● クアラルンプールの市内電車試乗と午後の半日観光
7月27日(木),朝8時頃起床,ホテルで朝食,いわゆるバイキング形式であった.大きな食堂で,かなり混みあっており,料理もマレーシア風から中華風,インド風,西洋風,日本風などと豊富にとりそろえてあり,客も地元風の人から中国人,インド人,西洋人といろいろな人種がごった返していた.どういうわけか,いつも,どこへ行っても遭遇する日本人団体客の姿がない.時間が遅いせいか,それともこのホテルを日本の旅行社はあまり使わないからだろうか,かわりに韓国人の姿はちらほらとあった.
朝食後,ホテルの前の路上でタバコを吸っていると,見知らぬ青年に中国語で話しかけられた.キョトンとして振り返ると,中国人ではないのかという.いや,日本人だというと,それはそれはどうも,「おはようございます」と日本語が返ってきた.てっきり私を中国人と思ったようだ.彼は中国系のマレーシア人で,クアラルンプールの中心街に住んでいるらしい.近々,妹が日本の埼玉県に行くので,自分も日本語を勉強しているとのことだった.たいへん陽気で屈託のない青年だったが,姉や妹を含めてまた夕刻にもう一度会わないかという.いろいろと楽しく話し合おうというのだ.一瞬応じてもいかと思ったが,午後の半日市内観光が何時ごろ終わるのかわからなかったので,丁重に断ることにした.
ホテルの周りの風景を少しカメラに収めてから,午前中は一人で,市内のいろいろな交通機関に試乗してみることにした.クアラルンプールの市内交通機関は,多少複雑である.空港から市の中心部に向かう広軌の高速鉄道のほかに,タイからシンガポールに向かう狭軌の在来線鉄道が中央駅で合流している.また別に,KTMコミュータ(通常の電車)という2路線,スターLRT(第三軌条で給電する日本の銀座線のような電車)という2路線,プトラLRT(上記に同じ),それに最近開通したというKLモノレールがある.バスも縦横にたくさん走っているようだ.短時間のうちにこれらすべてに乗ってみるのはとても無理なので,空港往復で使う以外の,なるべく多くの路線に乗ってみることにした.
まず,ホテルの最寄り駅からモノレールとの乗換駅までLRTに乗る.料金は40円ほど.モノレールは全線を乗ってみた.料金は85円ほど.これは高架を走る路線なので,終点まで約20分くらい乗っていると,主な市内の建物はすべてカメラに収めることができる.終点は空港へ向かうエクスプレスと連絡している中央駅だが,今度はそこからKTMコミュータに3駅ほど乗ってLRTとの接続駅まで向かう.この鉄道は,日本でいえばJRの普通の電車のようなものだが,駅の間隔はかなり長いようであった.走行中,架線の停電か何かで5分ほど電車が止まってしまったのには驚いた.そして再びLRTに乗り,ホテルに戻ったのは12時30分だった.
午後の半日観光は,このホテルでのピックアップなので,昼食は朝と同じくホテルのレストランで済ませることにした.やはりビュッフェ形式で,肉と野菜のピリ辛風炒め物にビールを2杯,これで66RM(約2,000円)と高めについた.これでリンギットはほとんどなくなってしまった.午後1時半きっかりに,半日観光の迎えのマイクロがきた.よく時間厳守するものだと,妙に感心する.マイクロはいくつかのホテルを回って予約客をピックアップし,大型観光バスの出発点に向かう.西欧系とアラブ圏からの客が多い.日本人は,私ひとりだった.ガイドはインド系の中年男で,陽気によくしゃべる.運転手はやはり中年の中国系の男だった.ここでは,市内観光で写したいくつかの画像のみを紹介しておこう.
夕刻(6時半ころか)には市内観光も終え,KL中央駅の近くでバスを降りて,やはり列車で空港へ向かうことにした.ところが,気がつくと空港行きの列車に乗る金がない.あわてて近くの両替屋でほんの小額をリンギットに替えた.フライトの時刻は23時59分だから,まだかなりの時間はあったが,国際線のチェックインをしなければならず,それに夕食のこともあるので,早めに空港へ向かった.ローマ行きMH014便のチェックインは難なく終えた.ちょっと時間がありすぎる.夕食でもゆっくりとろうと空港内の中華風レストランに入った.たぶん高めだとうと思って,控えめに青菜とイカボールの炒め物だけにしたが,やはり高かった.現金で払うことができず,やむなくカードで支払った.
まだ9時半(21:30)だった.さらに時間があるので,探しに探してやっと空港内の「スモーキング・バー」を見つけた.ここでビールを飲みながら,ゆったりと時間待ちをすることにした.隣に座った中年女性がライターを貸してくれという.一度貸した後にも,この女性5~6本のタバコを吸っていたが,不思議にも火は続いたようだ.チェーンにチェーンを重ねて,何やら書類などをいじりながら連続して吸い続けたようだ.なにもあんなに立て続けに吸わなくても,何回でもライターは貸してあげたのに...などと思う.途中でついに火が続かなかったのか,私がバーを出ようとすると,もう一度ライターを貸してくれと,かなり遠慮がちに声をかけてきた.
ローマへ向かう便はほぼ満席,若干の遅延もあったので離陸したのは日付もかわった7月28日の午前0時15分ころだった.11時間50分のフライトだとのアナウンスが入る.クアラルンプールからローマまでの距離は,10,500kmほどあるらしい.途中,インドやサウジアラビアなどの上空を通過するなどと,かなり詳細な機長の説明が放送で流れた.ローマの空港には,現地時間で朝の6時ころ到着の予定である.今日に続いて,明日のローマでもかなりきついスケジュールを組んでいるので,機内ではもっぱら睡眠これ努めることにする.
