U設計室 web diary

建築つれづれ日記

コンペ

2003-09-30 | Works
今週の土曜日はコンペ(コンクール)の発表日なのです。
住宅の指名コンペに選ばれたので、
今追い込みでやっているところなのです。
300人くらいの中から作風等で3人選ばれて、
今度はその3人で案を出し合って
担当者立ち会いの元、それぞれが発表し
実際に設計依頼する建築家を建て主さんが選ぶという方式です。
建て主さんがコンペにお金を払い(有料コンペなのです)
せっかく私を選んで戴いているので、
最近は、忙しくても基本的には参加するようにしています。
通常の設計と大きく違うのは、
要望や暮らし方のデータはいただいているものの
面談が一回しかないことです。
通常の設計では何回かお会いして、
建て主さんの暮らし方や希望を十分にお聞きして
案を出すという風にしているので、そこがいつもと大きく違うところです。
他の建築家がどんな案を持ってくるのか、結構楽しみでもあります。
仕事の合間を見て、集中的に仕上げないといけないので大変ですが、
緊張感もあって、たまにはいいかもしれませんね。

郷ひろみ 

2003-09-26 | About
建て主ご夫妻と打ち合わせをしていたとき、
「落合さんって郷ひろみに似ていますよね」
とご主人に言われました。
郷ひろみファンの人がいたら、申し訳なく思いますが、
初めてだなあ。郷ひろみに似ているっていうのは。
ちなみに、今までに言われたことがあるのは、
ジャイアンツの昔のエース「西本聖」とか(古いですね)
タレントの小堺一機とか
俳優のトム・ハンクスとか。
(と言われたときは嬉しかったのですが、
映画「フォレスト・ガンプ」の時のと限定されて、
ガックリきました。)
郷ひろみの話をカミさんに話したところ、
大笑いして、郷ひろみというよりも、
「マッキー」こと歌手の槙原敬之に似ているんじゃないの
と言われてしまいました。
カミさんは僕のことをいつも、
漫才の「だいすけ・花子」の
だいすけに似ているとも言っています。
ま、なんでもいいですけどね。
でもどちらにしても顔がでかいなあ。

土曜日は・・

2003-09-22 | Link
土曜日は、午前中は「西片の家」の一年検査
午後は「大宮の家」の基本設計の打ち合わせ
夕方から「荻窪の家」の竣工引き渡しにいってきました。
それぞれに、家に対する思いと、喜んで戴いているパワーを
いただいて、こちらも嬉しくて元気が出てきます。
今日は夕方から「家づくりの会」の秋の講座の打ち合わせです。
そうそう、家づくりの会もついにNPO法人となって、
名前も「NPO法人 家づくりの会」となりました。

警察から電話が・・

2003-09-19 | Private
一週間に一日は休みを取りたいので、
日曜日は打ち合わせにならないようにして戴いているのですが
土曜日の打ち合わせが一杯で日曜日になってしまうこともあります。
先週がそんな日でした。
休みがないと、曜日の感覚も狂ってきてしまいます。
そんな折り、今度の連休は、14・15日と連休がとれたので
とってもリフレッシュできました。
ちょうど地元杉並の大宮八幡宮の秋祭りなので、
14日の晩は家族みんなで境内の夜店を冷やかしに行きました。
15日は、長男は朝からバレーボールの試合、
長女は子供御輿、次男は山車、
そしてカミさんは子供の御輿や山車に付き合って出掛けていきました。
(3年前までは僕も大人御輿をかついでいました)
午後からはカミさんと交代して、神社からの帰りは僕が子供に付き合い、
カミさんは長男の試合の応援に行くことになっていました。
というわけで、家でのんびりとしていると、警察から電話がありました。
「杉並警察ですがお宅のお子さんのことで・・・」
警察から電話があるとは一体何事か!
「実は昨晩お祭りの時にですね・・・」
警官の話を聞きながら脳裏に浮かんだのは中2の長男の顔。
しかし、
「お宅のお嬢さんがですね・・」エー!うちの小5の長女が!
イッタイナニヲ・・
「落ちていたお金を届けてくれまして、
警ら中で書類を持っていませんでしたので、署の方へ来て戴くのもご足労なので、
お宅の方へ書類を届けにおうかがいさせていただきたいと・・・」
そういう話ですか。あーびっくりした!
カミさんと娘にその話をしたら、
お巡りさんから「後で家に電話するので、
お父さんたちがびっくりするといけないから
警察から電話があることを言っといてね」と言われたとのこと。
カミさんは了解済。「あ、ごめん。話すの忘れてた」とカミさん。
それにしても長男よ「すまん!」
でも、一番年上の子が脳裏に浮かぶのは自然の摂理だ。
ちなみに、拾ったお金は「100円」とのこと。
それを聞いてますます安心しました。
お巡りさんもご苦労様ですが・・

