時事通信 3月16日(水)14時51分配信
【北京時事】
「日本に温かい手を差し伸べよう」。中国共産党機関紙・人民日報系の国際問題紙・環球時報は16日、北京大学国際関係学院の王緝思院長ら中国人学者100人が東日本大震災で日本への支援を呼び掛ける意見広告を出した。
尖閣諸島沖での漁船衝突事件や歴史認識問題で日本に対する厳しい論調が目立つ同紙に、こうした意見広告が出るのは珍しい。
学者たちは「中日両民族には2000年余の交流があり、植民地主義戦争の傷は深く、今もなお残された歴史問題が時に国家間の政治摩擦をもたらしているが、宿命や困難を克服し、互いに励まし合うことが必要だ」と指摘。「日本人は粘り強い。中国人の愛の心と援助の手は、日本人が災難に立ち向かう自信と力になるだろう」と訴え、募金やボランティアによる支援活動への参加を呼び掛けた。
◇対日強硬派学者も震災応援 中国人学者100人、日本支援を呼びかけ!
2011.3.16 23:28 産経ニュース
中国社会科学院日本研究所の馮昭奎研究員ら中国著名な学者ら100人は16日、共産党の機関紙、人民日報傘下の環球時報で「日本に温かい支援の手を差し伸べよう」と題する声明を連名で発表した。
声明は「2008年の四川大地震の際、日本による救援活動や一般民衆が募金してくれた感動的な場面を私たちは忘れることはできない」と訴えた。
昨年9月に沖縄・尖閣諸島周辺で中国漁船衝突事件が起きた際に、「円買いによって円高を誘導する」といった手段で対日制裁を主張した馮昭奎研究員ら対日強硬派も複数含まれている。(北京 矢板明夫)