の大好きな「はらぺこあおむし」のエリック・カールだったからです。でも、実は、内容にはあまり期待しないで読みました。

というのは、私は、どうも、何かを「教える」という印象のある絵本が好きではないのです。典型的なところでは、色の名前やモノの名前を教える絵本、またこの本のように数字を教えたり、モノの数を数えさせたり・・・。これらの絵本の多くは、一般に、教育臭が鼻につき、読んでいても楽しくないことが少なくないからです。

でも、力のある作家は、教育臭などまったくない教育絵本を書くことができるんですね!

以前、ビル・マーティンとエリック・カールの "Brown Bear Brown Bear, What Do You see?" をご紹介したときにも書きましたが、これが、まったく「教育臭のない」色の名前を教える絵本だったのと同様に、"1, 2,3 TO THE ZOO"も「臭くない」数の絵本に仕上がっています。

動物たちを乗せた列車が動物園を目指して進んでいきます。先頭はもちろん機関車です。ページをめくるごとに、馴染みのある動物がカラフルなイラストで貨車に乗っている様子が描きこまれ、その貨車が、順に連結されて進んでいき、やがて動物園に到着!

最後のページには、10両の貨車で運ばれた動物全部が動物園のそれぞれの場所に放たれています。幼い読者は、あらためて、それぞれの貨車に乗ってきた動物たちを種類ごとに数えなおして楽しむことができます。

各ページにはそれぞれの動物たちが大きく描かれているのですが、絵本全体を通してすべてのページの下の方に、だんだん連結されて増えていく貨車全体が小さく描かれていき、最後のページでは、全部の動物を動物園に降ろして空になった貨車が描かれています。子どもたちは、どのページにも「舞台回し」のように登場するネズミも見逃しません。

数字の絵本たる真骨頂は、表紙および裏表紙の裏いっぱいに描かれたカラフルで、活き活きした数字のレタリング!きれいで力強いレタリングは子どもを惹きつけて飽きさせず、きっと数字を習得させること請け合いです。

「ひとつ」と「二つ以上」の区別がつくようになる2歳前後から大いに楽しめる絵本だと思います。


コメント
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