7月27日(木),朝8時頃起床,ホテルで朝食,いわゆるバイキング形式であった.大きな食堂で,かなり混みあっており,料理もマレーシア風から中華風,インド風,西洋風,日本風などと豊富にとりそろえてあり,客も地元風の人から中国人,インド人,西洋人といろいろな人種がごった返していた.どういうわけか,いつも,どこへ行っても遭遇する日本人団体客の姿がない.時間が遅いせいか,それともこのホテルを日本の旅行社はあまり使わないからだろうか,かわりに韓国人の姿はちらほらとあった.
朝食後,ホテルの前の路上でタバコを吸っていると,見知らぬ青年に中国語で話しかけられた.キョトンとして振り返ると,中国人ではないのかという.いや,日本人だというと,それはそれはどうも,「おはようございます」と日本語が返ってきた.てっきり私を中国人と思ったようだ.彼は中国系のマレーシア人で,クアラルンプールの中心街に住んでいるらしい.近々,妹が日本の埼玉県に行くので,自分も日本語を勉強しているとのことだった.たいへん陽気で屈託のない青年だったが,姉や妹を含めてまた夕刻にもう一度会わないかという.いろいろと楽しく話し合おうというのだ.一瞬応じてもいかと思ったが,午後の半日市内観光が何時ごろ終わるのかわからなかったので,丁重に断ることにした.
ホテルの周りの風景を少しカメラに収めてから,午前中は一人で,市内のいろいろな交通機関に試乗してみることにした.クアラルンプールの市内交通機関は,多少複雑である.空港から市の中心部に向かう広軌の高速鉄道のほかに,タイからシンガポールに向かう狭軌の在来線鉄道が中央駅で合流している.また別に,KTMコミュータ(通常の電車)という2路線,スターLRT(第三軌条で給電する日本の銀座線のような電車)という2路線,プトラLRT(上記に同じ),それに最近開通したというKLモノレールがある.バスも縦横にたくさん走っているようだ.短時間のうちにこれらすべてに乗ってみるのはとても無理なので,空港往復で使う以外の,なるべく多くの路線に乗ってみることにした.
まず,ホテルの最寄り駅からモノレールとの乗換駅までLRTに乗る.料金は40円ほど.モノレールは全線を乗ってみた.料金は85円ほど.これは高架を走る路線なので,終点まで約20分くらい乗っていると,主な市内の建物はすべてカメラに収めることができる.終点は空港へ向かうエクスプレスと連絡している中央駅だが,今度はそこからKTMコミュータに3駅ほど乗ってLRTとの接続駅まで向かう.この鉄道は,日本でいえばJRの普通の電車のようなものだが,駅の間隔はかなり長いようであった.走行中,架線の停電か何かで5分ほど電車が止まってしまったのには驚いた.そして再びLRTに乗り,ホテルに戻ったのは12時30分だった.
午後の半日観光は,このホテルでのピックアップなので,昼食は朝と同じくホテルのレストランで済ませることにした.やはりビュッフェ形式で,肉と野菜のピリ辛風炒め物にビールを2杯,これで66RM(約2,000円)と高めについた.これでリンギットはほとんどなくなってしまった.午後1時半きっかりに,半日観光の迎えのマイクロがきた.よく時間厳守するものだと,妙に感心する.マイクロはいくつかのホテルを回って予約客をピックアップし,大型観光バスの出発点に向かう.西欧系とアラブ圏からの客が多い.日本人は,私ひとりだった.ガイドはインド系の中年男で,陽気によくしゃべる.運転手はやはり中年の中国系の男だった.ここでは,市内観光で写したいくつかの画像のみを紹介しておこう.
夕刻(6時半ころか)には市内観光も終え,KL中央駅の近くでバスを降りて,やはり列車で空港へ向かうことにした.ところが,気がつくと空港行きの列車に乗る金がない.あわてて近くの両替屋でほんの小額をリンギットに替えた.フライトの時刻は23時59分だから,まだかなりの時間はあったが,国際線のチェックインをしなければならず,それに夕食のこともあるので,早めに空港へ向かった.ローマ行きMH014便のチェックインは難なく終えた.ちょっと時間がありすぎる.夕食でもゆっくりとろうと空港内の中華風レストランに入った.たぶん高めだとうと思って,控えめに青菜とイカボールの炒め物だけにしたが,やはり高かった.現金で払うことができず,やむなくカードで支払った.
まだ9時半(21:30)だった.さらに時間があるので,探しに探してやっと空港内の「スモーキング・バー」を見つけた.ここでビールを飲みながら,ゆったりと時間待ちをすることにした.隣に座った中年女性がライターを貸してくれという.一度貸した後にも,この女性5~6本のタバコを吸っていたが,不思議にも火は続いたようだ.チェーンにチェーンを重ねて,何やら書類などをいじりながら連続して吸い続けたようだ.なにもあんなに立て続けに吸わなくても,何回でもライターは貸してあげたのに...などと思う.途中でついに火が続かなかったのか,私がバーを出ようとすると,もう一度ライターを貸してくれと,かなり遠慮がちに声をかけてきた.
ローマへ向かう便はほぼ満席,若干の遅延もあったので離陸したのは日付もかわった7月28日の午前0時15分ころだった.11時間50分のフライトだとのアナウンスが入る.クアラルンプールからローマまでの距離は,10,500kmほどあるらしい.途中,インドやサウジアラビアなどの上空を通過するなどと,かなり詳細な機長の説明が放送で流れた.ローマの空港には,現地時間で朝の6時ころ到着の予定である.今日に続いて,明日のローマでもかなりきついスケジュールを組んでいるので,機内ではもっぱら睡眠これ努めることにする.
(2006/07/28,クアラルンプールからローマへ向かう機内にて,筆者)