50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

「反省しています。理恵さんはやっぱりぼくの先生です。・・・

2015-11-20 20:11:40 | 小説
「反省しています。理恵さんはやっぱりぼくの先生です。でも、でもこれだけは言わせてください。駅から尾行した間、『故郷』の役づくりにすごく参考になりました。そうして、それから、岬ホテルに落ち着いた時点からは・・・・・・」
「なあに?」

(つづく)

知らなかった事実を伏せていたが、例え恋の時も・・・

2015-11-18 21:47:14 | 小説
知らなかった事実を伏せていたが、例え恋の時も緊張を持続していなくてはいけない、そんな世界に急いで立ちもどっていて、つらくとも、
「そのことはっきり言って、敏彦の方がうちあけたのには不満だわ。らしくないし、不自然になる、意識的になって。まずかったんじゃない」

(つづく)

「ところで今度ぼく、『故郷』芸術祭参加作品に、・・・

2015-11-17 20:21:48 | 小説
「ところで今度ぼく、『故郷』芸術祭参加作品に、キャラクターを求められて参加します。知っておられると思って、それで・・・・・・じゃあ参考になるとかでぼくを誘ってくれたのですか!」
それでと言われて、当然の風にぼやけてきている湾の海上に目をそらせ、理恵はゆっくりうなづいたのだった。

(つづく)