児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

生徒指導の活動 続き

2024-10-03 16:44:35 | 学校での活動について
こんにちは。
前回は生徒指導について、ガイダンスの活動であることを中心に考えてきました。
今回もその続きとして、生徒指導の考え方と具体的にどうするのか等について考えてみたいと思います。

学校は、教務部、進路指導部、生徒指導部等々の組織編成で活動していることが多いと思います。最近は、部の範囲をなるべく幅広く考えて総合的に活動するところも存在しているかと思います。例えば、進路指導部と生徒指導部の垣根を取り払ってしまって、ガイダンス部あるいはガイダンス係として活動しているところもあるかと思います。進路指導はキャリアガイダンスですからガイダンス活動の一種です。生徒指導は文字通り、ガイダンスの活動ですので、両方ともガイダンスの活動であることは明白なことと思います。
各種の方法を用いて、なるべく科学的なエビデンスに基づいて行う活動ですから、行う内容と行う方法があるわけです。
従来の学校は、経験主義的な考え方が強くて、以前に行っていた方法をそのまま継続的に行うことによって教育活動を進めるという側面が大変強い状態でした。
そのため、学校の行うことは、以前から行っていたことがいつまでも同様に続くというような状態になり、社会の変化や児童生徒、学生の変化に柔軟に応じることができなくなり、その結果、多様な問題を抱えることになってしまいました。しかも、その解決方法を従来的な方法に頼って行ったために、いつしか問題・課題がとても複雑にしかも深くなってしまいました。
そして、そのままの状態が続くようになり、現在でも苦しみながら、きしみながら何とか活動を続けているというのが現実ではないかと思われます。
最近になって、ようやく、特に都市部の学校等、私立の学校等を中心に、科学的なエビデンスを持つと思われる方法で教育活動を展開しようとする学校も現れてきて、ようやく少しずつ変化がみられるかとも思われます。
しかし、全体的には、従来の方法が強くて、問題を抱えたままになっているのが現実かと思われます。課題に適切に対応できる方法もあるようにも思われるのですが、なかなか学校の中に浸透していかない部分があるように思われます。
これらの点を何とか考えていかないと、児童生徒も、それを指導支援する先生も、双方ともに苦しい状況が続くと思われるのですが、教育界の保守性が強いためか、変化が起きないようです。
教育心理学、学習心理学、臨床心理学、社会心理学等々の学問や知識がどんどんと学校の中に入っていくような状況にならないかなと思い、それを望んでいるところです。

話が少しずれたかと思いますので、生徒指導について戻りたいと思います。
ガイダンスとしての生徒指導について、何をどのようにするかについて考えてみます。ガイダンスは、導く活動ですから、何をどのようにして導くかを考える必要があると思います。

何をの部分についていえば、児童生徒の人間的な成長を実現するように導くことであると思います。時代が多様な内容を含みますので、児童生徒も多様な状態です。それらの状態や一人一人の状況に着目しながら、個の良さを一層発揮させていくことが大切なことと思われます。個の人間的な成長を促すことが、何をの部分かと思います。
どのようにしての部分について考えてみれば、了解しやすいのは、同じガイダンスの活動である進路指導の内容を見てみることが参考になるかと思います。
進路指導の6つの活動の最初に出てくるのは、児童生徒の理解でした。それぞれの生徒の特性、実情、知識や能力をきちんと把握することでした。
生徒指導も、進路指導と同様に、各個の生徒の現実的実情をきちんと理解することが導くことの前提になると思われます。特に成長期、青年期の場合には、心理的な実情を知ることなしに導くことはできないと思います。知らずにすることは支援者の思い込みになることがあり、効果的な活動にはなりにくいと思われます。

個を知るための方法等につきましては次回以降にさせていただきまして、今回はここまでにさせていただきます。