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名古屋の河村改革早くも失速 「身内」の不祥事、ゴタゴタ続き?

2011年06月30日 13時58分42秒 | 日記・政治
2011/6/29  JCASTニュース
 
名古屋市の河村たかし市長率いる「減税日本」議員の間でゴタゴタが続いている。「側近中の側近」の調査費不適切処理が問題になったり、健康商品絡みで行政から指導を受けた議員が出たりして、河村改革はすっかり失速モードだ。
 
   「減税日本」の愛知県議は、医薬品の承認を受けていない植物性油脂をアトピーに効能があるとして販売していたことが発覚し、行政から指導を受けた。2011年6月だけでも同様の事案は2件目だ。

「側近中の側近」が政務調査費の不適切処理で議員辞職

不祥事、ゴタゴタはこれだけではない。河村市長の元秘書で「側近中の側近」の名古屋市議が政務調査費の不適切処理問題などを受け2011年6月6日に議員辞職した。この市議の行為について、減税日本の名古屋市議会議長が「問題ない」と発言して批判を受け、議長を辞める、辞めない問題に発展し、すったもんだしている。
 
  こうした状勢の中、河村市長は防戦一方だ。政策の目玉だった、市民税の恒久減税案の議会提出を見送るなど、2月に行われた、出直しの市長選・知事選など「トリプル選」で河村氏陣営が全勝した勢いはすっかりしぼんでしまった感じだ。
 
   河村市長とタッグを組む愛知県の大村秀章知事の情報発信力も、名古屋市政の混乱にひきずられるかのように低下気味だ。最近目にくつ話題といえば、大村氏が以前所属し、後に除名された自民党の掲示板に今も自身のポスターを張っていて問題視されているという、どこかうら悲しい話ぐらいだ。
 
   一方、橋下府知事は、原発をめぐり「大阪湾に原発建設」などの一見過激な発言で注目を集め続けている。関西電力との節電をめぐるバトルも、けんかを売るようにみえながら、その後のやりとりでは妥協の姿勢もみせるなどしたたかな側面を見せている。近く、石原慎太郎・東京都知事と首都機能分散について意見交換する動きもある。
 

河村市長の「協調」路線は本物か

   河村市長と橋下知事の「勢い」の差について、河村市長をよく知るある愛知県政界関係者は、「予想できた結果だ」とみる。河村市長には、減税以外にさしたる政策的アイデアはなく、減税した後どうするのか、のビジョンもあいまいだという。
 
  河村市長は、選挙は好きだし、実際選挙に強いタイプだ。しかし「当選後が問題だ」と指摘する。議員と違って首長は言い放しは通用しない、ということが「いまひとつ分かっていない」と辛口の論評だ。
 
   一方、橋下知事については、「彼の意見に賛成反対は別にして、彼は自分で政治的展開の画が描けるし、妥協の仕方もうまい」と分析した。河村市長が妥協ぎらいで「いけいけドンドンなだけ」なのとは対照的だ。
 
   ブログで度々名古屋市政問題に触れている三重大学(津市)の児玉克哉教授(地域社会学)にきいてみた。
   減税日本が名古屋市議会で第1党になってまだ3か月。「初心者マークの最初の混乱」で片付けるにはあまりに深刻な混迷ぶりだ、と児玉教授は指摘する。
 
   河村市長が、従来の独断専行、正面突破型の手法ではなく、「協調」を呼びかけ始めている点に教授はかすかな期待を寄せる。この路線は本物なのか。市長が従来の手法を変えて、他人の意見に耳を傾けることができるのか、に市民は注目しているという。
「妥協を含めた建設的な提言をしていかないと、これからは市政は前に進まないでしょう」

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