壺井八幡宮  社報

壺井八幡宮の社報「香呂峰だより」や、境内の花や風景等の写真をまとめた「境内だより」です。

第31号 平成28年6月号

2016年06月26日 | 社報 香呂峰だより

《はじめに》
大阪も梅雨入りをして、早くも1週間が過ぎ去りました。これから気温も上昇し過ごしにくい季節がやってまいりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
当社は前回のご案内から「壺井八幡宮例大祭(5月15日)」と「小笠原流奉納神事(6月5日)」が無事に斎行されました。今年から神事の幟を作成して、いたる所にはためかせております。雰囲気が出ていると喜んでいただけてホッとしています。

   

 扨、世間では参院選に向けての報道や情報戦がヒートアップしてまいりました。自分たちの未来を自分たちで決めるためにも、マスコミの情報にただ従うことなく、しっかりと投票先を考えて貴重な一票を行使したいものです。

壺井八幡宮 宮司 髙木大明

《憲法について》
前号に引き続き憲法について勉強したいと思います。

◇  ◇  ◇

【改正のポイント③】政教分離規定の3項を削除する
憲法20条第3項では「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」と規定しています。この規定があるがゆえに、国や自治体から宗教的色彩を帯びた事象は徹底的に分離すべきとする「(神道だけに適用される)完全分離主義」をとる立場の人々がいて、一般的に慣習・習俗として何ら問題なく行われてきたことも問題とされるようになってきました。

我が国はもともと宗教に寛容で、古来より神仏と深い関わり合いの中で、日常生活を営み、精神文化を築いてきました。しかしながら、過去には市の体育館建設の際に行われた地鎮祭が、政教分離原則に違反するとして争われた訴訟がありました。ただ幸いなことに、最高裁は宗教的活動には該当しないという極めて真っ当な判決を下しました。
しかし、このような判決があるにもかかわらず、変に委縮して市が施主となる場合も市長のポケットマネーで玉串料が支払われたり、神社参拝が問題視されて訴訟になったりしています。

国や自治体などで禁止されるべき行為は、特定の宗教の教育や布教、宣伝等のような積極的な行為に限られるべきであるのに、本来何の問題もない公人の宗教行事への参列や、宗教的儀礼への参加等も忌避する傾向が続いています。無用の混乱を招く20条3項は削除するべきと思います。

 

《お宮さんについて》
今月号では「袋守り」をご紹介致します。

 

以前からある最も「お守り」という形をしているお守りです。
中にある御霊代(みたましろ=神様の力を込める物)を当社で作成しているお守りのひとつです。
御利益としては、「おまもり」という言葉の如く、「神様が見守って下さり、持ち主の身を守って下さる。手を差し伸べて下さる」というものがあります。時々「何にでも効くお守りはどれですか」と尋ねられる時がありますが、そういった時はこのお守りをお薦めしています。

 

《お神札(ふだ)をお祀りすると何かいいことがありますか?》
時々耳にする疑問です。少し考えてみました。

童謡に「見てござる」という歌があります。私も調べるまでは知りませんでした。

〽村のはずれのお地蔵さんは いつもにこにこ見てござる
仲よし小よしのジャンケンポン「ホイ」
いしけり なわとび かくれんぼ
元気で遊べと 見てござる
「ソレ」 見てござる

いつもお地蔵さんが見て下さっていることが分かりますが、何も「見てござる」のはお地蔵さんだけではなく、神様仏様ご先祖様が、みんないつでも見てござるわけでして、だから悪いことが出来ない。恥ずかしいことが出来ない。常に後ろに皆様を感じながら生きてゆく。このような素晴らしい人生観こそが日本人の道義を支えてきたのでしょう。

人は誰でも何かに寄りすがりたくなるものです。そうすることによって、大きな安心感を得ることが出来ます。子供は両親に寄りすがり、大きな愛情を注がれると安心して育ちます。
また、テニスの錦織圭選手は以前インタビューで「外国の選手は大事な時、苦しい時に神様が心の支えになっている。それがうらやましい」と言っていました。

神棚の存在はそれらと同じです。神棚は家庭における「心のよりどころ」である聖なる空間です。日本の国の最も聖なる空間が皇室の御祖先神をお祀りする伊勢の神宮であり、自分達の住む地域の聖なる空間は氏神様、心を寄せる聖なる空間が崇敬神社、家庭における聖なる空間が神棚だということになります。(続く)

 

《今号の標語》

明治天皇御製

もろともに たすけかはして むつびあう 友ぞ世に立つ 力なるべき

 

 

《壺井八幡宮 祭典予定》

6月25・26・29・30日、7月2・3日 夏越の大祓特別祈祷

6月30日 夏越の大祓式

8月18日 源義家公 式年祭

9月1日  源頼信公 式年祭

10月17日 壺井権現社 例大祭