白金 14
慶徳 16
第1Qも終盤。
両者譲らぬ準決勝第2試合は、ロースコアの展開となっていた。
「派手な選手が多いせいか、オフェンス主体のチームのように思えていましたけど、
両校、ディフェンスもいいですね。」
「赤木君、野辺君の慶徳インサイドは強固なものだし、土屋君や荻野君もディフェンスはいい選手。
それに、他の選手もレベルは相当高い。真っ向勝負をすれば、当然の結果かもしれないわね。」
と分析する記者席の弥生。
牧 6P 2A
藤真 4P 3A
オフェンスでは、それぞれのPGがチームを引率している。
一方、ディフェンスでは。
『バチーーン!!!』
「ウホッ!!」
「ナイスだ!赤木!!」
2つめのブロックを成功させた赤木。
ゴール下の番人として、その力を遺憾なく発揮している。
『バチン!』
こぼれだまを拾う野辺。
赤木は野辺の存在があるために、思いきりよくチェックに飛び出すことができていた。
「両者とも基本に忠実なだけに、赤木と野辺、これは強力なインサイドだな。」
「赤木め。」
(俺より上にいくなよ。)
赤木を応援しながらも、素直に喜べない三井。
ボールは、野辺から諸星へ。
だが。
『パシ。』
冷静にいち早く反応した神が、スティールを成功させた。
「ぬっ。」
野辺の顔が、更に長くなる。
『シュ。』
神は、すかさず、牧へ。
攻撃の起点は、あくまで牧。
「いいぞ!神!1本獲るぞ!!」
「はい!!」
チームを鼓舞する牧。
再び、白金のオフェンス。
『パン!パン!』
「ドンマイ!ドンマイ!」
声をかける藤真。
「さぁ、止めるぞ!」
「おう!!」
藤真は、チームのミスに対して、すぐにフォローを入れた。
これにより、チームはモチベーションを落とすことはなかった。
牧紳一、藤真健司、両者はまさしくチームの中心にいた。
『ピィーーーー!!』
まもなくして、第1Q終了を告げるブザーが鳴った。
白金 16
慶徳 18
両校、2点ずつを追加し、第2Qを迎える。
2分間のインターバル。
白金ベンチ。
汗を拭う5人の選手。
「ええチームやな。藤真が巧くまとめとる。」
「そうですね。しっかりと、チームプレーに徹した統率のとれたチームです。」
土屋に答える神。
「さぁ、あとはいつ解放されるかだ。」
「解放?」
牧に荻野が尋ねた。
「今は、大人しく藤真の指示に従って、制御されているが、そのうちその制御も利かなくなるだろう。
いや、藤真自らがその制御を解くかもしれんな。」
「どういうことや?」
「土屋がしっかりと抑えていることもあるが、あの諸星が、このまま大人しくしてると思えるか?
あいつは今、藤真に制御されている。」
「確かに、第1Qの諸星は大人しかったな。抑えられるほど、反動もデカイとゆうことか。」
「第2Q来るかもしれんぞ。注意しといてくれ。」
「了解や。」
慶徳ベンチ。
「ふぅ。」
ベンチに座る諸星。
「白金相手に、第1Qは様子見とは、藤真にも恐れ入るぜ。」
「様子見ではなく、相手の出方を伺っただけだ。」
「何か見えたのか?」
赤木が尋ねる。
「出方を伺うという意味では、白金も同様だったようだな。」
「けっ。どうりで、土屋も神も大人しいわけだ。」
と諸星。
「藤真同様に、牧も切り崩しながら、ディフェンスの穴を探していたというわけか。」
野辺が答える。
「うちに隙はない。牧もわかっただろう。」
「で、第2Qはどうするよ。」
「作戦通り、諸星に集めていく。」
「待ってたぜ!!」
「赤木、諸星の援護を頼む。」
「あぁ、外すことは許さんぞ。」
「誰にいってやがる。」にや。
「土屋を侮るな。」
と野辺が釘を刺す。
「侮るか!全国大会、ジュニア選抜を通して、よく知る相手だ。
土屋のディフェンスのよさは、誰よりもわかっているつもりだぜ。」
「そんな土屋に勝てるのか?」
「土屋のディフェンスは本物だ。だが、俺のオフェンスも本物だ。俺にあって土屋にないもの。」
「ん!?なんだ?」
「まぁ、見てろ。」にや。
不敵に笑う。
再び、白金ベンチ。
「オフェンスは、どう攻める?」
と荻野。
「わいに任せろや。大人しくしていたのは、慶徳だけやないってとこ、示さなあかんな。なぁ、神。」
「えぇ。」にこ。
「牧、悪いが、次の主役はわいや。」
「ふっ。そこまでいうなら、任せたぞ。だが、諸星は手強いぞ。」
「あぁ、あいつの性格の意地悪さも十分にわかっているつもりや。」にや。
両校、第1Qの結果を考慮し、作戦の変更を行った。
白金は、元大栄学園キャプテンの土屋淳を中心に。
慶徳は、元愛和学院キャプテンの諸星大を中心に。
豪華すぎるセカンドオプションが始動する。
白金 16
慶徳 18
続く。
慶徳 16
第1Qも終盤。
両者譲らぬ準決勝第2試合は、ロースコアの展開となっていた。
「派手な選手が多いせいか、オフェンス主体のチームのように思えていましたけど、
両校、ディフェンスもいいですね。」
