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【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

個人の税務調査が増えているようです

2013-09-05 15:00:00 | 税務調査
8月以降、個人の方からの税務調査に関する問合せが増えています。毎年、税務署の人事異動直後のこの時期は税務調査が活発化しますが、今年は例年よりも個人に対する税務調査が増えているようです。

今年の年明け、サラリーマンが副業を赤字にしてその赤字を給与所得と通算するという手法の手入れがありました。7月以降、東京国税局は不動産所得者に対して重点的に「お尋ね」(申告内容に対する質問状で、回答内容によっては修正申告へと導く)を発送しています。

★個人の税務申告(確定申告)は適当でよい!?

古くからわが国の納税者にある固定観念(偏見)です。

「売上と経費は『自分で適当に』集計しておいて、申告書の書き方は税務署で教えてもらったら30分で申告が終わった。税務署はなんにもいわずに申告書を受け付けたぞ(笑)。」

このように「豪語」する納税者がいます。個人の所得税の確定申告書は数枚ですので、このような方法でも確定申告はできます。しかし、こんな悠長なことをいっていられるのは初めての確定申告のときだけです。税務署は申告書を受け付けてから中身を詳細に検討するのです。

★ネットの普及による申告内容の「画一化」

最近の個人への活発な税務調査の背後にはこれがあると思います。ネットの普及により間違った申告方法が蔓延し、それを正しいと信じてこんで申告する納税者が多数出現しているということです。実際、「そんな方法、認められるはずがない!」というような内容の問合せが多数ありました。そして、それをネットで調べてみると「大流行」していました。さらには指南する「業者」もいました。

税務署は、このように多くの納税者に共通する誤りは容易に発見します。

「これだ!これ!これもだな・・・。全部で200件か・・・。」

こんな具合だと思います。

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●税務署から連絡があった場合
指示に従うしかありません。無視しても「とことん」追いかけてきます。税務署は納税者が抵抗した場合の手段をあらかじめ考えています。

●指南した「業者」に税務署との折衝を任せる
その業者が税理士でない限り任せることはできません。自分で対応するか税理士に依頼するしかありません。

取引先の申告内容(帳簿)と異なる

2013-03-02 10:01:00 | 税務調査
次のようなことをいいます。

●こちらでは売上計上したけれども得意先は仕入に計上していない(遅れて仕入計上している)
両者が取引として「認識する時点」がずれてしまう場合です。売上は出荷時点で、仕入は検収時点で計上するのでこのようなことが起こります。「出荷は今日」「検収は4日後」は普通です。双方の距離が離れているとか、出荷が長期休業(年末年始やゴールデンウイークなど)の直前の場合にはもっと間隔が空きます。

●こちらでは売上計上していないのに得意先は仕入計上している
「売上は出荷時点」「仕入は検収時点」であるならば考えられません(出荷がない限り検収はない)。いずれかの認識が間違っているとしか考えられません。

●こちらが売上に計上した額と得意先が仕入に計上した額が異なる
こんなことはありえません!複式簿記における仕訳は相手先と決定した価格により行わなければなりません。そうでなければ決済された数値(現金をやり取りした数値)と一致しなくなるからです。

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★あくまでも自身が正しいと考える処理を貫く!
相手先の経理処理金額と自身が認識している金額が異なる場合もあります。上記の「出荷(売上)と検収(仕入)」のように両者が一致しなくて当然ということもありますが、相手先が意図的に取引の事実を歪めている場合には、それに屈することなく自身が正しいと考える処理を貫いてください。

★支払調書や資料せん
いずれも税務署への報告資料です。取引先がこれらに事実と異なる取引を書いたとしても屈してはいけません。支払調書も資料せんも、事実を確定するものではないからです。

【税務調査の方法が変わった?】事前通知は納税者(先)と税理士(後)の双方にされる

2012-10-31 17:00:00 | 税務調査
10月1日から税務調査の方法が変わったということが税理士の間で話題になっています(法的には来年1月1日からですが試行期間として10月1日から変わっています)。

★税理士に依頼している納税者は税務署と一切接触せずに済む

昭和20年代に税理士制度が発足して以来60数年間の常識でした。納税者は税理士に申告書の作成・提出から税務調査の折衝までの全てを任すことができます。納税者としては杓子定規で高圧的な税務署と一切の接触をする必要はないのです。

新しい税務調査では税務調査を行うという通知、いわゆる「事前通知」に関してはこれがなくなりました。税務署は、まずは納税者に電話で事前通知をし「税理士に任せます」という納税者の意思を確認してから税理士にも通知をします。その後のやりとりは税務署と税理士がすることになります。

★税理士は隅に追いやられた?

