《お宮さんの今》
俳誌「うまや」九〇〇号発刊記念といたしまして、当社の境内に句碑を建立され、五月二十七日に除幕式が行われました。恵那興産㈱さん、竹本造園さんが作庭してくださり、元々そこにあったかのような見事な句碑を建立下さいました。
若菜摘む 河内源氏を まつる野に
青葙子
石段を上がって左手、楠の正面にございます。
《神道のあれこれ》
多くの神社において、「鈴」を目にする機会は多いと思います。目立つ物としては、拝殿に吊るしてある鈴(当社も鈴の緒の根元にあります)や、ご祈祷の際に使う鈴、お守りにもよく付いています。
古来より、鈴には「邪なるものを祓う力」があると考えられてきました。注意すべきは、鈴そのものではなく、「鈴の音」に力があるのです。確かにあの厳かな音を聞けば、身が引き締まり、邪心や邪霊は吹き飛んでしまうというものです。
また、鈴の音には「心を引きつける力」もあると考えられました。奉納舞などで巫女が手に持つ鈴は、こちらの意味です。澄んだ鈴の音で神様の御霊を引きつけ、御霊の昂揚を期待し、より多くの御神徳を得ようというものです。つまり、参拝の際に鈴を鳴らすのは「自分自身のお祓い」であり、また「神様の御霊をお呼びする為」でもあります。適当に鳴らすのではなく、心を落ち着けて、心をこめて鳴らすように致しましょう。
《今月の標語》
人見て善しとすれども 神見て善からずといふ事をなさず
熊沢蕃山(江戸期の陽明学者)
他人の目のみを気にするのではなく、神様に見られても恥ずべき所がないようにしなさい。
《壺井八幡宮 祭典予定》
10月17日 秋季大祭並神嘗祭遙拝式
※七五三の御祈祷は11月の間行っております。日時等はお気軽にご相談下さい。
三歳(髪置き)男女共
五歳(袴 着)男の子
七歳(帯解き)女の子
《終わりに》
前号の発行より半年が過ぎましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年は教育勅語が渙発され120年という節目の年です。昨今の日本の伝統の軽視、社会の荒廃を思うと、今世界で見本とされている教育勅語の教え・精神を日本でも蘇らせる必要があると思います。
壺井八幡宮 宮司 木 大明