山王 58
海南 53
点差は縮まりもせず、開きもせず、第3Qが終了した。
海南は、第3Qから、6thマン真田を投入したが、堂本の対応は早かった。
すぐさま、野辺に代え、美紀男を投入する。
美紀男は高砂を、河田は真田をマークし、オフェンスマシーン真田の封じ込めを行った。
さすがの真田も河田の前では、いつものような動きを披露することはできず、
10分間の出場で4得点と平均を大きく下回っていた。
堂本の対応は、大成功といえた。
だが、結果的には、点差は離れていなかった。
高頭も上出来だと考えていた。
2分間のインターバル。
残り10分で、決勝の舞台に立つチームが決定する。
海南ベンチ。
汗を拭う選手たち。
「仕事ができなくて、すいませんでした。」
「いやっ。相手はあの河田です。仕方ないっすよ。」
と真田を慰める清田。
「むー。確かに、河田が真田についたのは誤算だったな。だが、点差は離れておらん。
お前らが、第4Qでどれほどの修羅場をくぐってきたか、誰よりもお前ら自身がわかっているはずだ。
終盤の勝負強さは、海南のチームカラーでもある。自分たちを信じろ。残り10分に、全力をかけるんだ!」
「はい!!」
「牧!頼んだぞ!やはり、この逆境を打ち破れるのはお前しかいない。」
「えぇ。やってやりますよ。点を奪いにいきます。」
「清田。ゲームメイクをしろ。牧の負担を少しでも軽くするんだ。」
「はい。任せてください。もう柳葉には負けねぇ。」
『ピィーー!』
コートに足を運ぶ10名の選手。
「あっ!!」
「なっ!!」
山王の選手を見て驚愕する海南の選手。
会場からも、この日一番の大歓声が沸き起こった。
-----------------------------------------------------------------------
<<回想>>
インターバル
山王ベンチ。
「よし!作戦通り、神と真田を抑えることに成功したな。」
選手を迎え入れる堂本が続ける。
「これで、海南の2つの大波は防ぐことはできたと思っていい。
だが、これで安心できるほど、海南は弱くない。」
「確かに・・・。」
「そうダジョ。」
「ここで、叩き潰すのが山王のバスケだ。」
「はい!」
「用意はできているな?」
「ええ。1ヶ月も前から待っていましたよ。」
「よし!深津、松本、野辺、河田、そして、沢北。
IHのメンバーで、神奈川県の代表を倒して来い!神奈川にリベンジだ!」
「はい!!」
「最後まで、走り抜けるジョ!」
「おう!」
「深津さん!俺にパス下さ・・・。」
「お前がエースダジョ。」
「ふっ深津さん・・・。やっぱり、俺のことを・・・。嬉しいっす。ぐすん。」
沢北が続ける。
「柳葉!俺は選抜が終われば、またアメリカだ。だが、来年必ずこの選抜には戻ってくる。
その間は、お前がエースだ。お前が、チームを勝利に導け。そして、この山王のエースナンバー#9を継ぐんだ!」
「・・・・・・・・・エージ。」
「あっ!先輩を呼び捨てしやがったな!!前文撤回だ、このやろー!!」
一揉めする山王ベンチであった。
-----------------------------------------------------------------------
大歓声が、会場に響き渡る。
「キャーーーー!!」
「わぁぁぁーー!!」
「沢北だーーー!!!」
「沢北の登場だーーーー!!!」
「待ってましたーーー!!!」
「やっと、沢北のプレーが見られるぜー!!!!」
「とうとう、出てきやがったな。」
と開口一番は三井。
「あぁ。しかも、ベストメンバーで来た。」
赤木が腕組をする。
「最後の追い討ちか。」
と魚住。
「牧、負けるなよ!」
藤真は拳を握った。
「凄い声援ですね。」
とベンチの美紀男。
「それほど、待ちわびたんだろう。この沢北の出場を。」
「なんか、全日本の選手以上の人気ですね。」
「あぁ。沢北には、そのくらいの価値はある。いや、それ以上の価値がある。」
と堂本は力強くいった。
「わぁーーーーー!!!」
「いけーーーー!!!」
「すげーな。うはっ。」
「今日は、勘弁してやるジョ。」
「気持ちがいいな、この歓声は。今日は、いつも以上にのれそうっす。」
「さっ沢北かよ・・・。」
と清田。
「そう来ると思っていた。問題はない。」
牧の顔に焦りはない。
「避けては通れないですからね。行きましょう。」
神も冷静だった。
「おう!!」
「はい!」
覚悟を決める海南選手たち。
壮絶な最終Qを迎える。
山王 58
海南 53
続く。
海南 53
点差は縮まりもせず、開きもせず、第3Qが終了した。
海南は、第3Qから、6thマン真田を投入したが、堂本の対応は早かった。
