川柳茶房 Toujirou

笑いの少ない川柳ですが・・・。

九十九で・・・

2022-04-03 13:22:24 | 日記

 先日、母が死亡した。満99歳だった。ここ3年は施設で暮らしており、3か月前には、持病が悪化して入院していた。病院からは覚悟はしておくようにと言われていたが、やはり悲しいものである。 

  九十九で死んで一年おしがられ   古川柳

 あと一年で百歳であり、区切りのよいめでたい年を迎えられたのに・・・。という回りの人の感想であろう。 しかし遺族はそう言う訳にはいかない。九十九歳にしても百歳にしても「死んだ」という事実が悲しいのであり、九十九歳が惜しかったとか、百歳になっていて良かったとはならない。ただ、生きている以上いつかは死はおとずれる。

「人間は二度死ぬ。肉体が滅びた時と、みんなに忘れ去られた時だ。」このような言葉を聞いた記憶がある。厳粛に受け止め母との思い出を大切にしていきたい。

  九十九年咲かせた花の香にむせる 

  九十九年花咲くように散るように   陶次郎

 


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