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私がこの世界に入ろうと思った切っ掛けは父親が高校の時にくれたジャコメッティの作品集だった。それ以前私が目指していた事は魚の研究者になりたいと思っていたのだが、高校受験の時に水産高校まで見学に行って愕然としてこの水産高校を目指す事を諦めた。当時の水産高校の生徒さん達の格好は何処に彼らを連れて行っても不良と言われそうな井出達で茶色く染めた髪にリーゼント、学ランは当時ボンタンと言われただぶついた学ラン。そんな輩がゴロゴロいたのだ。おそらく彼らは漁師さん達の息子さん達で、厳しい海の仕事が将来待っていて、僅かながらの犯行と、そこに自由を求めていたのかもしれない。当然そんな事など予想もしなかった私は驚いてとてもそこの中に飛び込んでいく勇気など無かった。
また私の両親が画家だった事で何時も絵や芸術に触れる機会は有ったし、それが自分の中にしみ込んでいた事も有る。高校に入った時に授業科目の中に美術が無かった事も大きく影響していて、それによって美術的な事から離れる事が私には考えられなくなった。
そのタイミングでジャコメッティの作品集は私の心の中の扉を叩いてくれたのだ。今思えばそれからずっとこの世界から一度も離れること無くやって来れている。
私の所には今将来芸術家を目指そうとする子達が通ってきている。彼らが目指そうとする道はイバラの道。生徒の中でもぶれる生徒とそうでない生徒だいてる。私が学生だった頃の生活態度などを教えその姿勢を忠実に守ってやれる生徒はきっとその姿勢を崩さずにやっていけるように感じる。厳しい世界なだけに厳しくなってしまうのは当然の事なのだ。
彼らが今夢を描きこの世界に飛び込んできて、将来どうなって行くのかは分からないのだが、人間として強く一本芯を通した人間になって行ってもらいたいと願う。
日記彫 NO,89
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