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【tubemansound】の仲間たちをご紹介します

YAMAHA HA8 つづき

2025-04-28 11:04:27 | プロオーディオ

初めに1ch分のオペアンプ3個を交換してオリジナルと音の比較をします。シグネティックス製NE5534Nを2個、NE5532N1個をTi製と置き換えます。HA8はプリント基板がしっかりしているので、ビンテージ機器には有りがちな半田を吸い取るとプリントのランドが剝がれてしまうようなことは無く、作業はスムーズに進みました。

早速電源を入れて視聴です。明らかに音が前に出てきました。同じ規格のICなのですが音が変わってしまうのを昔から不思議に思っていたのですが、間違いはないようです。次にカップリングコンデンサー7個をRECAPです。それぞれを交換しながら音の変化を確認したのですが、一番効果が有ったのは最前段の電子バランス入口の10μ/50Vのコンデンサーでした。やはり電圧が低いマイクレベルが通過するので、40dB(100倍)電圧増幅された後の変化は大きいのではないでしょうか?

オペアンプ24個、電解コンデンサー(SILMICⅡ)56個の交換が終わりました。

全体を見渡すと他より一回り図体の大きなSILMICが目立ちます。

最終的な音質チェックですが、SSL4000Gのオペアンプを置き換えたのですが、サウンドは太くトランスアンプのような傾向です。API312に近い音色で、どちらにしてもオリジナルのYAMAHA/HA8とは別物の素晴らしいサウンドに仕上がりました。

(8ch使ってDrセットを録ってみたいです!!)


YAMAHA HA-8

2025-04-26 11:25:11 | プロオーディオ

もう30年も前の話になりますが、「YAMAHA HA8」はHA部分だけを取り出した単体機器としては、国内で初めてだったと思います。

当時NEVEやSTUDERのHAは素晴らしかったのですが国産ミキサーはそこまでのクオリティが無く、初めてHA8を使った時にその音の太さに驚いた記憶があります。その後も大分お世話になったのですが、HAへの思い入れはこの頃から現在まで続いています。

今回程度の良いHA8が手に入ったのですが、今になって音を聞いてみると「この程度・・」という感じで少し期待外れでした。そこで今回は「大改造〇〇〇〇~」の実行です。

蓋を開けて中を覗いてみると、回路構成はトランスレス入出力でメインアンプは初めてお目にかかる「ROHM製BX7097A」、その他にバッファアンプはTI製NE5534PとNE5532Pが使われています。BX7097AはハイブリッドICで特注のようなので交換できませんが、5534と5532はSSL4000Gから取り外したシグネティックス製NE5534N/5532Nに交換します。5534オペアンプに関しては、世界中のメーカーがコピーを生産していますが、以前ブログにも載せましたが音質比較で、シグネティックス製が1番良かったのを思い出します。それ故SSLやNEVEが採用しているのだと思います。またカップリングコンデンサーについても、お気に入りのSILMICにRECAPします。


新発見!?

2025-02-05 16:56:41 | プロオーディオ

「バランス入出力 トランスレス ラインアンプ SSL4000オペアンプ仕様」は、お使いいただいている方からも高い評価を頂いています。私もモニタリング用に使っているのですが、高音域の伸びと繊細さ、スピード感はなかなか優れものと自画自賛しています。

しかし人間というものは欲が深いもので、高音域が伸びるとどうしても低音域に気が行ってしまいます。NEVEのトランスアンプと比較してしまうと、SSLにも音の厚みがもう少し欲しくなってきます。

そこで押入れの奥にしまってあった「MARINAIR」のトランスBOXを引っ張り出し、トランスレスアンプの前段に挿入してみました。すると・・!何ということでしょう!!(ビフォーアフター風)低音域が補強されて、全体に厚みが出てきました!!!SSLの高音域とスピード感は損なわれることなく、全体のバランスが整いました。

現在この組み合わせでモニタリングしているのですが、最近業務用の音声分配器から取り外した出力トランス(SF-5002:詳細不明、ご存じの方はご教授下さい)を使ったトランスBOXを試したところ、「MARINAIR」とほぼ同じ効果が得られました。音の艶は敵いませんが、十分効果は出ています。

結果的にトランスレスがトランスアンプになってしまいました。ただ通常のトランスアンプの場合は、入力トランスで<バランス⇒アンバランス>変換をしているのですが、今回の場合入力トランスでは<バランス⇒バランス>で変換せず、アンプ内のシグネティックス製NE5534Nで<バランス⇒アンバランス>電子変換しているわけです。普通に考えれば、入力トランスでアンバラ変換しておけばNE5534Nでの電子変換は必要なく回路が省けるわけで、今回の結果は怪我の功名なのかもしれません。

新発見かな・・?


謎のアンプ基板

2024-11-29 10:12:43 | プロオーディオ

謎のアンプ基板を手に入れました。製造元は不明ですがオペアンプ主流になる前の完全ディスクリート回路で、トランス入出力(タムラ製)トランジスタ5石構成(懐かしい言い方です!)、1970年頃の物かと思われます。

回路図は無いので基板のプリントを手さぐりに探ってゆきます。電源は単電源のようで電解コンデンサーの耐圧が25Vであることから、DC24Vで動きそうです。早速電源と入出力をつないでテストしてみると、半世紀を経過したアンプ基板が蘇りました。さすがに電解コンデンサーは寿命が来ているのでRECAPします。

基板のプリントを傷つけないようにRECAPして、再度テストしました。ゲインは最大50dB、最大出力24dBmとなかなか優秀です。マイクを繋ぎボイスチェックしてみましたが、ナチュラルで太く繊細なサウンドが得られました。(「これぞビンテージサウンド!」と言う感じ)

早速ケースに納めることにします。


ジェイル電子 ステレオラインモジュール

2024-07-01 10:03:42 | プロオーディオ

ジェイル電子のステレオラインモジュールをラッキングしました。入力レベルは<+4~-20dB>で<HPF><LPF><3ポイントEQ>はマイクモジュールと同じです。ただしステレオ仕様なので、フィルターとEQは両チャンネル(L/R)同時に効くので、マスタリング時に便利かと思います。

モジュールの出力はアンバランスなので、ディスクリートオペアンプ<YAMAHA/NE-80100>とAB international製トランスでバッファアンプを構成して、600Ωトランスバランス出力としました。

さて音色ですが、久々に聞くビンテージなアナログサウンドで、重厚で柔らかみの有る音に仕上がっています。フィルター、EQも適度に効いて、最終的な楽曲の仕上げに効果的かと思います。