DTM(ディスクリート・トランスレス・マイクプリアンプ)が組みあがったので、早速音を出してみました。ディスクリートなのでお約束のヒートランを長めに取り、いつも通りゼンハイザーE835を繋いでボイスチェックです。
ノントランス回路なので電源トランスからの誘導ノイズも無く、クリアーな音が出てきました。予想通りフラットで厚みのある音色です。特に高音域が伸びていてワイドレンジを感じるのですが、逆に低音域はトランスアンプと比較すると物足りない感じです。
続いて音楽素材を流してモニタリングです。第一印象ですが「とにかくクリアー、とにかく情報量が多い!」です。今まで数えきれない程モニタリングした楽曲ですら、新たに細かいニュアンスを聴き取れました。悪く言えば音源の粒立ちがはっきり分かるので、音楽全体としては多少まとまりがない感じです。しかしボイスチェックでも指摘したように、低音域のパワーが負けているので、何か対策が必要です。
回路は8個のオペアンプで構成されていますが、入出力部の6個は基板に直付けされている為「DOP210A」から変更できません。しかし増幅部はソケット付けしているので、他の物に交換が可能です。早速手持ちのオペアンプを数種類用意しました。
結果的には増幅部のオペアンプを交換することで低音域は大幅に改善されました。特に本家「API2520」は優秀なのですが、手持ちが少なくなってきているので分家の「TMA1620B」を選出しました。以前の
<ICコレクション>でも書きましたが、中々の優れモノです。