債務超過になると金融機関の評価は「最悪」となります。経営者は自らの会社を債務超過にしてはなりませんので、債務超過についての正確な知識を持たなければなりません。
◆債務超過とは(資産<負債)
債務超過とは、貸借対照表の資産よりも負債が多い状態をいいます。あらゆる資産でもってしても返済や支払いができないということです。
個人でいえば、財産よりも借金のほうが多い状態です(破産、夜逃げ、ホームレス・・・)。
◆純資産がマイナスであるということ
決算書をご覧ください!
資産と負債の差額は純資産ですので、債務超過とは純資産がマイナスの状態をいいます。
大丈夫ですか?
もし、債務超過であっても、最後までお読みください!
◆資本金との関係
会社設立当初は、資産(出資された現金)=純資産=資本金となりますが、この算式は活動するにつれて変化していきます。
資産100-負債40=純資産60(資本金50)→資本金よりも純資産が増えている
資産100-負債50=純資産50(資本金50)→資本金と純資産が同額
資産100-負債60=純資産40(資本金50)→資本金よりも純資産が減っている
資産100-負債110=純資産マイナス10(資本金50)→債務超過(純資産がマイナス)
債務超過とは、全ての資産を現金化しても返済できないということです。つまり、設立時に資本金として出資された現金をすべて使い果たし、さらには借金をしているということです。
◆債務超過(純資産がマイナス)になる原因
債務超過の原因は赤字(収益<費用)です。設立以来の各事業年度の利益の合計がマイナスで、それが資本金を上回れば債務超過に転落します。
収益が生じると、現金預金や売掛金などの資産が増え純資産も増えます。費用が生じると、現金預金という資産が減る、あるいは買掛金や未払金という負債が増え純資産は減ります。赤字は、「資産の増加<負債の増加」「資産が減る一方」「負債が増える一方」という状況ですので、これが続けば純資産はマイナスになります。
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◆債務超過でも融資を受けている会社がある(実質的には債務超過ではない)
「資産<負債」という債務超過であれば追加の融資は絶望的です。しかし、現実には債務超過でも追加で融資を受けている会社は多数あります。
〇資産の担保提供や保証人の存在
債務超過であっても、金融機関からの借入金をカバーできるだけの資産(会社および経営者個人が保有する)が担保提供されている、保証人に十分な返済能力がある場合には追加で融資を受けることができます。
〇負債の内容
負債は「支払い」「返済」をしなければなりませんが、中にはこれが不要あるいは相当の長期間待ってもらえるものもあります。グループ会社(経営者が同じであるなど)からの仕入代金、経営者や近親者からの借入金がそれです。そうであれば、これらは負債から除外されますので債務超過でなくなります。
〇資産の時価評価
貸借対照表に計上されている資産の中には計上されている金額よりも価値=時価が大きいものもあります。土地や有価証券がその典型で、これらを時価評価し直せば資産総額が増えて債務超過でなくなることがあります。
〇一時的な債務超過
債務超過が一事業年度だけの場合には、債務超過が解消された事業年度以降は再び融資を受けることができます(債務超過が解消される見込みがあれば融資が受けられる)。
〇資本金が少なすぎる
資本金があまりにも少ない場合には、少額な赤字でも債務超過に転じてしまいます。
◆リスケと法的手続
名実とも債務超過の場合には約定返済ができませんので、リスケか破産・民事再生という法的手続をするしかありません。
この手続は口頭のみで行えません。様々な計算をして、書類を作成しなければなりません。これを経営者自身で行える場合はいいとして、そうでない場合には公認会計士(税理士)や弁護士に依頼しなければなりませんので、その報酬は確保しておかなければなりません。
くれぐれも、自暴自棄になって投げ出してしまう(記帳、決算、税務申告をしない)のだけはやめてください。
【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。
◆債務超過とは(資産<負債)
債務超過とは、貸借対照表の資産よりも負債が多い状態をいいます。あらゆる資産でもってしても返済や支払いができないということです。
個人でいえば、財産よりも借金のほうが多い状態です(破産、夜逃げ、ホームレス・・・)。
◆純資産がマイナスであるということ
決算書をご覧ください!
資産と負債の差額は純資産ですので、債務超過とは純資産がマイナスの状態をいいます。
大丈夫ですか?
もし、債務超過であっても、最後までお読みください!
◆資本金との関係
会社設立当初は、資産(出資された現金)=純資産=資本金となりますが、この算式は活動するにつれて変化していきます。
資産100-負債40=純資産60(資本金50)→資本金よりも純資産が増えている
資産100-負債50=純資産50(資本金50)→資本金と純資産が同額
資産100-負債60=純資産40(資本金50)→資本金よりも純資産が減っている
資産100-負債110=純資産マイナス10(資本金50)→債務超過(純資産がマイナス)
債務超過とは、全ての資産を現金化しても返済できないということです。つまり、設立時に資本金として出資された現金をすべて使い果たし、さらには借金をしているということです。
◆債務超過(純資産がマイナス)になる原因
債務超過の原因は赤字(収益<費用)です。設立以来の各事業年度の利益の合計がマイナスで、それが資本金を上回れば債務超過に転落します。
収益が生じると、現金預金や売掛金などの資産が増え純資産も増えます。費用が生じると、現金預金という資産が減る、あるいは買掛金や未払金という負債が増え純資産は減ります。赤字は、「資産の増加<負債の増加」「資産が減る一方」「負債が増える一方」という状況ですので、これが続けば純資産はマイナスになります。
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◆債務超過でも融資を受けている会社がある(実質的には債務超過ではない)
「資産<負債」という債務超過であれば追加の融資は絶望的です。しかし、現実には債務超過でも追加で融資を受けている会社は多数あります。
〇資産の担保提供や保証人の存在
債務超過であっても、金融機関からの借入金をカバーできるだけの資産(会社および経営者個人が保有する)が担保提供されている、保証人に十分な返済能力がある場合には追加で融資を受けることができます。
〇負債の内容
負債は「支払い」「返済」をしなければなりませんが、中にはこれが不要あるいは相当の長期間待ってもらえるものもあります。グループ会社(経営者が同じであるなど)からの仕入代金、経営者や近親者からの借入金がそれです。そうであれば、これらは負債から除外されますので債務超過でなくなります。
〇資産の時価評価
貸借対照表に計上されている資産の中には計上されている金額よりも価値=時価が大きいものもあります。土地や有価証券がその典型で、これらを時価評価し直せば資産総額が増えて債務超過でなくなることがあります。
〇一時的な債務超過
債務超過が一事業年度だけの場合には、債務超過が解消された事業年度以降は再び融資を受けることができます(債務超過が解消される見込みがあれば融資が受けられる)。
〇資本金が少なすぎる
資本金があまりにも少ない場合には、少額な赤字でも債務超過に転じてしまいます。
◆リスケと法的手続
名実とも債務超過の場合には約定返済ができませんので、リスケか破産・民事再生という法的手続をするしかありません。
この手続は口頭のみで行えません。様々な計算をして、書類を作成しなければなりません。これを経営者自身で行える場合はいいとして、そうでない場合には公認会計士(税理士)や弁護士に依頼しなければなりませんので、その報酬は確保しておかなければなりません。
くれぐれも、自暴自棄になって投げ出してしまう(記帳、決算、税務申告をしない)のだけはやめてください。
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