尾崎 慎 の 彫刻ライフ

石彫刻家尾崎慎の作品の紹介や、展覧会情報、これまでに起こってきたエピソードや日記など様々な事を綴って行きます。

旅の終わりに

2010-06-15 22:39:11 | 旅行
荒れ狂う海とは裏腹に山は穏やかな様子を見せてくれました。
新緑が美しいというこの季節。昨日の雨でさらに緑が美しく冴えわたります。
暫く行くと車窓から見えてきたのは蔵王です。
学生の頃スキーで一度訪れたことが有りましたが、その頃は夜行バスに揺られ、皆でワイワイガヤガヤやりながら騒ぎ疲れて、寝て起きたら到着したという感じです。ですから地図上でどんな位置関係に有ったなんて関係なく、青春の一ページがそこに有りました。
20年以上も前の事ですから、何となく思い出に浸っていました。
車窓から蔵王の姿をカメラに収めていると、目的地に到着したようです。
ここは松川という川です。
昨日の雨の後で川は濁りが入っています。コンディションとしてはギリギリ竿出しが出来る状態で、支度を始めたのは私だけです。
他のお二人さんは私がやってみた様子を見てから竿出しするそうです。
私としましても、ここまで来て竿が出せたということ自体になんだかとても深い意味が有るような気がしてきました。
澄んだ空気と鮮やかな緑の中から聞こえるウグイスの囀りが心地よく響いてきます。

そんな中、仕掛けを振り込みます。1投目、2投目と無反応です。
そして3頭目に微かに目印が振れます。そしてその動きに体が反応し、確かな手ごたえが腕に伝わります。最初から釣れてくる魚にあまり期待もしていませんし仕掛け自体も細い物を使っていたので、直ぐに取り込めると思っていましたが、どうやら獲物は私が想像していた以上に大物のようです。
慎重にやり取りをしなくては切れてしまいます。
そう思っていましたが、私の仕掛けはフワフワと空に浮遊してしまいました。
一瞬姿を見せた相手は尺を超える岩魚でした。
それを見ていたお二人はソワソワとしだし、あっという間に釣り支度をし竿を振りだしました。
私はその後もう一度同じようなやり取りを交わし、仕掛けが細いと判断し仕切り作り直して、要約この獲物を手中にしました。岩魚31cmの見事な姿にしばし息をのみました。
こちらの魚は水温が低いせいか若干細いように思いましたが、野性味が有って、精悍な顔立ちをしています。
T氏も同じようなサイズを仕留め、その後昼食に美味い蕎麦を食べた後場所移動を2回し、わたしが小さな岩魚を1匹仕留めて、この釣行は終わりを迎えました。
私としてはこの一匹で大満です。

ここからまた帰路に就いたのですが、昼間見せていた晴れ間がまた嘘のような雨となって、バケツをひっくり返したような雨の中を約9時間かけて無事愛知まで帰ってきました。

今度は雨の無い時期を狙ってまた行きたいのですが、自然には逆らえません。











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