◆ 今度は本当に内輪の「忘年会(アサード・パーティ)」に参加! ◆
つい1か月ほど前にも職場のアサード・パーティがあり,その様子は以前の記事でも紹介済みであるが,それは当地がいよいよ夏に向かう時期を迎えたことから,いわば「暑気払い」のような内輪の行事であった.今回は,まさしく「忘年会」らしい趣向から企画されたものだった.12月5日(金)の夜9時半開始,場所は以前と同じく職場の同僚の自宅に特設のアサード用大広間と中庭で,天気にも恵まれ,みんな半袖姿,一部の女性は肌を大胆に露出させた粋な格好で会場に現れた.これでも「忘年会」なのかと,北半球の人間には多少奇異に思えたが,たしかに案内メールには "Asado de Fin de Año"(直訳すれば「年末のアサード・パーティ」)と書いてあったので,要するに忘年会のことである.
参加者は総勢40人程度であった.職場のプロパー職員は約30人前後だが,これに非常勤役員などお偉いさんたち10名余りが加わって,たいへんにぎやかな宴会となっていた.欠席した職員も2~3人いたようだが基本的には全員参加で,会費も約600円とたいへん安く,食べ放題,飲み放題に加え,会の中ほどでは恒例の抽選会も催され,景品として2泊3日程度の宿代と交通費がセットになった国内旅行クーポンが5組ほど用意されていたから,たぶん公費予算からかなりの額が出費されていたのだろう.それにしても,こちらの人たちは抽選やくじ引き(Sorteo)が大好きである.何かイベントとなると,必ずこの Sorteo が行われ,ハラハラ・ドキドキと拍手喝采の盛り上げがお決まりの進行である.
実はこの会に出席するにあたり,もしかして順番が回ってきて「日本の歌でも歌え!」との声が掛かるかもしれないと,筆者はひそかに1本のカラオケテープとラジカセをバッグに持参していた.それだけでなく,たんに日本語で歌うばかりでは芸がないと,3節からなるこのセンチメンタルな曲の歌詞をスペイン語に訳したチラシを40枚ほど作って用意していた.しかし,幸か不幸か,今回はこれをご披露する機会は訪れなかった.司会者に先を越され,「今回は残念ながら設備がないが,次回はカラオケセットを配備するので・・・」などと,あらかじめかわされてしまったからである.だから,歌う者は誰もいなくて,「それでは来年にとっておくか...」と,筆者もこの件はあっさりと先送りすることにした.
例によってこの会がお開きになったのは,午前2時半前後である.三々五々と家路につく人が出始めたが,いつまでも残って飲み続け,しゃべり続ける人たちがやはりここにもいた.中には「これからダンスホールに行って踊ろう!」などと誘いかける年配の役員さんもいたりして,このまま居残っていては徹夜になりそうだと思い,こっそりとタクシーを手配して,筆者が自宅に帰りついたのが午前3時を回った頃である.とにかくこちらでは「終電の時間」というものを意識することがない.近い人は徒歩で帰るし,車の人は車,遠い人はタクシーを拾って帰る.ちなみに,筆者の場合は往復ともタクシーを利用したからこの経費が約700円で,イベントの会費よりも高くついた次第であった.
|
【アサードの調理風景】 |
|
【パーティ開始前の談話風景】 |
|
【アサードが焼けるのを待つ】 |
|
【本番の宴会が進行中】 |
|
【目玉行事の抽選会進行係】 |
|
【旅行クーポンが当たって大喜び】 |
(2008/12/07,アルゼンチン・コルドバ市の自宅にて,筆者)