月ちゃんちのエイリアン2

気ままです
書けない日もありますがゆっくり頑張ります
今回は『自分』を主に書いています
読んで頂けると嬉しいです

一年生のTちゃんのまとめ

2015年05月31日 | 家族
去年、書いてはUp出来ずいましたが、ようやく落ち着いたので書けたような気がします。
長いのですが、良かったらお付き合いください


昨年度の春
Tちゃんが1年生になりました。
同じ学年には、なかなかアグレッシブな子供たちが揃っていて…

私の仕事も少し増えていました。
収入を増やしたかったし、ちょうど
「増やせない?」
という、声を頂いたからです。

ですが、いつものように『家事』は悩みの種で、自己嫌悪してばかり…
すぐに手が回らず、我が家はとうとうどうしようもない無法地帯に…

もう、どうして良いか分からない

状態が続いていました。
掃除どころか、最低限の洗濯、料理、買い物までもがいい加減になっていました。
私の体もきつく、帰宅したらまず休まないと何も出来なくなりました
薬を処方してもらっているのですが、量はどんどん増え、それも気になっていました。
Tちゃんのきちんと出来ない事も悩みの種でした
イライラが増していくのは、分かっていました

そんな中、兄ちゃんは本当に良く気遣って手伝ってくれました。
それだけが救いでした…


自宅では自由気ままなTちゃんですが、学校やお友達と一緒となると、急にきちんとします。
先生をお手伝いしたり、ちゃんと出来てない子を面倒見たり、仕切ったり…
自分のしたい事を我慢して譲る事もしょっちゅうです。

意外な一面…

Tちゃんにとって、大切な事は
『みんなと仲良くする事』
『みんなと楽しく過ごす事』
のようです。

大声や喧嘩は嫌いです。
だから、たくさん我慢していました。

そのうち、
『Tちゃんなら我がまま言っても大丈夫』
とお友達の中で思われ、Tちゃんが悪くなくても
「T~君が~
と告げ口に来るお友達が増えてきました。
うまく説明できないTちゃんは悔し涙を流していました。


クラスには乱暴な子もいて、何度も叩かれたり蹴られたりもしていました。
でも、これはTちゃんだけにされていたわけじゃなくて、クラスの子がほとんどされていたので、Tちゃん
「今日は1回しか叩かれんかったよ
と嬉しそうに話していて、

1回しかって…
1回でもダメやろ…

私は複雑な気分でした…

Tちゃんはただ、無意識に我慢していたのです。
『みんなと仲良く、それが楽しい』
と信じて…
でも、限界地まで溜まってしまったようです。


まず、学童へ行けなくなりました。
それでも、仕事をしていた私としては通ってもらわなければ…

そして、夏休みは泣きながら兄ちゃんに手を引かれ、怒られ、なだめられ学童に通いました。

もちろん学童の先生にも何度も訪ねたり、連絡したりしました。
でも、担当で出る先生からは
「いつも楽しそうですけどね~」
という返事ばかり…
原因が分からないまま、夏休みまでは何とか乗り切りました…


後から分かったのですが、結局…
その叩く蹴るをする、同じクラスの子がいたからです。
「平気
と笑っていましたが、当然ですが、怖いだったんです。
でも、

みんなと仲良くしたいTちゃん
みんなと楽しくしたいTちゃん

自分の気持ちに気付かないようにしていたようです。

学童はすぐに止めさせました…



新学期
理由はともかく、Tちゃんは朝、学校に行ってすぐに学校から出ようとしました。
校門で先生に止められ、先生から逃げ出しました。
1年生の先生、教頭先生や他の先生方と数名のお友達…
学校中でTちゃんと追いかけっこが繰り広げられました
最後には捕まり、落ち着くまでしばらく校長室に…

そんな事があったなんて、全く想像できないくらいニコニコしながら帰宅したTちゃん
帰宅後、1時間後くらいに担任の先生からの電話でこの話を聞きました。
当然ですが、私はびっくりしました