そのようにいって憤慨する税理士もいると聞いています。しかし、次のようなケースを考えれば、先に納税者に事前通知をすることの合理性を理解できます。

「申告終了後に税理士との契約を解除している(納税者と税理士の関係は永遠ではない)」
「税務調査は納税者自身で対応したい(税理士に関わらせたくない)」

★税理士にとってもありがたい!

税理士が税務署から税務調査の事前通知があったことを依頼者(納税者)に伝えると、「あんた(税理士)が勝手に(税務署を)呼んだんやろ!」とか「なんで電話があったときに徹底的に断らへんのや!」とかいわれることもありました。また、すでに関係の切れている依頼者の事前通知には困惑したものでした。

★主役は納税者!(税理士には価格に見合った責任を!)

新しい税務調査では明らかに納税者が税務調査の主役になっています。それでよいのだと思います。税理士業界も例外なく価格競争に突入していますので、常に税理士が「矢面」では割に合わないケースも増えており、「価格に見合った」税理士の責任を明確にすべき時期に来ているのです。

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●事前通知のない税務調査
今までありました。これからもあります。詳しくは国税庁サイトをご覧ください。
税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)

領収書を「持っていない」支払先(こちらで領収書を用意する)

2012-10-24 17:00:00 | 税務調査
領収書を持っていない支払先もあります。「持っていない」のであって、「領収書を発行しない」とか「この入金は申告に含めない(表面化させたくない)」というのではありません。要するに、悪意は一切ないのです。

●サラリーマンの人に単発的に半日程度の仕事(掃除や運搬など)を手伝ってもらい「お礼」(雇用関係があるとまではいかない)として数千円程度の現金を渡した(このサラリーマンはこれ以外の収入は給料だけ)

●飲食店が家庭菜園をしている人(サラリーマンで副収入は一切ない)から臨時に数千円程度を支払って仕入れた(家庭菜園をしている人が売ったのはこれが最初で最後だった)

このような相手は、まずは領収書を持っていないでしょう。そこで、このような場合には、こちらで領収書を用意してそれに相手の住所と氏名を書いてもらい、押印をしてもらうことです。相手に領収書のコピーを渡しておけば、なおよいでしょう。

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★複数の相手に対して「継続的に」このような支払いがある場合

このような事業もあります。一般家庭から、中古の電化製品、家具、楽器などを買い取り、それを再販するという事業です。このような場合には、取引内容を定型化・文書化し、その一環として領収書(仕入代金の受領記録)の様式を定めておく必要があります。

取引する相手の「住所(所在地)」「氏名(社名)」「職業(業種)」などが判らない場合の税務上のリスク

2012-09-20 17:00:00 | 税務調査
「人間関係の希薄化」や「個人情報保護」がすっかり進展した昨今では、取引先の詳細な情報を知らないまま取引をするしかない場合も多いです。しかし、税務の扱いにおいては取引先に関する一定の情報を帳簿などに記録しておくことが要件とされている場合もあり、その要件を満たしていない場合には特定の処理が認められないとかペナルティが課せられる場合があります。

■得意先に関して必要な情報の例

○消費税で輸出免税の適用を受けるには、相手先の海外の事業所などに直接商品を届けなければならない
○住宅貸付の賃料を消費税・非課税として申告するには、入居者が貸し付けている物件を住宅として使用していなければならない
○自身が個人事業者で源泉徴収される職業(弁護士、司法書士、デザイナー、ライターなど)の場合は、相手先が源泉徴収義務者であるか確認しておく必要がある

■仕入先・購入先に関して必要な情報の例

○仕入代金や経費の支払いに関しては、「相手先の正式名称(法人、個人の別)と代表者」「所在地」「電話番号」「支払金額」「仕入や経費の内容」を記載した請求書や領収書を入手するのが「鉄則!」「常識!」であるが、特に消費税の仕入税額控除(申告する消費税から差し引くこと)に関してはこの要件が厳しい
○一定の職業(弁護士、司法書士、デザイナー、ライターなど)で個人事業者の場合には源泉徴収が必要な場合もある

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上記の例はいずれも一般的な注意点であることから、ほとんどの場合事前に気が付きます。しかし、もっと特殊なケースもあります。特に相手先が「税制上のメリット」をアピールして接近してくる場合には注意が必要です。相手先が税務申告に必要な「素性」を教えない場合には「取引をしない」という慎重な態度で臨んでください。