現場にて

2003-09-18 | Works
昨日は現場2件ハシゴをしてしまいました。
分倍河原と日野の現場です。
日野の方がちょっと進んでいますが、
共に上棟してまだ間もない建物です。
やっぱり、現場はいいですね。
昔、先輩がこんな事を言っていました。
現場監理で詳細図面を書くとき、
図面を書いてこの通りやって下さい、
と現場の監督や職人さんに言うのでなくて
何がやりたいのかを図面で説明して、
更によい方法がないか職人さんたちと話し合いながら決めていく、
そのやり方の方が、更にいいものが出来る可能性があるという話です。
机上で悩んでいることが、
実際にものを見ることで解決法も見つかってくるものです。
やっぱり、現場はいいですね。

もっと遠くへ

2003-09-16 | Literature
新聞に、小説家の高橋源一郎が
詩人としてデビューするという記事がのっていました。
詩人の谷川俊太郎との対談の場で自作の詩を朗読するそうです。
高橋源一郎の小説は読んだことはないのですが、
彼のことは、毎年行われる「詩のボクシング」のリング下で
司会の小林克也と相手をする解説者として知っています。
「詩のボクシングは」ボクシングのリングの上で
自作の詩を3分以内で朗読し、
判定者の投票で勝者を決めるという面白い催し物です。
初代チャンピオンはねじめ正一。
2代目チャンピオンはねじめ正一を破った谷川俊太郎。
そして今ではプロの詩人の枠をはずして、
地方大会を勝ち抜いて来たアマチュアの人達が、
トーナメント方式で戦ってチャンピオンを決めるという形になっています。
決勝はその場でお題を与えられて即興の詩を読まなければなりません。
なまじの才能ではここでメッキが剥がれてしまう、過酷な戦いです。
叙情的な詩を読む人、
つかこうへいの劇のように早口で身振り手振りで笑わせる中学生、
意味のない音の羅列の朗読をする音楽大学の先生、
毎回多彩な人達が出てきてとても刺激的な試みです。
その解説者である高橋源一郎が
詩の朗読に挑むというのは何かその心情が判る気がします。
「文学史をみても、詩をやめて小説に移行した人は多いが
その逆は少ないのでそれもいいかなと。
もっと遠くへ行きたい」
「もっと遠くへ行きたい」って、ちょっと格好いいなあ。

上棟式

2003-09-11 | Works
9日は分倍河原の家の上棟式でした。
残暑が厳しく、まるで真夏のような日でした。
監督は、職人さんたちに飲酒運転をされるのが怖いので
上棟式はあっさり、さっぱりとお酒なしでいきましょう。
などと言っていましたが、
こんな真夏のような暑さでは
みんなビールが飲みたいだろうなあ。と思っていました。
建て主さんの機転でビールとおつまみを用意してくれて、
それぞれの車の運転手だけは冷たいお茶で我慢してもらって、
他の職人さんたちはビールにありつけました。
住宅の上棟式は地鎮祭と違って特に神主さんはよばずに
建て主さんと職人、
特に大工さんとの顔合わせといった意味合いが大きいものです。
棟に棟飾りをつけて、
棟梁と鳶の親方が建物の四隅に酒、塩、米でお清めをして、
その後、お酒でお清めの乾杯をして歓談ということになります。
建て主さんはようやく骨組みの状態とはいえ、
形になった我が家を見て皆さんとっても嬉しそうな顔をされます。
そんな建て主さんの嬉しそうな顔を見ると、
我々も、完成後も心から喜んでもらえるような
いい家ができるよう頑張らねばと
ホントに素朴に思うのですね。
職人さんたちの紹介をしてもらってしばし歓談の後、
鳶の親方の元、みんなで手締めをしてお開きということになります。
建て主さんからご祝儀やお弁当を戴いて、皆それぞれ家路に帰りました。
僕はスタッフとの打ち合わせがあるので事務所に帰りましたけど・・

