昨日の記事で、訂正したいところが出て、
編集しようとしたら、消えてしまいました💦
調律師さんから聞いたお話。という内容で、
教室のピアノの製作者のご家族や(当時すでに亡くなっていたので)ドイツのベヒシュタイン社に出向いて直接お話しした時の逸話。
でもどこをどうしても戻らず…
ごめんなさい。諦めました💦
調律師さんのお話と、ちょっと違うお話もあり、確認後訂正部分を載せようとしたら…
なんだか最近不具合なのか、私がこういうことに
なかなか慣れないせいなのか、
うまくいかないことが時々あります。
うーん、多分後者だな…
日本にはとても優秀な技術者さん達がいた
というお話でした。
さて、今日は、
今は亡き、私の尊敬する調律師さんのお話。
彼は、ピアノ調律をメーカーに属さずに
フリーでしていました。
納得のいく音作りをしてくれて
最初にうちに来た時は
調律の時間が、10時間にも及びました。
音が気に入って買ったはずのピアノ、
だんだん変わっていってしまい、
なんとか蘇らせたくて
この調律師さんにお願いしました。
この最初の一回で
見違える音となりました。
2回目、3回目と徐々に時間は短くなって
その後は3〜4時間となって行きました。
当時は大体3ヶ月毎にお願いしていました。
その音は他の人では出せない音で
とても魅力的で、反応もよく、
こんなに調律で音は変わるんだと
感動しました。
彼が亡くなったあと、他の人にやってもらうと
音が変わってしまうので
しばらく頼めなかったほど。
少しずつその面影がなくなり、
完全に消えてしまってようやく
もうさすがに調律しなければと思い、
今の調律師さんに来ていただく事になりました。
今の調律師さんは、
ウィーンのベーゼンドルファーで調律していた方で、
とてもよくやってくださっています。
調律してもらうと、その音色に
嬉しくなります。
さて、以前の調律師さんのお話。
この方は、スタンウェイの音の秘密に
とても興味を持って
なんとかそれに近い音が出せないかと、
研究していました。
国産のピアノをスタンウェイの響きに…
彼の提案を面白がったお客様と
ヤマハのピアノの改造をしたりしていました。
鋳物工場でサウンドベルを作ったり
アリコートの駒を
普通はいくつかの音をまとめたものですが
一音ずつ独立させた駒を作ったりして
オーバーホールの際に
変えてしまうのです。
当時のヤマハのピアノの駒が
その調律師さんはあまりお気に召さず
それならと取り替えてしまいました。
とはいえ、この取り替え作業、
気が遠くなるくらい大変そう…
でも、そんなことは厭わず、やってしまう…
もちろんすぐにはできませんが…
当時私が使っていたカワイのDSシリーズの駒は
設計が良いとのことでしたが、
ちょっと動かして、アリコート部分の調律までしていました。
弦には、実際にドレミの音を出す部分と
響きを作る共鳴弦と言われる部分があるのですが
そのどちらも完全に生かせるように
していたようです。
だからあんなに音が変わったんだと思います。
ピアノの中を覗くと、アリコートの駒を動かした跡が残っていました。
ピアノは弦を強力に張っているので
そのような痕が残るのでしょう。
我が家のピアノはその駒を動かす程度で甦りましたが、
それで納得のいく音にならないピアノは、
独立型の駒を作って
それで弦を張替えていたようです。
これって、イタリアのメーカー
ファツィオリの特徴でもあります。
このピアノがうまれて、
初めて日本に来た時のお話は前回書きましたが
それより以前に、日本の調律師さんが
すでに国産ピアノのオーバーホールで
やっていたという…
独立型にしてしまえば
完全なものができるのがわかっていても
コスト面では難しかったのでしょうか…
でもその駒を使う前には
隣に共鳴のための弦を張るなんて言う方法もありました。
プリュトナーというピアノがそうだったようです。
私はお目にかかったことはないのですが、
弾いてみたい、見てみたいピアノです。
ピアノの音作りに情熱を傾ける職人さんや、
設計士さん、調律師さん。
そんな想いの結晶が、素晴らしい音色を作るのですね。
ピアノを弾く私たちは
その恩恵を受けて楽しませてもらえます。
弾く側も、音の出し方を工夫して
ひとりひとりが自分の音で弾く。
ピアノの楽しみ、奥が深いです…🎹💕