それからです。
Tちゃんの脱走が始まりました。
3週間くらいに一度程度でしたが、我慢の限界地に達すると脱走です。
お友達のおうちから、家から、公園で遊んでいる時…
そのたびに、他のお母さんを巻き込んで、大捜索です…

それでも、最初は敷地内に居て、放っておけば、ある程度の時間で治まって帰って来てたんですが…
どんどん脱走範囲が広がり、脱走時間も延び、時間が遅くなり始めました。


12月頃、6回目の脱走がありました。
とうとう敷地を飛び出し、夜の7時半を過ぎても帰って来ません。
どこに行ったかも分からない…

12月の7時半と言えば、真っ暗です

結局、少し離れたスーパーまで行っていました。


もう、これはダメだ…

と確信しました。

仕事を辞めて、Tちゃんを見なくちゃ

と強く思いました。
もちろん、収入に不安はありましたが、パパにも話したら、
「うん、もう、辞めた方が良いね。
お金の事は、なんとかするよ…」
と。
(↑結局、何にも変わってないけどね~

そうして、長年務めたバイト先を辞めました。


冬休みはゆっくり過ごしました。

3学期は家に居て、Tちゃんに
「おかえり~
と言ってあげる事が出来ました。
それと同時に、学校にお願いしてスクールカウンセラーの先生とも話をさせてもらうようにしました。
Tちゃんへの伝え方や生活環境の改善などを相談しました。


仕事を辞めた途端、Tちゃんは、急に話しだしました。
「本当は幼稚園から我慢してた
「ママはいつも、お仕事で疲れてるから言えなかった
「Tは喧嘩するのは嫌い
「大きな声は嫌い

たくさんの溜まった思いを話してくれました。
溜まった思いを出したら、少しずつ自分で周りに自分の主張を始めたようです。
いつもニコニコのTちゃんですが、

ニコニコだけではダメなんだ…

という事に気がついてくれたようです

「今日は、叩かれなかったよ
「今日はいやって言えたよ。それでも止めてくれなかったから、先生にゆったよ
「今日はいじわるする子にボールを譲ってあげたよ。
「もうね、怖くないよ。


私が慌ただしくなくなると、Tちゃんも自然と落ち着き始めました。
3学期の終わりには、いじわるする事の距離の取り方や、他のお友達とのやり取りも、

みんなと仲良く出来ない時があっても良いんだ

と思うようになってくれたようです。



Tちゃんは頭で考えたり、考えてから行動に移すタイプではありません。
基本的には
『どうすれば楽しいがいっぱいになるかな~』
が無意識にあり、それだけで行動をしているような子です。
良い意味でも悪い意味でも能天気です。

Tちゃんにとって

知り合いは、みんなお友達
お友達とは仲良くしなくちゃいけない


と思っていました。

環境はとても大切です。
良いお友達に恵まれる事も大切です。


でも、長い人生の中で、必ず良い環境にばかり居られるわけではありません。
必ず、仲良くなれるお友達ばかりでもありません。

「お友達はね、選んで良いんだよ。
好きなお友達と付き合って良いんだよ。
苦手なお友達がいても良いんだよ。
嫌な事をされたら、嫌だって思って良いんだよ


3学期はこれをずっと言ってきました。
Tちゃんには、難しかったようです。
ですが、だんだんと分かって来て、お友達との距離感も見つけてくれました。
仲良くするお友達も決まって来ました。
でも、
「入れて~」
と遊びに参加したいお友達は、当然、
「いいよ~
と言うのは変わりません。
たとえ、それが自分をいじめている子でも…
なんてったって、楽しいのが1番のTちゃんですから…


環境も自分で作り出さなければならない事も、1年生で学んだようです。


この春、2年生になり、クラス替えがありました。
また新しい環境の中で、自分らしくいられるように自分で『選んで』『守って』いかなくてはなりません。
でも、今のTちゃんは無理なく自然に楽しんでいるように見えます。
もう、脱走もありません。

結局、私に出来る事は、見守り、話を聞くだけ…

たくましく生きろ、Tちゃん


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