地鎮祭

2003-09-03 | Works
工事着工前に土地の神様に挨拶をして
工事の無事をお祈りする「地鎮祭」を行う場合があります。
気持ちの問題なので、やらない方も勿論いらっしゃいます。
地鎮祭は通常は神式ですが、
みんなで賛美歌を歌うキリスト式の地鎮祭や、
お坊さんが来る仏式の地鎮祭もあります。
神式の場合は、地元の神社の神主さんに依頼する場合や、
地鎮祭を専門にしている神主さんに頼む場合もあります。
竹と注連縄で結界をつくって、そこに祭壇を飾り神様にお出で願って、
海の幸、山の幸でおもてなしして、工事の無事を祈願するという式です。
竹や注連縄等は工務店に頼む場合が多いのですが、
海の幸、山の幸は建て主さん御自身が用意して、
神主さんは祭壇と榊だけをもっていらっしゃいます。
(榊も建て主さんに頼む場合もあります)
神主さんによって詔の節回しがそれぞれに違って、興味深いものがあります。
神様にお出で願うとき、
神主さんが「モー」と大きな声を出すので少々驚く方もいらっしゃいます。
僕の好みとしては、神様にささやくようにコショコショと小声で話をしてから、
「モー」が徐々に小さな声から大きな声になり
空に吸い込まれていくようにして終わるというやり方が好きです。
「モー」は申すから来たものなのでしょうか?
神主さんにお納めする玉串料も神社によってそれぞれのようですが、
2万円~5万円くらいが多いようです。
地鎮祭では、設計者、建て主、工務店の三者が行う儀式があります。
竹と注連縄でつくった結界の根本に
砂で小山を造り、そのてっぺんに笹をさしたものを
事前に工務店につくってもらっておきます。
まずは、設計者が、鎌でその笹を刈り取る真似をします。
その際ちょっと恥ずかしいですが、
「エイ、エイ、エイ」とかけ声をかけながらやるのがよいようです。
次に建て主さんが鍬で同様に小山を耕し、
工事者がクワで小山を盛大に切り崩します。
荒地を開墾していくことのイメージシンボルなのでしょうか?
その後、祭壇に榊をお納めして、
二礼二拍手一礼の神式のお祈りの仕方でお参りし、
再び神官の「モー」の声で神様に帰って戴き、
御神酒でみんなで乾杯してお開きとなります。
(乾杯といっても形なので紙コップに深さ1センチほどの量です。)
時間にすると30分弱くらいの儀式です。
祭壇にお供えした海の幸、山の幸、奉献酒は
神主さんが持って帰るのが通常のようです。
基礎工事のとき、神主さんから戴いたお札か祭壇の榊を
建物の中心の基礎の下に「鎮めもの」として埋め込みます。

「くうかん」

2003-09-03 | Architecture
建築家は「空間」という言葉が好きです。
使い方としては
「この建築は、空間を感じさせない」とか
「空間の構成が上手だね」などというように使います。
でも、この「空間」って言う言葉、
建築関係者以外には結構通じない言葉ではないですか?

空間工作社という事務所は昔、
空間を「あきま」と読まれて、
「6帖一間でいいので安い部屋空いてないでしょうか」
などと電話がかかってきたそうです。
(不動産屋さんと間違われたわけですね)

「空間」って言う言葉、判ったようで判らない言葉ではあります。
広辞苑によると
 「物体が存在しない場所。空いているところ。」
 と素っ気ない説明。
建築大辞典で「建築空間」でひいてみると
 「建物の壁体・天井・床などで限定される空間。
 建築が作り出すのは建物を構成する「物」ではなく、
 その物によって構成される「空間」であるという認識が高まり
 よく使われる語となった。」とあります。

「空間」という言葉、
やっぱり建築家にとって魅力的な言葉ではあるんですよね

「マラソン中継と街並み」

2003-09-02 | Sports
世界陸上の女子マラソン中継を観ました。
日本の選手たちの頑張りに大いに気をよくしましたが、
TVに釘付けになってしまったのにはもう一つ訳がありました。
街並みがきれいなんですよね。
歴史を感じさせる建築がそこ彼処にあって、
その都市の景色を見ているだけでも楽しめる中継でした。
パリという街の歴史的な底力を見せられたような気がしました。
コンコルド広場のオベリスクから
遠く凱旋門を観たシーンには痺れたなあ。
それに比べると、日本のマラソン中継は
街を観るという意味での楽しみ方は出来ないですね。
TVを観ていて、
ジョギングや散歩が楽しくなるような家を、風景を
設計していきたいなあ
などと思っていました。
今度のアテネオリンピックでのマラソン中継も
日本選手の活躍という意味でも
アテネの街並みを観るという意味でも
とっても楽しみだなあ。