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《はじめに》
水田の青々とした稲が風にそよぎ、初夏の日差しが待ち遠しい今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。
先月十五日の例大祭は皆々様の温かいご支援を賜りまして、滞りなく終えることができました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
今月末には大祓式がございます。昨年以上に立派な茅の輪を作りお待ちしておりますので、お忙しいとは存じますが、お参り下さいますようよろしくお願いいたします。 壺井八幡宮 宮司 木大明
《神道のあれこれ》
今月末には大祓がありますので、今回は人形の書き方の説明と大祓にお供えを頂いた際にお下がりとしてお渡ししている「茅の輪守り」の紹介をしたいと思います。
人形は「ヒトガタ」と読み、右図のように「氏名」と「生年月日」を記入し、病気などが治ってほしい部位や、もっと優れてほしいところ(頭が良くなりたいときは頭・足が速くなりたいときは足等)を、人形の同じ部位で撫でます。全身でもかまいません。その後、人形を包み込むように持ち、息を三回吹きかけます。
終わりましたら、袋に入れて神社までお持ちいただくかお送り下さい。三十日の式典にてお焚きあげいたします。
『備後国風土記(びんごのくにふどき)』逸文によると、スサノオノミコトが一夜の宿を借りようとしましたが、裕福な弟の巨旦(こたん)将来に断られ、貧しい兄の蘇民将来には迎えられて粟飯などを御馳走になりました。そこでそのお礼にと、「蘇民将来の子孫」といって茅の輪を腰に着けていれば厄病を免れることができると告げられました。その後疫病が村を襲いみんな死んでしまいましたが、その教えのとおりにした蘇民将来の娘は命を助かりました。
この説話にちなみ茅の輪のお守りをお渡ししております。家の入り口や鬼門などに取り付けたり、置いたりして厄災から家族をお守りしましょう。
《今月の標語》
心正しければ事正し 薛瑄(せつせん)「読書続録」
心が正しければ、その人の行為も正しいのです。そして誠実な気持ちで何事も行えば、間違った行動をとることはありません。だから常に誠実な気持ちを持っていたいものです。