すぐさま、野辺に代え、美紀男を投入する。
美紀男は高砂を、河田は真田をマークし、オフェンスマシーン真田の封じ込めを行った。
さすがの真田も河田の前では、いつものような動きを披露することはできず、
10分間の出場で4得点と平均を大きく下回っていた。
堂本の対応は、大成功といえた。
だが、結果的には、点差は離れていなかった。
高頭も上出来だと考えていた。
2分間のインターバル。
残り10分で、決勝の舞台に立つチームが決定する。
海南ベンチ。
汗を拭う選手たち。
「仕事ができなくて、すいませんでした。」
「いやっ。相手はあの河田です。仕方ないっすよ。」
と真田を慰める清田。
「むー。確かに、河田が真田についたのは誤算だったな。だが、点差は離れておらん。
お前らが、第4Qでどれほどの修羅場をくぐってきたか、誰よりもお前ら自身がわかっているはずだ。
終盤の勝負強さは、海南のチームカラーでもある。自分たちを信じろ。残り10分に、全力をかけるんだ!」
「はい!!」
「牧!頼んだぞ!やはり、この逆境を打ち破れるのはお前しかいない。」
「えぇ。やってやりますよ。点を奪いにいきます。」
「清田。ゲームメイクをしろ。牧の負担を少しでも軽くするんだ。」
「はい。任せてください。もう柳葉には負けねぇ。」
『ピィーー!』
コートに足を運ぶ10名の選手。
「あっ!!」
「なっ!!」
山王の選手を見て驚愕する海南の選手。
会場からも、この日一番の大歓声が沸き起こった。
-----------------------------------------------------------------------
<<回想>>
インターバル
山王ベンチ。
「よし!作戦通り、神と真田を抑えることに成功したな。」
選手を迎え入れる堂本が続ける。
「これで、海南の2つの大波は防ぐことはできたと思っていい。
だが、これで安心できるほど、海南は弱くない。」
「確かに・・・。」
「そうダジョ。」
「ここで、叩き潰すのが山王のバスケだ。」
「はい!」
「用意はできているな?」
「ええ。1ヶ月も前から待っていましたよ。」
「よし!深津、松本、野辺、河田、そして、沢北。
IHのメンバーで、神奈川県の代表を倒して来い!神奈川にリベンジだ!」
「はい!!」
「最後まで、走り抜けるジョ!」
「おう!」
「深津さん!俺にパス下さ・・・。」
「お前がエースダジョ。」
「ふっ深津さん・・・。やっぱり、俺のことを・・・。嬉しいっす。ぐすん。」
沢北が続ける。
「柳葉!俺は選抜が終われば、またアメリカだ。だが、来年必ずこの選抜には戻ってくる。
その間は、お前がエースだ。お前が、チームを勝利に導け。そして、この山王のエースナンバー#9を継ぐんだ!」
「・・・・・・・・・エージ。」
「あっ!先輩を呼び捨てしやがったな!!前文撤回だ、このやろー!!」
一揉めする山王ベンチであった。
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大歓声が、会場に響き渡る。
「キャーーーー!!」
「わぁぁぁーー!!」
「沢北だーーー!!!」
「沢北の登場だーーーー!!!」
「待ってましたーーー!!!」
「やっと、沢北のプレーが見られるぜー!!!!」
「とうとう、出てきやがったな。」
と開口一番は三井。
「あぁ。しかも、ベストメンバーで来た。」
赤木が腕組をする。
「最後の追い討ちか。」
と魚住。
「牧、負けるなよ!」
藤真は拳を握った。
「凄い声援ですね。」
とベンチの美紀男。
「それほど、待ちわびたんだろう。この沢北の出場を。」
「なんか、全日本の選手以上の人気ですね。」
「あぁ。沢北には、そのくらいの価値はある。いや、それ以上の価値がある。」
と堂本は力強くいった。
「わぁーーーーー!!!」
「いけーーーー!!!」
「すげーな。うはっ。」
「今日は、勘弁してやるジョ。」
「気持ちがいいな、この歓声は。今日は、いつも以上にのれそうっす。」
「さっ沢北かよ・・・。」
と清田。
「そう来ると思っていた。問題はない。」
牧の顔に焦りはない。
「避けては通れないですからね。行きましょう。」
神も冷静だった。
「おう!!」
「はい!」
覚悟を決める海南選手たち。
壮絶な最終Qを迎える。
山王 58
海南 53
続く。
激戦区神奈川県には底がしれない男がたくさんいる
牧さん、ジンジンどうにかしてぇ。今週も目が離せない展開ですね、よろしくです。
そういっていただき嬉しいです。
応援していただける方のために、うまだんくは頑張ります!!
ちなさん
やっぱり、沢北VS海南を書かなきゃなって思いまして、出してしまいました!!
残り10分、納得のいく結果になってくれればと思います。