尾崎 慎 の 彫刻ライフ

石彫刻家尾崎慎の作品の紹介や、展覧会情報、これまでに起こってきたエピソードや日記など様々な事を綴って行きます。

出会い。

2011-10-24 23:24:11 | デッサン・クロッキー

個展をしていると様々な出会いが有ります。

普段普通にしていても出会いは有りますが、自分から行動を起こさない限りその出会いはやってきません。昔は出不精で、作品さえ作っていれば何とかなる、出会いなんて後から付いてくると思っていました。しかしそれは大きな間違いでした。

個展もそうです。自分で作品を作って、それを発表したいと思わない限り発表なんかできません。周りから「個展はされないのですか?」などと言われてるうちは何も起こらないのです。

私が一番最初に個展をしようと思ったのは多摩美の大学院を修了して3年目でした。銀座で当時彫刻界ではとても著名な愛宕山画廊というところで、彫刻家の有名な先生や売れっ子作家しか扱わない画廊でした。

普通なら身構えてしまってとても単独では飛びこまないような所です。所がそこに駄目もとで行ったら「君のような若い学生上がりの作家にもなっていないような者はここでは扱わない。ここは著名な作家や先生の推薦が有って初めて出来る所なんだ。」と言われました。所が私もそこでひるまなかったのです。「僕ならこの空間を3カ月有れば埋め尽くせます。いろいろな画廊を回っていますが僕はここでしか発表したくないんです。」と言って資料を置いて帰ってきました。

一か月程しても連絡が無くて半ば諦めてその資料を取りに行った時、「ここでやってみる?君のその真剣な眼差しに押されたよ。」

初めて自分から取り付けた個展でした。

実はこれが一番最初の個展には成らなかったのです。この年の前に母を無くし、画家だった母の額縁を扱っていた方が画廊を開くという時に、そこの画廊主が声を掛けて下さったのです。勿論その方には作品を何時も見て頂けるようにしていました。

「今何の収入も無いのだったら家で個展をしてやってもいいぞ。どうせ金も無いだろうから企画でやってやるよ。」これがギャラリー竹内。私の初個展でした。

出会う切っ掛けは、自分から仕掛ける場合と周りから来るものとでは自分からの物が70%位は有るかと思います。勿論それを生かし切れるかが問題ですが、どんな場面でも自分からアピールするだけのパワーは必要です。

きっとこれは社会に生きる中では共通なのだと思います。自分でアピール出来るだけの裏付けなのだと思います。自分はその点作品という最もアピール出来るものが有りました。

今こうして個展会場に立っていますと、そこには自分をさらけ出したものだ立ち並んでいます。これを分からないとおっしゃられる方もいらっしゃいますし、感銘を受けて動けなく成る方もいらっしゃいます。

出会いは何時も不思議で面白いのです。これからも様々な出会いに期待を寄せます。

 

 

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