「赤木君、野辺君の慶徳インサイドは強固なものだし、土屋君や荻野君もディフェンスはいい選手。
それに、他の選手もレベルは相当高い。真っ向勝負をすれば、当然の結果かもしれないわね。」
と分析する記者席の弥生。
牧 6P 2A
藤真 4P 3A
オフェンスでは、それぞれのPGがチームを引率している。
一方、ディフェンスでは。
『バチーーン!!!』
「ウホッ!!」
「ナイスだ!赤木!!」
2つめのブロックを成功させた赤木。
ゴール下の番人として、その力を遺憾なく発揮している。
『バチン!』
こぼれだまを拾う野辺。
赤木は野辺の存在があるために、思いきりよくチェックに飛び出すことができていた。
「両者とも基本に忠実なだけに、赤木と野辺、これは強力なインサイドだな。」
「赤木め。」
(俺より上にいくなよ。)
赤木を応援しながらも、素直に喜べない三井。
ボールは、野辺から諸星へ。
だが。
『パシ。』
冷静にいち早く反応した神が、スティールを成功させた。
「ぬっ。」
野辺の顔が、更に長くなる。
『シュ。』
神は、すかさず、牧へ。
攻撃の起点は、あくまで牧。
「いいぞ!神!1本獲るぞ!!」
「はい!!」
チームを鼓舞する牧。
再び、白金のオフェンス。
『パン!パン!』
「ドンマイ!ドンマイ!」
声をかける藤真。
「さぁ、止めるぞ!」
「おう!!」
藤真は、チームのミスに対して、すぐにフォローを入れた。
これにより、チームはモチベーションを落とすことはなかった。
牧紳一、藤真健司、両者はまさしくチームの中心にいた。
『ピィーーーー!!』
まもなくして、第1Q終了を告げるブザーが鳴った。
白金 16
慶徳 18
両校、2点ずつを追加し、第2Qを迎える。
2分間のインターバル。
白金ベンチ。
汗を拭う5人の選手。
「ええチームやな。藤真が巧くまとめとる。」
「そうですね。しっかりと、チームプレーに徹した統率のとれたチームです。」
土屋に答える神。
「さぁ、あとはいつ解放されるかだ。」
「解放?」
牧に荻野が尋ねた。
「今は、大人しく藤真の指示に従って、制御されているが、そのうちその制御も利かなくなるだろう。
いや、藤真自らがその制御を解くかもしれんな。」
「どういうことや?」
「土屋がしっかりと抑えていることもあるが、あの諸星が、このまま大人しくしてると思えるか?
あいつは今、藤真に制御されている。」
「確かに、第1Qの諸星は大人しかったな。抑えられるほど、反動もデカイとゆうことか。」
「第2Q来るかもしれんぞ。注意しといてくれ。」
「了解や。」
慶徳ベンチ。
「ふぅ。」
ベンチに座る諸星。
「白金相手に、第1Qは様子見とは、藤真にも恐れ入るぜ。」
「様子見ではなく、相手の出方を伺っただけだ。」
「何か見えたのか?」
赤木が尋ねる。
「出方を伺うという意味では、白金も同様だったようだな。」
「けっ。どうりで、土屋も神も大人しいわけだ。」
と諸星。
「藤真同様に、牧も切り崩しながら、ディフェンスの穴を探していたというわけか。」
野辺が答える。
「うちに隙はない。牧もわかっただろう。」
「で、第2Qはどうするよ。」
「作戦通り、諸星に集めていく。」
「待ってたぜ!!」
「赤木、諸星の援護を頼む。」
「あぁ、外すことは許さんぞ。」
「誰にいってやがる。」にや。
「土屋を侮るな。」
と野辺が釘を刺す。
「侮るか!全国大会、ジュニア選抜を通して、よく知る相手だ。
土屋のディフェンスのよさは、誰よりもわかっているつもりだぜ。」
「そんな土屋に勝てるのか?」
「土屋のディフェンスは本物だ。だが、俺のオフェンスも本物だ。俺にあって土屋にないもの。」
「ん!?なんだ?」
「まぁ、見てろ。」にや。
不敵に笑う。
再び、白金ベンチ。
「オフェンスは、どう攻める?」
と荻野。
「わいに任せろや。大人しくしていたのは、慶徳だけやないってとこ、示さなあかんな。なぁ、神。」
「えぇ。」にこ。
「牧、悪いが、次の主役はわいや。」
「ふっ。そこまでいうなら、任せたぞ。だが、諸星は手強いぞ。」
「あぁ、あいつの性格の意地悪さも十分にわかっているつもりや。」にや。
両校、第1Qの結果を考慮し、作戦の変更を行った。
白金は、元大栄学園キャプテンの土屋淳を中心に。
慶徳は、元愛和学院キャプテンの諸星大を中心に。
豪華すぎるセカンドオプションが始動する。
白金 16
慶徳 18
続く。
第2Qは諸星と土屋のジュニア対決とはすごい楽しみ
諸星にあって土屋にないものが少し気になる
次も楽しみにしています。
スラダン読んでた人なら幽白も読んでたでしょ。
土屋と諸星、チームの中でみると互角か。しかし直接1on1になるとキレと得点力で諸星に分がありそうだ。
PGはチームバスケットの要です。
諸星×土屋、ちゃんと書けるか心配だけど、頑張ります。
しのさん
おぉ!黄泉様、説得力のありますね。
諸星vs土屋の元キャプテン同士の1on1の
攻防戦も面白くなってきな見たいだな!!