U設計室 web diary

建築つれづれ日記

住宅の本

2004-01-29 | Books
なんだか慌ただしく日々が過ぎていくようで
もう1月もおしまいです。
ほんとうに1日・1週間があっという間に過ぎていくようです。
というわけで、久々の日記です。(ご無沙汰していた言い訳ですね)
これから家を建てる建て主さんから
「何か住宅の本で、お薦めの本はありますか?」
と尋ねられる事があるのですが、
知識偏重で不安をかき立てるような本も多数出ているようなので
あまり本に頼らず、それよりもどういう家に住みたいか、
どういうライフスタイルで暮らしていて
これからもそのよいところを
新しい家にどう引継いでいくかということを
家族みんなでよく話し合ってください、とお話ししています。
でも、それではあまりにつれないので
何かよい本がないかなと考えていたのですが
ありました、お薦めの本が!
林昌二著「私の住居・論」(丸善)です。
住居と論の間に「・」が入っているのがミソで
自分の家のことを案内する形で普遍的な住宅のことを話されています。
1981年初版の本なので音響設備の記述は時代を感じますが、
住まいの本質はこのくらいの時代の差では変わらないので
今読んでも全く古くなく、
いやかえって新鮮に感じることもあるよい本だと思っています。
先日読み返してみて、やっぱりいい本だなと思いました
家の中の気持ちのよい場所のあり方、視線の切り取り方、
近隣になるべく迷惑をかけない建て方、
果ては、ドアは玄関はガチリと
浴室はカクッと閉まるのが最上というマニアックな記述まで、
自分の家の事を説明しながら、
住宅のことから社会的なことまで考えている
とても為になるいい本だとおもいます。
語り口口調で書かれた本は読みやすく、
少々皮肉が混じることがありますが
それがこの本にいい味を出していると思います。

この本を読んだ方が、「いい本だったなあ」と思っていただけると、
とてもうれしいのですが・・

高見盛

2004-01-19 | Essay
朝日新聞東京版の「高見盛の15日間」
という連載記事が面白いです。
高見盛とは大相撲の力士です。
僕もあまり詳しく知りませんでしたが
番付が低いにもかかわらず、人気は幕内力士随一という人気者です。
その連載記事を読んでいるうち、僕も高見盛のファンになってきました。
中日を終わって、2勝6敗と不振ですが昨日勝ったので調子が出てくるかもしれません。
記事と一緒の写真がこれまた高見盛の人となりを現していて面白いのです。
師匠の東関親方(高見山)にしかられている高見盛は
しょぼんとうなだれて今にも泣き出しそうな顔をして
まるで小学生のような素直な姿です。
昨日(18日)久々に勝って花道を歩く姿は
胸を張って顔をあげて、まさしく意気揚々ととても嬉しそうな姿です。
とっても判りやすい素直な性格の持ち主のようです。
記者曰く「素朴で可憐」
高見盛は翌日の対戦相手を間際になるまで知らないようにしているとのこと。
知ってしまうと、その日の夜は眠れなくなってしまうからだそうで、
勝負師としては向いていないのかもしれません。
小中学校で高見盛に相撲を指導した恩師は
「運命に翻弄され、自分の定めではない人生を彼は歩んでいるのかも」
と話しています。
優勝候補が病気で欠場したおかげで、青森代表となり
全く無名だった彼がその年の中学生横綱になり、相撲の道に入っていったからです。
でも、そのときの優勝候補若の里に昨日は勝ちました。
ほんとにうれしかったんだろうな。
「タカミサカリー!」と思わず応援したくなりますね。
今日は強豪大関栃東戦です。
さて、どうなるか
明日の新聞が楽しみです。

温泉

2004-01-15 | Architecture
ここのところ毎日とっても寒いですね。
この時期は、夜空の星がきれいに見えるという楽しみもありますが
家に帰って、冷えきった体を浴槽に沈めたときの
あのささやかな幸せ感というのも
この季節ならではのものですよね。
日本の生活習慣でとってもいいと思うのは
玄関で靴を脱いで生活するという清潔なところや
浴槽のお湯に体ごとつかるというお風呂の入り方だと僕は思っています。
この時期シャワーだけじゃ、お風呂に入る楽しみは味わえないものなあ。
浴槽に首までつかると、暖かくてほんと気持ちいいですものね!
今東京は、温泉ブームだそうです。
東京の温泉もいいけれど、
是非一度は行ってみたい温泉施設があります。
スイスの建築家「ピーター・ズントー」が設計した
スイスのヴァルスという山奥の村にある「テルメ・ヴァルス」という温泉施設です。
地元の石を積み上げた建築で
雄大なアルプスの風景を楽しめる浴室(プール)や
それと対比的な洞窟の中のような浴室
湯温42度の「火の浴室」や14度の「氷の浴室」
音が反響するようにつくられた「調和の浴室」などなど
いろいろな浴室(プール)が複合的につながっている
とても建築的な空間を持つすばらしい温泉施設です。
その村には、P・ズントーのアトリエをはじめ
P・ズントー設計の建築が点在していて彼の建築ツアーもできるんですね。
僕の机の前にはその写真が載っている本があって
たまに写真を眺めてはため息をついています。
是非、一度は訪ねてみたい場所だなあ。

2004年!

2004-01-07 | About
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

U設計室は今日(7日)が仕事始めです。
とは言うものの、私は5日から出ていましたが・・
現場のある工務店には7日からと言ってあったので
電話も少なくこの二日間は一人で静かに過ごすことができました。
年末に出来なかった書類の整理をして、
つん読状態の建築雑誌に目を通し
新しいカレンダーに1月のスケジュールを書き込み
そして、今年の目標を考えて・・・
というような二日間を過ごしていました。
というわけで、今日からいよいよ本格的な仕事始めです。
1月末に竣工する住宅があるし、
今月中に実施設計をあげる住宅が2件あるしと
年始から慌ただしく
今年もおかげさまで忙しそうです。

でも、忙しさに流されないように肝に銘じて
さらによい家を
評価される仕事をしていきたいと思っています。
今年もよろしくお願いいたします。