児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

進路指導について 具体的活動

2024-08-22 17:14:41 | 学校での活動について
 前回の続きを記してみます。
 進路指導の根本は、生徒の将来への意欲化を図ることと同じであると考えてみました。意欲の低い場合は、真剣に将来を考えることができにくいですね。
 ですので、学校では、やはり意欲を持たせる指導を行うことが大切ですね。でも、すべての生徒の意欲化を図るのも結構難しいことが現実ですね。そこで創意や工夫や指導者の態度とかが大切になると思います。この点はいつか触れたいと思います。

 まず先に進路指導の6つの活動について、ある程度具体化して考えてみようと思います。
 以前に記しましたように「進路指導の6つの活動」は以下の通りです。

1 個人資料に基づいて生徒理解を深める活動と、生徒に正しい自己理解を得させる活動
2 進路に関する情報を得させる活動
3 啓発的経験を得させる活動
4 進路に関する相談の機会を与える活動
5 小食や進学に関する指導援助の活動
6 卒業者の追指導に関する活動

 1番については、漠然とですがこれまで触れてきたつもりです。生徒の自己理解は、生徒が様々な経験をすることと、一生懸命にいろいろなことに励んでみて、自ずから自分について知ることが一番強い、と言うか、本人が納得して進路選択に活用できることだと思います。
 また一番については指導者が生徒の能力や特性、興味や関心、目指している嗜好性をきちんと知ることが大切であることを意味しています。若い子たちは、存在するだけで可能性の塊ですから、その気になれば何にでもなれるのですね。なる気持ちも持っていることが多いのですね。ただ、経験不足で、その可能性をどのように伸ばしていったらよいのかについては知らないことが多いのですね。そこに指導者の行うべき役割があるのですね。指導者は優れた伴走者である必要がありますね。一緒に走っていて、本人が必要としたときには、「何をどのようにしたらよいか、本人の可能性はどこにあるか、きちんと具体的に、いつでも示すことができる」ことが大切ですね。
 昔聞いたことですが、あるオリンピックの金メダリストがいて、そのコーチの人は、普段は何も言わないのだそうです。しかし、選手が迷ったりしてコーチに尋ねた時には、一から十まで、理路整然と十分納得できるように話してくれたということでした。
 やはり優れたコーチはその選手の特性や能力、心の中の動きまですべてわかっていて、あるいは無言でもわかるように努力していて、選手が必要になった時には話すことができる、そのようにしていたのでしょうね。
 この話を聞いた時には、指導者・支援者の在り方の一番良い姿を聞いたようで、少し感動的であったことを思い出しました。指導者・支援者は、なんでも言えばよいということではないのでしょうね。相手に一番伝わりやすい時と場所を選んで、しかも納得できて相手の身になるようにサポートできることが大切なのですね。
 伴走することは本当に大切なことと思われます。学校の中では、生徒が主役ではなく、学校自体や先生の都合で生徒を動かしているような部分があるように思われます。主役は生徒の考え方がない、弱すぎると生徒は自身の力で育つことがないと思います。
 それは意欲化につながらないので真摯で真剣な学びや生活にはつながらないことが多いかもしれませんね。現在の学校は、そんな特性が出ている部分もありそうな感じがしています。それでは、優れた進路指導にはつながらないかもしれませんね。

 生徒各本人を正しく知ることは学校の活動の基本だと思います。知らないと進路指導も必要な形での実施が困難になると思われます。成績だけで、あいまいな意思で、社会的に人気のある進路を選ぶことが多くなるのも、そして上級学校を卒業した後の離職につながりかねないのも、本人の特性等を明確にして、その上で本人の志向も加味して進路を決めていくという活動の不十分な点が影響しているかもしれません。
 
 人を良く知るためには、相手の人との交流が十分に行われることが必要だと思います。生徒のような若い子どもたちであっても、本人なりに本音もあって、それはなかなか表面化しない部分が多いと思われます。先生に対しても表面的なことだけを話して、心のうちは見せないようにする子どもたちも多くいると思います。
 相手を信頼できないと、心を見せることは難しいかと思われます。先生が単なる役割として進路指導を展開しているようでは、なかなか本来的な充実した進路指導にはつながらないようにも思えます。

 先ほどのコーチの話ではありませんが、選手のすべてのことを知ろうとして、さまざまな活動を地道に行っているこーちが、優れた支援ができるのだろうと思います。
 そのコーチは、選手をどのように何を見るか、キチンと視点や観点がわかっているのでしょうね。いわゆる観察のポイントがはっきりと明確化されているのだろうと思います。
 観察のポイントがとても大切とも思っています。
 生徒理解のための観察のポイント、上司が部下を育てるための観察のポイント、支援者が被支援者をきちんとサポートするためのポイント、これらは皆同じような点を持っているようにも思われています。次にはそれに触れてみようかなとも思うところです。
 今回はここまでにしたいと思います。見ていただきましてありがとうございます。またよろしくお願いいたします。



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